なお AOL は、加入のインセンティブとして会員向けサービスを強化するかつての方針を改め、ポータルサイト『AOL.com』を軸に、無料 Eメールサービスをはじめ、コンテンツおよびツールの非会員向けサービス充実化を進めている。さらには、一部会員の会費を無料化するとの憶測も出ている。この背景には、Yahoo! のようなビジネスモデルへの移行をにらむ、AOL の考えがある。会員か否かを問わずに、より広い利用者層を得るという同社の方針は、AOL Total Care についても同様だ。
AOL の広報担当 Andrew Weinstein 氏は取材に対し、「目標は、一般家庭のための IT 専門家になることだ」と語った。
必要な機能をすべて詰め込んだ AOL Total Care は、コンピュータユーザー全般向けの有料サービスとなる。その内容は、ウイルス/スパイウェア/フィッシング対策といった、セキュリティ製品としては一般的なもの以外に、ファイヤーウォール/バックアップソフトウェア/技術サポート/ID 窃盗に対する保護といった、パソコンの保守という性格を持つ機能も備える。
上述した通り、AOL Total Care は全てのコンピュータユーザーを対象に提供するサービスだが、ベータテストサイト『AOL Beta Central』で無料公開中のベータ版は、現在 AOL 会員のみを対象に提供しているものだと、Weinstein 氏は述べた。AOL Total Care の正式版は、年末までに提供が始まるが、今のところ金額は明らかになっていない。
正式版の提供が始まれば、AOL Total Care は、すでに正式運用が始まっている Microsoft の『Windows Live OneCare』や、近く正式提供を予定している Symantec の『Norton 360』および McAfee の『Falcon』などと、直接競合する。