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24時間で消えるメールアドレス企業が受信するスパムメールの量はますます手に負えないほどになり、スパムだけでなく、自社のメールアドレスを毎日削除するところも出てきたほどだ。
あるWeb サイトを運営する起業家が、ホームページ上に「問い合わせ用メールアドレス」を表示させたいけれども、スパムを心配していたネットショップを喜ばせる独創的な解決策を考え出した。このシステムは Dodgemail と呼ばれ、サイトの訪問者ごとに異なるメールアドレスを作り出し、しかもそのアドレスの有効期間はたったの24時間というものだ。 見込み客が E コマースサイトについて質問し、企業がそれに返答するには十分な時間で、企業はその返信メールに通常のアドレスを含めればよい。一方で、スパマーが「ハーベスタ」というソフトウェアを使って、この仮のメールアドレスを悪用するには短すぎる時間である。このようなソフトウェアは、無謀にもメールアドレスを通常のテキスト形式で載せているサイトから、データを盗むようにプログラムされている。 ハーベスタから自分のアドレスを隠す ハーベスタについてはこれまでにも何度か書いた。例えば、2005年2月1日付けの記事では、米国のスパム規制法『CAN-SPAM Act』の1項に、 Web ページからメールアドレスをコピーすることを完全に禁止し、違反すると厳しい罰金が課されるとあることに触れた。 訪問者からの問い合わせに対する連絡先をサイトに載せる場合、メールアドレスをスパマーの手に渡さないようにするために、以下の3つのアプローチをお勧めする。 ・フォーム Web フォームで、訪問者にメールアドレスおよび問い合わせ内容を記入し、送信してもらう。 ・画像 企業のメールアドレスを画像として表示する。ハーベスタはすばやく数百万ページをスキャンすることで利益を得る。従って、メールアドレスが見つかる可能性が少ないのに、 Web のすべての画像でプログラムを一時停止し、OCR を実行するようにはなっていない。 ・JavaScript 「問い合わせ用メールアドレス」というリンクを貼らなければならないとしたら、無料の Enkoder などを利用し、簡単な手順を踏み、暗証化することだ。作成された JavaScript を、Web ページの HTML 中でリンクを貼りたい場所にペーストする。ブラウザはすべてコードを解読することができるが、先ほどの画像の場合と同様、ハーベスタは Web のすべての JavaScript で一時停止し、暗号解読を行ったりはしない(Web ユーザーの5%が JavaScript を解除しているが、これらのユーザーにはこのクリック可能なリンクが表示されないので、連絡先のページには先の2つの方法のいずれかでも表示しておく必要がある)。 私は E ブックで、上記のテクニックやその他のテクニックを使って、Web サイトのメールアドレスをスパムから守る方法を書いたが、これらの秘策は非常に効果的である。 24時間の解決策 しかし Dodgemail は、何かのアイデアの発端となる様な気がした。Dodgemail を開発した Ian Maddox 氏と電話で話し、このシステムがどう機能しているかを聞いた(実は、彼は2005年に一時的に私のところで働いてもらっていたことがある)。 Maddox 氏の説明によると、24時間だけ有効なメールアドレスの作成手順は以下のとおりである。 ・登録 利用者は、Dodgemail のホームページで自分のメールアドレスを入力する(このサイトはまだ開発の初期の段階で、中身はごく限られたもので、説明書やヘルプなどはまったくついていない)。 ・認証 登録されたアドレス宛にメールが届き、利用者の認証を行う。認証後、Web ページにペーストできる2行の JavaScript と、「問い合わせ用メールアドレス」もしくは自分の好みのメッセージが書かれたクリック可能なリンクが表示される。 ・アドレスは自然消滅 誰かが「メールアドレス」のリンクをクリックするたびに、異なるアドレスが作られる。これらのアドレスは、次のように長い、大文字小文字を区別するストリングでできている。 4WxzvZvVivOY07c7g7Dodgemail9XK3c0D2XK @ dodgemail.com ・メール転送 訪問者が送ったメッセージを、 Dodgemail サーバーが受け取り、実際のアドレスに転送される。仮のアドレスに届いたメッセージは、24時間後に消去される。それまでには、興味を持った顧客に実際のアドレスを記載したメールを送り返しているだろうというわけだ。 