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2006年10月13日 12:50 |
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ETF が金融市場を変える
著者: Brian Livingston オリジナル版を読む プリンター用 記事を転送
▼2006年10月13日 12:50 付の記事
■海外internet.com発の記事
「日の下に新しきものなし」。誰が言った言葉だろうと、言うまでもなく、これは金融市場には通用しない。
商取引に精力的に携わる機関は、膨大な時間をかけて、ものが動く方向に今までとは違った方法で賭けることができないかと思いを馳せている。
オプション、先物、金融派生商品など、話す相手によって対象は異なるが、これらすべてが、グローバルな資本の流れをさらに流動的にしたり、雪だるま式に膨らむ損失のリスクを増やしたりする。
市場の革新は終わったわけではない。事実、 ETF の世界では革新は始まったばかりだ。
新しい投資手段の成長
ETF とは株価指数連動型の上場投資信託のことをいい、株価指数や商品指数など市場指数と連動する。証券取引所が開いてさえいれば、いつでも売買ができる。
一方、投資信託は一見 ETF と似ているが、対象とする国や地域の株式の値動きや対象国の通貨の値動きによって基準価格が算出されるため、売買のチャンスは一日の終わりに一度だけしかない。
ETF は最近になって登場したものではない。何年もの間、展開されてきた。しかし現在、金融市場の本質を変えてしまうかもしれないほどの急成長を遂げている。現在250以上の ETF があるが、2、3年後には数千になっているだろう。
経済の脈をはかる
金融機関はどんな種類の指標に対しても ETF を作ることができる。ヘルスケアなどのような市場の株でもいいが、“低資本”のもの、金額にしておよそ5億ドル以内のものに限っている。こうすることで、機関投資家や大型のヘッジファンドは個々の会社だけでなく、産業全体またはその一部の将来を見据えて賭けることができる。
長い間米国の金融市場を観察してきた Harvey Baraban 氏は、「だから ETF が作られたのである」と言う。「ETF はヘッジファンドにとって都合のいいように作られている。ヘッジファンドは好きなときに ETF を売買することができる」
Baraban 氏は1978年から1989年まで Baraban Securities の CEO を務めていた。当時、同社はカリフォルニアで最大の証券仲買会社で、1,500以上のブローカーを抱えていた。現在同氏は引退し、彼自身の株の売買を行い、ときどき個人投資戦略の公開講義を行っている。
彼によると、ETF は現在これほどまでに進んだユビキタスコンピュータ技術なしには不可能とのこと。個人が1日または1週間に数回取引を行えば、簡単に持続する投資信託と違い、ETF は瞬時にリバランスしなければならない。コンピュータ化された取引によってのみ、それが可能になる。以下にその理由を説明する。
・開設
Barclay’s や Vanguard などの投資会社が運輸株、金、または S&P 500などのような商品の ETF を設定する。
・資金流入
ETF が公開されるとすぐに、新規投資家から資金が流れ込み、また他の商品への乗り換えが始まれば流れ出る。
・バランス
投資信託では前途有望な銘柄が現れない限り、資金が何日も何週間も蓄積される。一方 ETF の場合、1日も変動しないことがない。例えば、ある特定の業種の株式指数をもとにした ETF の場合、流入した金や流出した資金は、即座にその基礎にある株式の売買に正確な配分で使われるため、ETF の価値は指数に連動するというわけだ。
コンピュータは当然ながら、この休みなく続くリバランスを実行する。ETF は、数多くの個人投資からなる指数を正確に反映しており、信頼が置かれている。それゆえに、ヘッジファンドのような、投資の参加者を通常流動資産として100万ドル以上の資金を持つ投資家に限定するものでは、ETF はロング(買い)かショート(売り)か、または一気にスプレッド取引にするのかを決めるのに好都合というわけだ。
ヘッジファンドでは、奇をてらった戦略が必要だ。米国の商品先物取引委員会の報告によると、9月5日現在、天然ガスの先物取引とオプションのオープンポジションのうち、46%が単純にロングかショートではなく、スプレッド取引だという。ショートもオプションも可能な ETF には、多額のヘッジファンド資金が集ってくるほどの魅力がある。
自分の経済的な運命を認識する
先月初め、かつて米国のヘッジファンド最大手40社のひとつ Amaranth Advisors
を金融危機がおそったが、ETF はそれには無関係だといわれている。
Amaranth は全資産価値のほぼ3分の2である60億ドルの損失を出したとされる。同社は、2007年3月の天然ガスの先物価格が、引き続き2007年4月の先物価格よりも高くなるという大きな賭けをレバレッジで行った。このスプレッド取引は天然ガスの価格の急降下により崩壊し、その後はご存じのとおりだ。
しかし、 ETF でこのような大失敗に巻き込まれることはないという根拠はない。取引高が増えれば、さらに ETF がもっと巨額の損害を引き起こす可能性は増す。
Baraban 氏によると、ヘッジファンドはすでに米国株取引の30%以上を占めているという。その数字は50%ほどだという人もいる。
米国ではこのようなファンドは規制されていない。その理由は、ひょっとしたらヘッジファンドの責任者が共和党および民主党の強力な寄付者であるためかもしれない。
ひとつ例を挙げよう。大型の年金ファンドとその他の退職ファンドは、高利益を求めてヘッジファンドに方向を変える傾向にあるとのこと。9月20日付けの
New York Times で、記者の Mary Williams Walsh 氏は次のように書いている。
「ヘッジファンドが法の受託者標準にしばられずに年金ファンドを取り扱いやすいように、業界は米政府の年金法を改正するよう働きかけた。8月にブッシュ大統領が署名した年金対策の中に、このような規定が組み込まれた」
次回は、良かれ悪しかれ、どのように技術が ETF を世界の市場の隅々に浸透させているかについて詳しく見てみる。
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