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Webビジネス2006年10月26日 10:00

不正クリックは防げるか

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2006年7月26日、「アドワーズ広告」に「無効クリックレポート」機能が追加され、「無効なクリック数」および「無効クリックの割合」がレポートで出力できるようになった。

無効クリックとは、不正行為によって生じるクリックのことである。手動クリックの繰り返し、またはロボット、自動クリックツールやその他の不正ソフトウェアの使用などによって故意にクリック数を稼ぎ、広告料収入を得る行為などがそれにあたる。

このような不正なクリックは Google によって発見されると無効となり、不正にクリックされた分の金額が調整額として広告主に返金される。今まで Google は不正クリックのデータを公開していなかったため、不正クリックがどれくらいあるのかは第三者機関の発表する予測数値に頼るしかなかった。

しかし、第三者機関の算出する不正クリック数は Google の算出する数値の倍以上であったことから、Google は第三者機関に対して、集計方法に不備があると反論する報告書(英文 PDF ファイル)をリリースしている。第三者機関は、より多くの業務を獲得するために数を水増しして発表している、というのである。

不正クリックは広告主の側からは防止が難しい。タイトル・説明文や、広告の表示位置を変えるなど、広告主の対策いかんで減らせるものではないからだ。さらに不正クリックをする側に悪意があればなおさらである。

しかし、この問題に対しては前述のレポート機能以外にも、現在さまざまな取り組みがなされようとしている。

2006年8月には、Google、Yahoo!、Microsoft、Ask.com、LookSmart など、大手検索サービス各社が共同で広告クリックに関する指針『Click Measurement Guidelines』を策定する機関の設立を発表した。このガイドラインが策定されれば、一定の基準で不正クリックが実際にどの程度蔓延しているのかを知ることができ、業界全体で不正クリックへの対策を講じる動きにつながるだろう。

インターネット広告は、効果測定が可能というところに大きなメリットがある。しかし、こうした不正クリックによりその効果が見えづらくなっているとすれば、それは大きな問題だ。

不正クリックへの対策は、インターネット広告の効果をより引き出すため避けては通れない道である。そうした点では、今回 Google が無効クリック数を公開するに至ったのも、検索サービス各社が不正クリック対策に共同で取り組む姿勢を見せたのも一定の評価に値することだろう。

なぜなら、これまでの広告媒体は、テレビ局や出版社などの媒体社側が、広告の効果が測定しづらいのをいいことに、率先して視聴率や実売部数などを誤魔化して広告単価を吊り上げていた(※)。それに対し、P4P(Pay For Performance)の不正クリック問題は媒体社側の意図的な行為ではない問題に対し、媒体社が積極的に広告主の意見を聞き入れ、対策を講じているという事実があるからだ。

まだ誕生して間もない P4P がよりフェアな存在として広告主やネットユーザーの信頼を勝ち取り、健全な発展を遂げるためには、今後はこうした問題への取り組みひとつひとつが重要な試金石になるのかもしれない。

※ テレビ視聴率の集計方法に関しては、『Web2.0 でビジネスが変わる』(ソフトバンク新書 pp.67-74)に詳しい問題点が指摘されているので、そちらをご覧いただきたい。また、雑誌に関しては、もともと発行部数を出版社側が自己申告していたため、非常に信憑性に乏しいものであった。2004年より日本雑誌協会が雑誌の印刷部数を公表するようになったため、現在は不正に水増しをした発行部数は減っているようである。しかし、発行部数が実売部数でないことには注意しなくてはならない

(執筆:コンサルティンググループ 福島絵里子)




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