Webビジネス 2006年6月23日 15:20

クレジットカードの自動更新にはうんざり

著者: Brian Livingston  オリジナル版を読む
2006年6月23日 15:20 付の記事
■海外internet.com発の記事

クレジットカード会社が自動継続払いを盛んに奨励するようになり、板挟みになっている消費者もいる。

前々回前回のコラムで、ここ数年の間にクレジットカード業界で、非公式ではあるが2つの大きな変化が起こったことを述べた。

・大手クレジットカードネットワークで、“継続フラグ”(1バイトのデータ)を取引に追加することができるようになった。この記号を追加すると、店舗はカードの有効期限を記載する必要がなくなり、期限切れになっている可能性のあるカードでも決済を継続することができる。

・“アカウントアップデーター”サービスにより、詐欺行為にあったり、銀行を変更したなどの理由で、顧客のクレジットカード番号が変わると、新番号がわかるようになった。つまり、自動継続決済を続けることができるということ。

これらの2つの新方式について知っている企業や消費者はほとんどいないが、これらを組み合わせると、自動請求に頼っている店舗の利益は急激に増えるだろう。しかし、これらの新方式によって、カード所有者個人がリスクを負うことになるのか?

誤用と窃盗の可能性

前々回、前回と2つの記事が出た後、クレジットカードユーザーへの詐欺行為が広まっているとのコメントが読者から寄せられた。

「有効期限は、本来の意味で使われなくなったとしても、セキュリティ対策であることに変わりはない」と Brad Jones 氏。

「クレジットカード会社より、有効期限に誤りがあったカードに変更があった旨、連絡があった。有効期限の誤りは、不正請求の可能性があることを債権者に示す注意信号で、実際このケースでは不正請求だった」

また別の読者の Chip May 氏によると、クレジットカード番号を2つ変更したところ、不審な請求があったということ。

「詐欺師が‘継続’マークを付けて請求し、それを受けて、CC 会社は解除された2つの番号に請求した。有効期限は無視された」と May 氏。

「このように、自動的に処理されるのは、AOL のような企業には朗報かもしれない。この処理のために、サービスを中止することはほとんど不可能に近い。しかし、消費者には、自動更新を中止する権利があるべきだ。たとえば、新聞購読料を支払わなかったらサービスが停止されるように、サービスの継続を希望しない場合は、いつでも継続決済を止められるようにするべきだ」

変更後のクレジッドカードでは更新できない

MasterCard の料金支払い部門のグローバルグループ責任者の Ed McLaughlin 氏は、「変更したカードに詐欺師の手が届くことはほとんどない」と、電話インタビューで話した。

他のクレジットカードネットワーク同様、 MasterCard も事情を知っている店舗には、どんな理由であれ顧客の口座番号が変わったら、新番号を伝えるサービスを提供している。 MasterCard では“オートマチックビリングアップデーター”と呼んでいる。会社がこのサービスを利用し、月々の料金を継続請求できるかどうかは、消費者が自由に決定できると、 McLaughlin 氏は言う。

「わが社には、継続払いを中止する仕組みがある」「MasterCard のネットワークに加入するためには、継続払いキャンセルサービスの提供が不可欠」と、 McLaughlin 氏は説明する。また世界中どの国でも、 MasterCard を発行するカード会社すべてに、同じ規則が適用されると付け加えた。

自動継続決済の管理をする

不審な請求を受けた消費者は、どのように対処したらいいのだろう? McLaughlin 氏によると、クレジットカードユーザーは口座を発行した銀行の顧客サービス係に連絡を取るべきだ、とのこと(連絡先は、通常カードの裏面に印刷されている)。

McLaughlin 氏は「カードは Bank of America など銀行が発行したもので、融資限度額や利率についてはわれわれが関与するところではない」と言う。

つまり、カードを発行した銀行の顧客サービスの質によって、問題を抱えた顧客への対応の良し悪しが決まるということなのか?

「まさにその通り。だからこそ、何千ものカード発行会社があり、顧客に選択権がある」と McLaughlin 氏は言う。

この点は、クレジットカードを申し込む際に覚えておかなければいけない重要なことだ。手数料無料でクレジットカードを作り変えられるというようなキャンペーンに乗ってただサインするのではなく、その発行会社の顧客サービスがいいのかどうか確かめなければならない。

現在契約しているカード会社の顧客サービスの質を判断するには、カード裏の電話番号に連絡し、お決まりの質問をしてみることだ。きちんとした対応がなかったら、別の管理体制の整った発行会社への乗り換えを考えるべきだ。金利が多少高くついても、サービスの質が高い会社の方が、自動継続決済で何かトラブルに遭ったとき、非常に貴重なサポートが得られるかもしれない。

自動継続決済の今後

MasterCard の McLaughlin 氏は、消費者にとって便利なサービスだ、とクレジットカードの自動継続決済を支持する。

同氏は「自動で支払い手続きができるのはすばらしい。月末、ガスや水などが切れることはなくなる」と語った。

「それを消費者にはっきり示すことがわれわれの仕事で、われわれは‘途切れのない’取引と呼んでいる」と付け加えた。

McLaughlin 氏は「クレジットカードネットワークは、消費者に自動請求に申し込んでもらいたいがため、継続取引用には別の手数料を用意している」と言う。それでは、手数料が安くなるのか?「その通り」

クレジットカード会社が有効期限やカード番号をより“流動的”にするのは流行で、今後ますます盛んになりそうだ。会社と消費者にとって最善策は、これらの手順をもっと勉強すること。知識が深まれば深まるほど、トラブルが起きたとき、よりうまく対処できるようになる。

Jones 氏と May 氏の両読者には、コメントを頂戴し、本コラムで引用させていただいたお礼に、筆者の著作本、CD または DVD の中からお好きなものを1点差し上げる。その他、コメントをお寄せいただいたすべての読者に感謝する。



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