JavaScript 配信技術を使いたくない企業向けに、 Dodgemail は世界でもっとも簡単な API を提供している。2行の JavaScript コードにある email.js を api.php に変更する。そして curl などのツールを使い、新しいメールアドレスを発行する。 将来的には、すべてのアドレスの有効期限を24時間にするのではなく、 X というメッセージの有効期限は Y というように、ユーザーが指定できる様になる、と Maddox 氏は言う。 Dodgemail は非常に新しいので、このアプローチを使っているサイトを見つけるのは難しい。 ponyloaf.com/jake など、いくつかの Blog が利用している。これらのサイトの「メールアドレス」リンクをクリックすると、メールプログラムの宛先の欄に、Dodgemail のアドレスが記入された新しいメールメッセージが開く。 PHP でもっと楽しむ 個人の Blog のレベルではともかく、企業のホームページが、無名の Web サービスを介してメールを受信することに乗り気でないのは当然のことだ。このコラムで Dodgemail を取り上げたのは、それぞれの状況に応じてこのサービスを使うと、一時しのぎの解決策としておもしろいと思ったからだ。 Maddox 氏は「ドメインの所有者自身が、サブドメインの設定および MX レコードの構成を行い、メールの処理を Dodgemail が行う、という方法を考えた」と言う。こうすると、Dodgemail.com ではなくその企業のドメイン名を使うことができる。 「Dodgemail のビジネスモデルに広告の掲載はない。広告はわずかな収益しかもたらさないからだ」と Maddox氏は言う。それよりも、プレミアサービスを提供し、ユーザーから定額料をもらう方が、より確実な収入源になる」と彼は考えている。 とは言っても、彼は Dodgemail にすべてをかけているわけではない。彼個人の Web サイト iSnoop.net (この名前は、 Peanuts に登場する Snoopy に由来し、彼の学校時代のニックネームを取っている)で、魅力的なオンラインサービスを提供している。サービスはすべて無料で利用できる。 ・荷物追跡 UPS、FedEx、USPS、または DHL/AirBorne のトラッキング番号を入力すると、荷物がどこにあるのかを知らせる RSS フィードだけでなく、配送ルートを示した Google マップを受け取れる。 ・会議出張の見積り Maddox 氏は、会議に複数の人が集まるのに、現行の飛行機運賃で最安値で行ける場所を見つけるプログラムを開発した。これは誰もが活用できる一般的なプログラムだ。このサービスは非常に新しく、 iSnoop のホームページからもリンクされていないので、以下にリンクを記しておく。 Costimator ・近隣の映画館の上映作品 都市名か郵便番号を入力すると、その近くの映画館で上映中の映画の上映時間を示した、RSS フィードを受け取ることができる。元のデータは Google が提供している。 Maddox 氏は Gmail 招待スプーラという、すでに終了してしまったがすばらしかったサービスで、一時的に知られていた。この無料サービスは2004年半ばに始まった。当時、Gmail アカウントを手に入れようと思ったら、取得済みの人からの招待状が必要だった。 Maddox 氏のスプーラでは、Gmail アカウントの所有者が、未使用の招待状を寄付できるようになっていた。 一時、このスプーラには1日10万人の訪問者があった。しかし、Maddox 氏が Blog エントリで説明している様に、開始約1年後の2005年6月、Google の妨害を受け、サービスを停止した。 もちろん、今では Gmail のアカウントは誰でも手に入れることができる。しかし、現在使用できないスプーラページが、いまだに iSnoop サイトで訪問者がもっとも多い場所だ。このページの訪問者の87%が、米国以外の Web サーファーで、ネットサーフィン中にスプーラについて初めて知った人々のようだ。それゆえ Maddox 氏は、英語圏以外の訪問者が、サービスが終了した理由を理解しやすいように、31行の機械翻訳文(驚いたことに、Google Translate を基本にした機械翻訳である)を追加した。 Maddox 氏 がこれらのアプリケーションで儲かることはないかもしれない。しかし、いまだにインターネットでその独創性が健在である姿を見ると、大いに勇気付けられる。 関連記事 最新トップニュース
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