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2009年7月4日
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Webビジネス2006年4月27日 09:00

SEM の有効活用でマインドシェアを獲得する

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マーケティングの世界では、市場シェアだけでは語りきれないマインドシェアという考え方がある。マインドシェアとは、簡潔に言えば消費者の心(マインド)に占める特定ブランドの純粋想起率(シェア)のことを指し、例えば「あなたが真っ先に思い浮かべる SEM のコンサルティングファームを答えてください」という質問に対し、どれだけの人が「アウンコンサルティング」と答えてくれるのかどうかによって判断できる。

このマインドシェアの重要性は、市場シェアが過去に達成した実績を数値化したものだとしたら、マインドシェアは一転して将来の飛躍につながる可能性の高低を指し示すことにある。当然、企業にとって市場シェアは重要だが、過去の実績であるため、将来の確約にはならない。それに対し、マインドシェアが高ければ、今はどうあれ将来の発展につながる可能性が高いということになる。しかも、マインドシェアが高いブランドは価格プレミアムというアドバンテージも享受することができる。

例えば、消費者が何かを買おうと考えたときに、真っ先に思い浮かべるブランドがあったとしたらどうだろう。おそらく他のブランドと比較した際に購入される確率は相当高まるに違いない。しかも、マインドシェアが一定以上に高まると、そのブランドにはステイタスという名の目に見えない商品価値が付与され、類似ブランドよりも利率の高い値段設定が可能になる。

実は、こうしたマインドシェアを高めるために、SEM(検索エンジンマーケティング)は大きな波及効果があるといえる。実際、米国のネット広告の業界団体である IAB(Interactive Advertising Bureau)と調査会社である Nielsen//NetRatings が2004年に共同で実施した調査によれば、検索連動型広告でブランド名を検索結果の最上位に表示した結果、それを見たユーザーが業界の代表的ブランドとしてその名前を挙げる確率は平均して27%高まったという。

こうしたデータを知ってのことか、2006年4月19日に発表された SEM の国内業界団体である SEMPO JAPAN の調査によれば、すでに企業の6割以上が SEM の利用目的として企業や商品、サービスの認知度向上・ブランディングを挙げている。

では、こうした手法でマインドシェアを獲得することによって、SEM ではどんなメリットがあるだろう。例えば、マインドシェアが高まると、企業名や商品名などブランド名での検索数増加が想定される。こうした検索が増えれば当然ブランド名がビッグキーワードでもない限り、P4P では競合が少なく低単価のキーワードによって多くの顧客を自サイトに誘導できるようになる。

しかも、ブランド名などの固有名詞は比較的 SEO(検索エンジン最適化)の効果も高く、順位を恒常的に検索結果の上位に保つことができるため、広告流入ではなく非広告であるナチュラルサーチからの流入が増えることも想定される。つまりは、上記の2点のような理由から、初期投資は必要になるが、結果として広告費を押さえ込むことにつながり、顧客獲得単価の低減につながる可能性があるというわけだ。

こうした戦略をうまく活用したのがおそらく書籍を始めとした商品の販売サイトとして知られる「Amazon.co.jp」ではないだろうか。Amazon という会社は1995年7月に米国で誕生し 2000年11月に日本に進出したが、当時 Amazon の存在を知っている日本人はさほど多くはなかっただろう。しかし、2006月2月に発表されたネットレイティングスの調査によれば、現在その月間訪問者数は国内ショッピングサイトでは楽天市場の1,800万人台に次ぐ、1,600万人台にまで達しているという。

ちなみに、「Yahoo! JAPAN」の2005年検索ワードランキングでも「Amazon」というキーワードは年間検索数の第5位となっている。もちろん、この背景には米国内での知名度が日本市場に影響を与えたことや、品揃えの豊富さ、サイトの使いやすさなどの複数の要因があったことは紛れもない事実だ。しかし、Amazon という企業は既存の4大媒体(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)への広告出稿よりもネット広告を積極的に活用しており、SEM 関連の記事などでも頻繁に成功事例として取り上げられている。そのため、Amazon の日本市場での成功の一端には SEM の効果的な活用によるマインドシェアの獲得が背景にあるのではないかと想像できる。

Amazon はネット専業であるため、このようにマインドシェア獲得の効果はネットのみにとどまるが、もちろんこの効果はリアルで展開する事業があれば、そちらへの波及効果も大きな期待がもてる。つまり、統計データや企業の意識、成功事例などを複合的に見ていけば、SEM はすでに「販促費」による実行段階から脱皮し、「販促費+広告費」の実行段階に移りつつあると言えるのではないだろうか。

(執筆:マーケティンググループ 市川伸一)




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