Microsoft は19日、ベータテスト中だった新インスタントメッセージ (IM) クライアント『Windows Live Messenger』を正式公開した。
Live Messenger は公衆交換電話網 (PSTN) に接続可能な VoIP 機能を備え、同様の機能を持つ AOL や Yahoo! のツールと競合する。パソコン由来のリアルタイム コミュニケーション用クライアントという括りならば、PSTN 接続可能な VoIP 機能に加えて IM 機能を備える Skype のクライアントも、これらと競合関係にある。なお Google も音声通信機能付き IM クライアントを提供しているが、今のところ PSTN 接続ができないため、完全な競合関係にあるとは言い難い。
Live Messenger の PSTN 接続機能『Windows Live Call』では、Verizon Communications の『Web Calling』サービスと組み合わせ、市内通話だけでなく国際通話も実現している。Live Messenger に対応したコードレス電話機は、Royal Philips Electronics が間もなく発売し、Motorola も年内に発売する。Uniden America (ユニデン アメリカ) は既に販売中だ。これら Live Messenger 対応電話機は、Live Messenger の連絡先リストにアクセスすることができる。
Web Calling サービスの契約は、IM クライアントから行なう。契約は前払い方式で、220を超える世界の国と地域に電話をかけることができる。料金は1分2セントからだ。
Live Messenger は VoIP 機能以外にも、様々な機能性向上を図っているが、競合サービスとの決定的な差異化要因にはならない、と指摘するアナリストもいる。
調査会社 JupiterResearch のアナリスト Joe Laszlo 氏は、次のように述べた。「VoIP 機能は、とりわけ『人まね的』なものに見える」
Microsoft は、同社の IM サービスのユーザー数を2億4000万人以上としているが、それでも Skype をおびやかすには至らない、というのが同氏の見方だ。
また調査会社 IDC の VoIP 調査マネージャ Will Stofega 氏は、「各社 (Microsoft、AOL、Yahoo!) とも、Skype のシェアを奪いたいと考えている」と語る。
しかし Microsoft は、同社が Skype のシェアを狙っているとの見方を否定した。
「われわれは、競合相手を念頭に置いているのではなく、顧客のためにサービスを開発している」と Microsoft は語った。
また Laszlo 氏は、Live Messenger によって IM 市場の勢力図が劇的に変わることはない、との見方を示した。
JupiterResearch によれば、従来の Microsoft 製 IM クライアント『Windows Messenger』は、インストール数でみると AOL および Yahoo! 製クライアントに届かず第3位になっているという。