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| Webビジネス・バックナンバー |
実際にお金が動いているのは Web1.0な世界、変わらぬ従来型ビジネスモデル
著者: japan.internet.com 編集部 プリンター用 記事を転送
▼2006年5月29日 11:50 付の記事
□国内internet.com発の記事
ネットレイティングスは26日、記者向け懇親会を開催した。同社代表取締役社長の萩原雅之氏は、新たなトレンドとなっている時間消費型サービスの現状と、変わらぬ従来型インターネット広告モデル、そして今後注目すべき Web2.0の要素について、同社の調査データとともに考察した。
■ mixi がインプレッション数でヤフーに次ぐ
萩原氏が2005年の代表的なトレンドとして挙げるのは、mixi や Gyao といった「時間消費型」サービスだ。ネットレイティングスの調査によると、mixi は2006年3月時で訪問者数264万5,000人、総利用時間1,044万時間。また Gyao も訪問者数343万4,000人、総利用時間126万1,000時間と、その利用時間の長さが特徴的だ。
インターネットビジネスの市場は「ネット人口」×「利用時間」、つまりネットの総利用時間だ。「インターネットではメディアの指標として PV が使われてきたが、この2、3年で動画や Ajax といったリッチな体験を提供する Web により、PV という指標からは捉えきれない考え方が出てきている。そこで今、『時間』が指標として非常に重要になってきている」。
2005年10月時の家庭からの総インターネットアクセスは合計6.9億時間。なかでも Yahoo! Japan の総利用時間は1.2億時間にものぼり、比率にすれば全体の17.2%が Yahoo! Japan という一つのサイトに占められている計算になる。これは2位以下の楽天(2.1%)、2ちゃんねる(1.3%)から見ても圧倒的な数字だ。
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総利用時間の長いサイト、1位は Yahoo! Japan
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そして、この時点で7位に mixi がランクインしている。利用者数の順位では235位となった同サイトは、一人当たりの平均利用時間が4時間にものぼるため、総利用時間で上位となった。「最新の mixi の総利用時間は1,000万時間まで伸びており、おそらく現在は3位か2位になっているだろう」。萩原氏は mixi のさらなる上昇を予想する。
実際 mixi は2006年2月時点で、バナーインプレッション数でヤフーに次ぐ2位に浮上しているという。2005年2月時点ではベスト10にも入っていなかっただけに、その勢い凄まじいものがある。「いろいろなポータルサイトがヤフーを目標にしてきたが、mixi はそういったポータルモデルではなくて SNS モデルであっという間に抜き去っていった。すでに強力なメガ媒体、マス媒体といってもいい」。
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Excite や Infoseek をあっさりと抜き去った mixi
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■ 実際にお金が動くのは「1.0」の世界
ただ、こういった急成長を遂げるサービスもそのビジネスモデルは既存となんら変わらないという。萩原氏は、mixi に表示されるバナーのクリエイティブが、ユーザーの多くを占める F1M1 層を強く意識していることを指摘する。
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mixi に表示される、日産自動車や麒麟ビールのバナー広告
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「mixi 自体は Web 2.0的と言われているが、そこに発生しているビジネスは今までのリーチ・ターゲットを重視した王道と言えるだろう。Google や Amazon は2.0的な特徴と収入モデルがきれいに一致している特別な例だが、今日本で2.0と言われている企業のビジネスモデルも実際は1.0だ」
そしてインターネット広告全体を見ても、主役は依然として「1.0」的なモデルであることがわかる。現在出稿されているインターネット広告のうち、上位のインプレッションでいえば、カードや人材紹介などが多いという。
また、株式情報サイトなどは、ヤフーファイナンスといったセグメントされたサイトに広告を出すことで高いインプレッションを達成しており、ナショナルクライアントは逆に、ヤフーのトップページなどへ出稿することで幅広いリーチを得ている。
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ネット広告上位は金融・人材
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ナショナルクライアントはリーチが高い
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「お金が動いているのはこういう世界。Web2.0というよりも、実際はこのような大きなキャンペーンを持つスポンサーが、従来のリーチとターゲットをはっきりさせて媒体を選ぶのが実情だ」
■ Web2.0 で注目すべきは検索と CGM
そのような状況のなか、萩原氏が重視している Web 2.0の構成要素が「検索」と「CGM」だ。これには『AIDMA』モデルから『AISAS』モデルへの変化が関わっているという。
AIDMA と AISAS はともに、人が購入する道筋を説明したものだ。従来モデルである AIDMA では「Attention(注意)→ Interest(関心)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→ Action(購入)」となるが、より新しい AISAS では「Attention(注意)→ Interest(関心)→ Search(検索)→ Action(購入)→ Share(共有)」となる。
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AISAS では「検索」、「共有」がカギ
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AISAS における消費者は、関心を持つとまず検索という行動を起こし、EC で商品を購入する。さらに購入後には消費者同士で情報を共有し、いわゆる口コミサイトなどで発言、それが他者の購買にも影響を与えることになる。
購入へ至るプロセスに「検索」と「共有」が加わったことにより、SEO や SEM などの検索関連マーケティング、そして Blog や SNS といった消費者主導の情報発信「CGM(Consumer Generated Media)」が重要になってくる。
4月に開催された検索エンジンの専門イベント「Search Engine Strategies 2006」で萩原氏は、日本の検索市場ほぼヤフー検索と Google で寡占状態にあると指摘、また CGM については利用者数、利用時間ともに伸びているという調査結果を発表している。
「(AISASなど)今後は新しい消費者の比率が増えてくる。企業は今までの AIDMA モデルでリーチやターゲットだけ注意するのではなく、インターネット上の検索対応と CGM 対応も考えていく必要がある。しばらくはこれらが注目を集め続けるはず」
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