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クレジットカードの有効期限はもう不要?
著者: Brian Livingston オリジナル版を読む プリンター用 記事を転送
▼2006年6月9日 12:40 付の記事
■海外internet.com発の記事
ほとんどの消費者は、クレジットカードの有効期限が、絶対的なセキュリティ機能で、これがないと支払い手続きに進めないと考えている。
しかし、実際のところは、そうとは限らない。米国の消費者向け大手販売業は、有効期限を指定せずにクレジットカードで決済する非公式の契約をクレジットカード会社と結んだ。カードの有効期限が過ぎ、新しい有効期限が記載されたカードが発行されたとしても、この方式は機能する。
一番驚いたことは、こうした有効期限なしで決済するという方式が、あまり知られていないということだ。非常に新しい方式なので、クレジットカードの規定に明記されていない。つまり、クレジットカード会社とこのシステムについて知っている数少ない会社との間でのみ認識されている方式なのだ。
なぜ有効期限が重要でなくなったのか?
それでは、有効期限なしのクレジットカードで決済すると、消費者はセキュリティ上のリスクを負うことになるのか?この非公式の新方式を検証したところ、どうやらそうではないようだ。
公共料金やその他特定のサービス料などを、クレジットカードで自動継続払いしたいと純粋に考える消費者は多い。個人がサービス料を自動的に支払えることは魅力で、それはその個人がサービスを継続して利用することの保証になる。
クレジットカードでの支払いを受ける会社にとっては、この新しい緩やかな規制のおかげで、実際回収できる率に大きな違いが生じてくる。
事実、クレジットカード会社に新方式を率先して勧めたのは、大手インターネットサービスプロバイダやその他オンラインコンテンツプロバイダのようだ。有効期限がいらなくなったおかげで取引が増えれば、カード会社の利益も増える。
新方式を勧める要因
クレジットカードによる自動継続決済の増加、そして定期的に有効期限が変わるカードからの代金の回収の難しさが、新方式の原動力になっている。ニューヨーク州
Fishkill の支払いおよび運用コンサルタントの Paul Larsen
氏は、次の問題例を挙げた。
・クレジットカードが無効になる
Larsen 氏の持つ35件余りのクライアントが2004年の12か月間に扱った、クレジットカードによる自動継続決済の約40%が、決済拒否を受けた。主に、有効期限が過ぎたカード、または銀行の合併や個人情報の盗難といった問題により新しい番号が付いたカードのため、無効になった。この数字は、1996年の約15%から増加した。
・カード番号が何度も変わる
銀行の M&A
は、何百万人という消費者のカード番号を変更するという事態にもなりかねないが、2004年では約5,000万のクレジットカード口座に影響を与える恐れがあった。もちろん、これらすべての口座番号に変更はなかったが、影響を受ける恐れのある口座数は、以前よりはるかに大きい。例えば2001年の
M&A で影響を受けた口座数は約1,000万だった。
・消費者が限度額を使い切る
個人がクレジットカードの利用限度額を超過してしまった場合にも、自動継続決済が行えなくなることがある。クレジット業界関連記事を出版する
Digital
Transactions に、 MasterCard の元重役 Steve Mott
氏が投稿した記事によると、米国のクレジットカード保有者の約30〜40%が、常にカード限度額の5%以内しか残高がないとのこと。しかし、一度決済に失敗しても、数日後には成功する場合もある。
・安定を求める
クレジットカードの自動継続決済は、2005年に推定33%増加した。
自動継続の予測可能性をうまく活用する会社が増えれば増えるほど、カードの有効期限に関わらず確実に継続して決済を行うという方向への圧力が増す。
このような要因すべてが、現在米国で Visa、MasterCard、American Express
などのクレジットカード会社が対応している方式を生んだ。この方法は、ヨーロッパにはまだ広まっていないが、アメリカでの経験が先がけとなって、ヨーロッパにも規制の緩やかな方式が登場するかもしれない。
Larsen
氏は、「有効期限なしの決済に関して正式な文書はまだない」と言う。「カード不在での継続決済産業では、実例の方が文書による規定より最低2年は進んでいる」
有効期限を空白にして正しく機能する
5月9日、ニューヨーク市で開かれた第6回インターネットコンテンツサミットのプレゼンテーションで、ヘルスケア産業の評価を行う
ConsumerLab.com
が、新方式の効果を示す例を発表した。このサミットは、マーケティング業界のリサーチ会社
MarketingSherpa.com
の主催で、毎年開催される(実のところ、私はこのサミットで本件と無関係のある賞を受賞した)。
ConsumerLab の社長で Larsen 氏のクライアントでもある Tod Cooperman
氏は、クレジットカードの有効期限を考慮しないことの利点を次のように説明した。
・会員を失う率が低くなる
ConsumerLab
が継続的に発表するヘルスケア商品のテスト結果を閲覧できる有料会員登録者数は、およそ2万5,000人だ。会費は会員の同意のもと、クレジットカードの自動継続払いを利用して毎月支払われる。しかし2004年に、
ConsumerLab
が1年に一度行うクレジットカード払いの更新を試みたところ、更新ができたのはわずか40%で、これでは大量の会員を失うことになる。
・「継続フラグ」の追加
同社は、支払い拒否されたカードに対し、有効期限を省いて再決済を試みた。
その際、取引データに「継続フラグ」が追加された。このフラグは、消費者が決済を無期限に継続することを許可したことを示す1バイトの記号である。また
ConsumerLab
は、「アカウントアップデーター」サービスを利用した。このサービスは、銀行の
M&A
などの働きにより口座番号が変更したことを消費者に通知する、クレジットカード会社が提供するサービスだ。
・自動更新が劇的に増加
上記の結果、現在翌年のサービスの利用を自動更新する会員数が約65%にのぼっている。これは前年の自動更新率の約60%からの上昇。
ConsumerLab
は、その他の改善のかいもあり、更新率は全体で80%にのぼると期待している。この数字は、あらゆる消費者向け会員サービスのなかで、非常に高い率である。
Cooperman
氏は、会員サービスを開始した2001年に、もしこの方法を試していたら、現在の有料会員数は2倍に上っていただろうと予測する。失った会員数も非常に少なかっただろう。
インターネットコンテンツサミットでの発表は、消費者向け会員サービスを提供する
Reuters.com や Match.com などの大手およそ300社を魅了した。しかし、
ConsumerLabs
のプレゼンテーションの後、私がインタビューした参加者の大半は、クレジットカードの新方式についてほとんど知らないと言っていた。
クレジットカードの自動継続決済を使うとどうなるのか?
消費者が取引条件を正しく知ったうえで、クレジットカードの自動継続決済に完全に同意したのなら、自動更新は個人にも会社にも有益な方法かもしれない。クレジットカード会社にとっては、このように自動更新が可能になれば、大きな利益になるため、
Visa、 MasterCard、 American Express などが Web
サイトで、自動継続決済という概念のプロモーションを行っている。
しかし、顧客のカードの有効期限または主要口座番号が変わったときにも自動払いが継続できるという秘密がゆえに、自動継続決済を試みた取引の大半がうまくいかなかった。「継続フラグ」についてうまく文書化されるまでは、大手企業の多くは釈然とせず、自動更新方式の信頼性に悲観的なままだ。
新方式について詳しい情報は、Visa、MasterCard、そして
American Express が参加し、 Larsen
が司会を務めた、2005年ダイレクトレスポンスフォーラムのプレゼンテーションで語られている。当グループの
2005年会議ページから、Outline and Presentations
リストの“Recurring Billing Panel Discussion”を選択し、関連 PDF
ファイル2個をダウンロードして入手する。
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