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転職サイトのユーザビリティインターネットが上陸してから10年。ネットがもたらした生活の中のさまざまな変化が語られているが、就職・転職などのリクルート活動がネット上で活発に展開されるようになった、ということも大きなトピックであると考えている。求人情報も、応募も、企業とのやり取りまですべてできるような転職サイトがたくさん展開されているが、それらサイトのユーザビリティはどうなのだろう。
今回はインタビューをして得られた情報から見られる特徴を言及する。対象は社内の10名(ちなみに Web ユーザビリティテストでは、ターゲット ユーザーが実際にサイトを使用し、ユーザーインターフェイスにまつわる問題点を発見するが、“5人を対象にテストを実施することで、ユーザビリティ上の問題の85%を発見できる”といわれている)。 ■ 会社名が認知されていることが圧倒的に有利 下記の発言にもあるように、“ユーザーが使うサイトとしての選択肢”の中に入る際に、会社名が認知されていることが有利に働くことがわかった。 30代前半女性:「もともとバナーで知っていたサイトを(会社名で)検索した」 20代前半女性:「友人の紹介でA社サイトを利用した」 20代後半男性:「転職で検索をして、順番に知っている会社をクリックして見ていった」 会社名が知られているほうが信頼感や安心感といったものが得られるためである。検索結果の順位が上のものよりも知っている会社をクリックするという行動から、この傾向は顕著に現れている。 ただし、リスティング広告(検索連動型広告)においては、下記のように、広告だから“見る”“見ない”に意見が分かれるところである。 20代後半男性:「広告だから(意識的に)見ない」 20代後半女性:「(広告枠の場所を)無意識に見ていなかった」 30代前半女性:「広告を出しているから、(オーガニックの検索結果と比べ)確実に転職に関するサイトだと思ってクリックした」 そのため、サイト運営者としては、両者を獲得するために両方の対策(SEO とリスティング広告)をする必要があると考えられる。 ●認知度は選択肢に入る場合に検索結果よりも重要 ●選択肢に入るためには、SEO とリスティング広告の両方を行うのが望ましい ■ サイトの選択は、マッチングで決まる ユーザーが使うサイトとして選択肢に入った後は、その選択肢の中から選ばれるかということがポイントになる(個人情報登録など)。 そのためには、下記のような意見が参考になる。 30代前半女性:「仕事検索して、したい仕事があったときに登録する」 20代後半男性:「ブックマークはいくつもするけど、登録は受けたい会社が見つかってから」 20代前半女性:「履歴書の書き方を探していて、その書き方のサンプルが自分の経歴に近いものを選んだ」 つまり、登録という障壁を乗り越えるためには、ユーザーの状況にぴったりとマッチングしていることがあげられる。ゆえに、どのようなユーザー(第二新卒、女性、エキスパート等)を取り込みたいか明確にして取り組む必要性がある。 さらに、探したい情報が見つかりやすいようにしておく必要がある。それは、欲しい情報をすぐに見つけ出すことで、“このサイトには自分の欲しいものがある!”という印象を与えるためだ。 ●マッチングさせるコンテンツこそが鍵 ●そのコンテンツに至れるようなユーザビリティ設計が必要 ■ 登録を阻害しないよう、ユーザーにストレスを与えない 登録をすると決めたユーザーは、登録の煩雑さゆえ、途中で登録作業をやめてしまう可能性もある。 20代後半男性:「自分で職務経歴を作ったのに、そのサイトのフォーマットで書き直さなくてはならなくてやめた」 30代前半女性:「何度も登録エラーが出て、いやになった」 20代後半男性:「一度登録したのに、職務経歴書でまた同じことを書かなくてはならなくていやになった」 つまり、ユーザーに無駄な労力によるストレスを与えないことで、登録に至らせることができる。 ●ユーザーの状況に合わせた登録の仕方を用意すること ●エラーが出ないようにすること、エラーの箇所と内容を分かりやすくすること ●無用な二度手間を取らせないこと。他のサイトに準拠していること ここでは、転職サイトにおける一般的な懸念事項について述べた。しかし、それ以外にもユーザーにとって危機的な問題点をさらに見つけることができる。例えば、ユーザビリティテストによって、企業がターゲットとするユーザー層にサイトを利用してもらい、そのサイト内の行動を詳細に分析することによって、数千社の競合他社からユーザーの選択肢の中に入り、そして登録につなげるための問題点を見つけていくことができるようになるのである。(ファンサイド AG ユーザビリティチーム 板倉誠) 記事提供:ファンサイド AG
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