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剣と魔法とファーストフード
著者: 神谷 健 プリンター用 記事を転送
▼2007年3月16日 10:00 付の記事
□国内internet.com発の記事
剣と魔法が支配する混沌とした世界。ヨーロッパの中世を髣髴させるような建物、各地に散らばる秘宝、人の背丈の何倍もある強大なモンスター。町の外には凶暴なモンスター達が溢れかえり、一度出たら生還できる保証はなにもない。それでも冒険者達は、自らの力を頼りに旅にでていく。
今日は、なじみの仲間達とパーティ(グループ)を組んで未踏破のダンジョン(洞窟)へ向かう。不気味に大きく口を開けたダンジョンは、冒険者達の行く手を遮るか如く、強力なモンスターが待ち構えている。迫り狂う敵をなぎ倒し、さらに奥へ進んでいく。連戦のためか、思いのほか体力を消耗している。それを察したリーダーが「ここで少し休憩しよう」と提案し、皆もそれに同意した。モンスターが襲ってこないよう見張りをつけ、洞窟の片隅で休憩している。
それぞれ、持参した回復薬を袋から取り出し、しゃがみこんで飲んでいる。回復薬をきらせてしまった仲間に対し、「体力回復にはこれを食べるといい、一緒に食べると効果が2倍になる」といい、あるアイテムを仲間に差し出した。そのアイテムを確認すると、それは「ハンバーガー」と「フライドポテト」そして「炭酸飲料水」であった。
ゲーム内広告の話をする際、このような話を業界関係者と冗談交じりでお話することがある。
現在、日本でサービスを行っている MMORPG は、大半がファンタジーを題材にしたものが多いが、そのまま広告商品を表示させることは、世界観が崩れユーザーにとっても違和感のある話ではないだろうか。今回は、昨年の夏ごろより一段と注目を浴びているゲーム内広告について述べていきたい。
北米リサーチ会社 Parks Associates によると、2005年に8,000万ドル規模だったゲーム内広告市場は、2009年までに4億ドル以上に成長するという発表があった。日本国内でも、ゲーム内広告に関するユーザー調査行われており、「印象に残る」「好感を持てる」などという意見が多く占められる。
果たして、ゲーム内広告には、ほかのメディアと比べてどのようなメリットがあるか。筆者の考えをまとめてみた。
1.滞留時間の長さ
これは、以前のコラム「オンラインゲームのある生活(1/2)」でも述べているが、オンラインゲームにおける定着性は、他のインターネットサービスと比べ物にならないぐらい高い推移を示している。滞留時間が長いオンラインゲームは、一般的な広告視聴数に比べて、ユーザーの深層意識に深く刻み込むことが可能であると思われる。
2.口コミ効果
今さら明記するまでもなく、オンラインゲームはコミュニティ要素が非常に強い。常にユーザー同士で交流がなされ、特に彼らにとって関心のある内容に関しては、ゲーム内、攻略サイト、そして Blog を通じて瞬く間に広がってしまう。そういったバイラル的な要素も兼ね備えている。
3.広告表示・アイテムの更新
ゲーム内広告は、今までは、家庭用ゲーム・ビデオゲーム内に広告が入ることがあっても単発的なもので、掲載時期・期間を限定しない商材が多かった。しかし、ゲームのネットワーク化に伴い、表示する広告・アイテム、期間に対して運営側がコントロールすることができる。
カーレースや野球、ミリタリー物を題材にしたオンラインゲームであれば、広告表示に関して全く違和感がない。むしろ広告が表示されていることにより、リアリティを増す効果すらある。しかしながら、冒頭でも述べたように、現状、滞留時間が最も長いとされているのは、やはり MMORPG で、またその多くが確固たる世界観を持つファンタジーものである。それらを崩してまで広告費を得るメリットは果たしてあるのだろうか、疑問を感じるところである。
しかし、昨今ゲームタイトルが飽和する中、運営側としても新たな収入源として広告の可能性対して少なからず期待はしている。ユーザー心理、広告商材も含め、個々のサービスにあわせたプロモーション展開が必要なのではないだろうか。今後のプロモーター達の手腕に期待したい。
ユーザーアンケートの中間報告
前回のコラムから、引き続き MO/MMO の経験者対象にアンケートを実施しており、読者より多くの貴重な意見を頂いている。改めて感謝したい。
ここで、興味深い内容が出てきているので少し述べてみたい(図)。内容は、オンラインゲームをプレイしているの目的についてである。
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| *クリックして拡大 |
「あなたのオンラインゲームをプレイする目的はなんですか?」という問いに対して、ゲーム・クエストなどをクリアする「爽快感」が10.7%、綺麗な「グラフィック」やその迫力を楽しむことが10.7%、最新パッチなど「新しい」ものにふれることが3.3%、ゲームで知り合った友人との「交流」が50.0%、ゲーム内にアイテムや家具などを「そろえていく」ことが4.9%、「気分転換」や暇つぶしをすることが13.9%、その他が6.6%となった。
一般的に公表されているオンラインゲーム調査結果では、その目的を聞くときに「気分転換」や「暇つぶし」と答えているユーザーが多い。しかし、今回の結果では「友人との交流」が過半数を占めており、MMORPG のユーザー特性をよくあらわしているものだと考えられる。
また、先月に課金しているユーザーが全体の75%を占め、その平均単価は2,676円(支払っていない人も含む)という結果となった。
今回のアンケートの詳細は、次回のコラムにて掲載を予定している。3月22日まで引き続きアンケートを実施しているのでご協力を請いたい。
アンケートページはこちら。
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