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Apple が Leopard の公開を延期、慌てることはない
著者: John Welch オリジナル版を読む プリンター用 記事を転送
▼2007年5月11日 13:30 付の記事
■海外internet.com発の記事
Apple は4月12日、Mac OS X バージョン10.5、通称“Leopard”の公開を10月まで延期すると発表した。
Apple は以下のように説明した。
「iPhone はすでに必要な認証テストのいくつかに合格し、予定通り6月後半の公開に向け進んでいる。お客様が実際手(と指に)に取って、画期的で魅惑的な製品を体験するときを待ちきれない。しかし、iPhone はこれまで発売された携帯端末のソフトウェアで最先端を行き、何の犠牲も払わずに予定通り発売することは不可能だ。
従って、我々はソフトウェアの主力エンジニアと QA リソースを Mac OS X チームから借りなければならなくなり、結果として、当初計画通りに6月初めに開催される WWDC (世界開発者会議) で Leopard を公開することができなくなった。その頃までに Leopard の特性は完成する予定であるが、我々もお客様も期待するほどの質の高い製品を公開することはできない。
現在のところ、われわれは、この会議で開発者に Leopard の完成版に程近い製品を紹介、そして自宅で最終テストを行えるようβ版コピーを渡し、10月に Leopard を公開する予定だ。待つ価値はあると考えている。人生には妥協が付き物だが、今回我々は正しい選択をしたと確信している」
Mac 市場とはこんなもので、今回のこともそう大した話ではない。もちろん、「Vista の発売の遅れをからかうのはもうやめたほうがいい」など、5年近く遅れた Longhorn/Vista の発売と同じことのように言う人もいるだろう。しかし同じではなく、そんなことは誰もがわかっていることだ。Windows マニアでさえだ。
「なんてことだ。消費者向けのおもちゃのために、Apple は Mac を見捨てるというのか」と言う人もいるかもしれない。しかしこれもナンセンスだ。iPhone は Mac OS X を動かすことになるし、Windows との相性はよいが(Mac 版 ActiveSync はどこにあるのだろう?)、iPhone の同期に適したデバイスは何だろうか。Mac だ。iLife という概念の要は何か。Mac だ。NAB(全米放送事業者協会展)での Final Cut の新製品の発表で、ハードウェアの中心にあったものは何だったか。Mac だ。Apple が iPhone のために Mac と Final Cut を見捨てるなんてことは到底ありえない。
また、「Apple は同時にふたつのことができない」と言う人もいる。これはばかげた話だ。Apple はただ、公開時期を春としか設定しておらず、他社との契約上の義務がない製品から、6月と明確に公開時期を定め、予定通り製品が完成しないと困るビジネスパートナー(AT&T など)と契約を結んでいる製品に人を送り込んだにすぎない。これは Apple が「同時にふたつのことする能力がない」証しにはならない。
これは、Apple が問題の優先順位を正しく付け、その場で対処する方法を知っている証しだ。Apple が人を雇おうとしていないわけではない。信じられないなら Apple Jobs を見てみるといい。しかし、人を増やしたからといって、それほど物事のスピードが増すわけではない。それは確かだ。
Apple は、複数のことを同時にうまくできるが、何事にも完ぺきということはない。
もちろん、ここには別の嘆きもある。いかに IT マネージャの人を雇う能力が損なわれているかということに対してだ。これは本当のことかもしれないが、厄介なこと以上のものかどうかは定かでない。
私が言えることは、私は仕事関係で、Leopard を公開後すぐに導入しようとはまったく計画していなかったということだ。それは IT の世界ではうまくいく手順ではない。当然、2008年より前にさまざまなところで Vista の導入を始めるつもりはない。
事実、実際にコードが仕上がる前の段階でできるテストは限られている。手順やワークフローのテストやバグテストの話をしているのではなく、「新製品により物事がどんな風に変わるのか」、「一般ユーザーの反応は?」、「社内ではどんな書類が必要になるだろうか」といったことだ。
これには時間がかかる。時には数か月、何か月もかかることもあり、組織の大きさによるものだ。これまで私が仕事をした大企業では、幸運にもテストを終了し導入開始まで1年以内でできた。
この観点から言えば、Leopard の公開の延期の影響はない。しかし、ハードウェアの購入に与える影響はどうだろう。
Leopard がプリインストールされたマシンを購入し、ライセンス費用を節約しようと思う人はどうなのか。
もし130ドルの OS ライセンス料を節約するためだけに、1,000ドルかそれ以上の値段のハードウェアの購入を遅らせるというのなら、最善策ではないかもしれないが、そうしようと優先順位をつけたのだろう。ハードウェアの購入時には、未来を見据えた上で今必要なものは何かということが基準になる。
したがって、今後ハードウェアの購入時に私が気にかけることは、「Leopard を動かす準備ができたとき、その機器は Leopard を動かすことができるのか」ということだけだ。
Apple は Leopard 用に最新のハードウェアを要求していないようなので、私は悩んではいない。しかし、OS ライセンス費用の数ドルを節約するためだけに、今必要な機械を10月以降に遅らせたほうがいいと勧めるつもりはない。むしろ、Apple は新しい OS の公開後、その新しい OS でしか動作しないハードウェアを発表する傾向があることを考えると、Leopard の公開直前に新しいハードウェアを購入すれば、準備が整うまで Leopard をまったく動かさなくて済むので、その方がいいと思う。
教育分野では、この公開の遅れに大騒ぎしている人がたくさんいる。というのは、昔から教育関係者は夏にアップグレードの大半を行うからだ。しかしここにも、しかるべき方法で使っている人がまわりにいない状況でテストを行うのは難しいというマイナスの面がある。
しかし、すべての条件が同じだとすると、教育市場では新しい OS が9月から12月の間に公開されるより、1月から5月の間に公開されたほうが、はるかにありがたい話なのだ。おそらくもっと正式な苦情を受けているだろう。しかし、 Mac Web で目にする胸が激しく脈を打つようなものとはまったく異なるものだろう。
これほどまで大騒ぎするのにはどんな理由があるのか。大半は Steve が言う“極秘”機能に対する期待があったからで、それに新しい OS を持って Vista と比較したいという思いからだ。これは“エゴ”という言葉を長く言っただけのことだ。
新しいものを先延ばしにしたい人はいないし、今日の騒ぎの大半はそのような反応だと思う。別のフォーラムで言ったように「Steve は犬を撃ったのではなく、OS を遅らせただけ」で、それを例えば公開予定の1週間前に行ったなら、大した話になってしまう。
また、これまでにも Leopard の公開を何度か遅らせたことがあったとしたら、また違った話だっただろう。しかし、公開延期の発表が行われたのは、公開予定日のほぼ2か月前で、Apple は初めて Leopard の公開を4か月遅らせるという話だ。これは誰にとっても一大事などではないのだ。
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