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世界規模のアクセスポイント共有サービス「FON」、ついに日本でサービス開始Wifi コミュニティプロジェクト「FON」が、12月4日よりついに日本でも始動した。同プロジェクトは、インターネットユーザーが自宅やオフィスのアクセスポイントを開放することで世界中に無線 LAN インフラを張り巡らすというものだ。これが実現すれば、ノート PC はもちろん、「Skype 対応携帯電話」や、ニンテンドー DS、Sony の「mylo」、Microsoft の「Zune」といった携帯メディアプレイヤーが真にその威力を発揮することとなる。FON への登録はこちらから。
■ FON とは何か FON はコミュニティ型の Wifi ネットワークを実現する。ユーザーは自分の無線 LAN アクセスポイントを FON コミュニティに対して開放する代わりに、FON コミュニティの全アクセスポイントへの接続も可能となる。また、FON ユーザーはお互いの位置を Google Maps で確認したり、直接コンタクトを取ることができる。 FON は Google や Skype、Sequoia Capital などの出資を受け、2005年11月に設立された。本社はスペインのマドリッド。2006年11月現在、ユーザー数は16万人に達しているという。なかでも2006年9月からの2か月間で登録者は2倍となったそうだ。FON ユーザー「フォネロ」は144か国に広まり、FON のオフィスもヨーロッパを始め、サンフランシスコ、ソウル、香港、そして東京など、キーとなる拠点に置かれている。 FON 創設者でありCEO の Martin Varsavsky 氏によれば、「最近はアジアでの伸びが著しく、特に韓国と中国で成長している。ただ、地域的にみるとまだヨーロッパ、アメリカ、アジアの順」。 ■ 利用形態は「Linus」、「Bill」、「Aliens」の3種類 FON を利用するには、専用サイトで会員登録し、発行される ID とパスワードを入力する。ユーザーのタイプは、「Linus(ライナス)」、「Bill(ビル)」、「Aliens(エイリアン)」3種類だ。 Linus は、自宅に FON 専用ルーター「LaFonera」を設置してアクセスポイントを開放する代わりに他人のアクセスポイントも無料で利用できる。最もコミュニティへの貢献度が高いユーザーである。 これに対し Bill は、LaFonera によってアクセスポイントを有料で開放する代わりに、他人のアクセスポイントも有料で利用するというもの。 FON 創設者でありCEO の Martin Varsavsky 氏によれば、「商売っ気のある Bill は、Microsoft の Bill Gates 氏に通じるものがある。Linus は社会主義、Bill は資本主義的と思われることだろう」と述べる。もちろん、よりオープンなユーザーとなる Linus の名称は、Linux の開発者である Linus Tovals 氏に由来している。 もう一つの利用法である Aliens は、コミュニティにアクセスポイントを開放せず、他人のアクセスポイントを利用する際も有料となる。 日本では当面の間、Linus と Aliens のみ利用できる。FON によれば、現在、世界中で Linus は1日に300〜500人、Aliens は一日2,000人増加しているという。
■ FON のビジネスモデルは? 「よく FON はオープンソースのムーブメントなのか、それともビジネスなのか、と尋ねられるが、Linus はムーブメントであり、Bill と Aliens はビジネスだ」と、Martin Varsavsky 氏は語る。 日本における FON の具体的なビジネスモデルはいくつかの段階に分かれる。まず2007年は、専用ルーター「LaFonera」の売り上げ8,000万円、Aliens の売り上げ1,000万円を見込む。2008年は LaFonera と Aliens の売り上げに、ユーザー専用ページでの広告・アフィリエイトを加える予定。2009年から2010年はさらにコンテンツ課金、ストレージサービスなども検討していくという。 LaFonera の価格は1,980円で、12月9日より販売される。FON の日本法人であるフォン・ジャパン株式会社 CEO の藤本潤一氏は、「我々はルーター販売事業者ではないため、LaFonera においてはほとんど利益はない」と述べる。また、12月5日から9日までの5日間、LaFonera を無償で配布するキャンペーンも行うとのこと。 当面の目標は、2007年中の LaFonera 設置台数7万5,000台。今後は FON 一体型 Skype フォンや Wifi 携帯電話への対応も視野に入れるという。 ■ FON はただ乗りではない? FON 普及のためのマーケティング戦略では、積極的な提携を進めていく方針。特に住人の少ない東京・山手線圏内などにおいては、特定の区に特化した事業者や地域密着型のオンラインコミュニティとのパートナーシップによって、FON コミュニティの活性化を図る考えだ。 まずはエキサイト株式会社と提携し、同社が運営するブロードバンドプロバイダ「BB.excite」の会員および、ポータルサイトのユーザーに向けて、FON 認知拡大のためのプローモーションを行う。内容としては、エキサイトの運営するカフェ「エキサイト・ブロードバンド・カフェ」への LaFonera 設置や、一部の BB.excite 会員への LaFonera 無料提供、EC サイト「ショッピング・エキサイト」での LaFonera 販売など。 また、日本においてはオフラインによる販売も重要との戦略から、九十九電気株式会社と提携して、同社の運営する全国9店舗およびネットショップにおいて、LaFonera を販売する。 最近、日本ではネットワークのただ乗りに対する議論が高まりつつあるが、FON のビジネスモデルに問題はないのだろうか。これについて Martin Varsavsky 氏は、「多くのテレコムのオペレーターが我々のパートナーになっていることがその答えだろう。我々はただ乗りではない。パートナーの収益は高まっている」と延べ、FON は ISP のビジネスモデルに悪影響を与えるものではなく、それどころか差別化や収益アップといった利益をもたらすだろうとの考えを示した。
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