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2007年4月5日 09:00

PC と違う検索ユーザーの衝動的欲求

24時間365日のほとんど、あなたの30cm 以内のキョリに存在していて、馴染み深い情報端末といえば何だろう?

ヒント1 電気通信事業者協会の2007年2月末の発表によれば、日本国内におけるこの端末の利用総数は約9,530万台。これは単純計算で国民の4分の3が利用していることになる。

ヒント2 利用されている端末のうち87%が Web を閲覧できる機能をもつ。

ヒント3 2006年5月の総務省のまとめによると、この端末からのインターネット利用者数が、はじめて PC からのインターネット利用者数を逆転した。

ここまで来ると、さすがに答えがわからないという人の方が少ないだろう。そう、すでにお気づきのように、その端末とは携帯電話である。

よく言われる話だが、携帯電話はその名の通り携帯できる電話機として誕生したが、今ではすっかりネット端末としての価値が高まっている。

その証拠に、インプレス R&D が発行する『ケータイ白書2007』によれば、パケット通信定額制のサービスは、2006年の契約率が約59%(前年比18%増)にも達する。さらに、このサービス加入者のインターネット利用時間は、1日あたり30分以上という人が56.4%を占め、2時間以上利用するヘビーユーザーも約20%となっている。

この数値はすなわち、Web やメールなどデータの大小を気にせず利用する人が増え、PC よりも身近にある携帯電話で Web を閲覧する機会が増加していることを示している。

こうして携帯電話がネット端末としてその存在感を増していくのに併せ、2006年にはキャリア各社が相次いで検索サービスを導入したことも引き金となり、ユーザーの検索エンジン利用率はここ最近大きく増加している。

そのため、最近では、企業が携帯電話の利用者を獲得する上で、モバイル検索エンジン向けの SEM が重要な役割を果たすようになってきている。しかし、実際に SEM を行う際に、注意しておくべきポイントが幾つか存在する。今回はとりあえずその中のひとつを紹介しよう。

まず携帯電話を利用しているシチュエーションが PC とは大きく異なる、というのがポイントだ。PC で Web を閲覧する場合、ある程度決まった場所と時間で利用しているユーザーが多いだろう。しかし、携帯電話では、いつでもどこでも利用できるという利便性がある。例えば、外出先で待ち合わせしていて予定よりも早く到着してしまった時に、携帯電話から Web を閲覧するように、少しの空き時間でも気軽に利用できる。

また、外部から気になった情報がある時に、PC よりも携帯電話から検索する方が手っ取り早い。端末によっては、ボタンひとつ押しただけで Web に繋がるようになっているので、断然 PC よりも気になった情報を早く得ることができる。テレビを見ている時、街を歩いている時、電車やタクシー、バスに乗っている時など、どんな時でも検索することが可能だ。

だから、携帯電話で情報を検索している場合には、たとえ PC と同じ検索キーワードであったとしても、検索の意図はまったく異なる可能性が高い。

例えば、携帯電話で「レストラン」というキーワードで検索した場合、その日のディナーもしくはランチのためにどこか良いレストランがないかなあ、という検索意図の方が多いだろう。しかし、PC で同じキーワードを検索した場合には、数日後や数週間後の予定のためにレストランを予約したいなあ、という検索意図の方が多いかもしれない。

他にも「レンタカー」、「ホテル」、「地図」というキーワードでも、携帯電話と PC では検索意図が異なると思われる。つまり、携帯電話で検索する意図として、直近または期日が迫った情報を検索する傾向が強いのかもしれない。これが、PC と携帯電話の検索意図の違いである。

同じ SEM でも、携帯電話への対策を練るなら、PC の SEM 対策で慣れてしまっているアタマをリセットして、携帯電話用に切り替える必要がある。そうすることで、少しでも潜在顧客のニーズや消費行動の変化を読み解くヒントとなるだろう。 (執筆:R&D グループ 倉持剛志)


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