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システム管理者の頭を悩ませるインストーラー
著者: John Welch オリジナル版を読む プリンター用 記事を転送
▼2007年5月18日 14:00 付の記事
■海外internet.com発の記事
Adobe CS3 の発表や Microsoft Office 2008 がプライベートβ版で公開されているという記事を目にし、すべてのシステム管理者にとって大切な話題について話をしたいと思った。インストーラーについてである。通常、インストールはかなり苦痛を伴う作業である。しかし、これが実に問題なのだ。
アプリケーションを入手にしたら、まず初めに何をしなければならないか。インストールだ。いずれかの方法で、インストール用のメディアからハードドライブに移さなければならない。
現在は、インストール用のメディアやディスクイメージから起動できるアプリケーションもいくつかあるが、しばらくするとうまくいかなくなるので、結局アプリケーションをインストールしなければならない。
私は仕事を始めてからずっと、驚かされてきたことがある。企業はアプリケーションの開発には非常に尽力するが、インストールについてはほとんど補足的な作業、もしくは最悪の場合、かなり苦痛を与えるものにしているのだ。これはまったく理解できないことだ。まるで、美しいハードウェアができあがったが、包みを開けるとすっぱいミルクを飲まされるようなものだ。
インストールは、顧客がアプリケーションで最初に経験することで、なぜその経験をできるだけ痛みのないものにしようとしないのだろう。すばらしいとまではいかなくても、悪くないインストーラーを作るのはそう難しくないことを知っている人間としては、悪いインストーラーにはなおさら驚かされる。
1. 一番簡単なインストール方法を採用
可能であれば、ドラッグ&ドロップでインストールできるといい。ユーザーはメディアを搭載し、アプリケーションを任意の場所にドラッグすれば、使えるようになる。これは完ぺきなインストーラーにもっとも近いかたちだ。スケーラビリティにも優れ、誰にとっても簡単な使い方である。ほとんど技術的な能力を必要としない。
Firefox そして Microsoft Office 2004 でさえ、この点では勝ち組だ。また Adobe Acrobat Professional もしかりだ。
2. 一番簡単なパッケージングを採用
一部のベンダー(Epson の話をしている)をまねて、binhex 形式の圧縮インストーラーを使わないこと。このインストーラーは、後から実際に製品をインストールするためのインストーラーをインストールするためのものだ。
読んでわかりにくい方法は、使ってみるとさらにひどい。Mac の場合、圧縮ディスクイメージさえあればいい。クロスプラットフォームで使うアプリケーションには、zip もしくは zip 圧縮した tar が最適だ。まだ Stuffit も存在しているし、今でもまずまず動くのはわかっているが、現段階での利点は少ない。
アプリケーションがコマンドラインで構成されているなら、zip ファイルが最適だ。ソースコードのように、複合ファイル構造の場合は、zip 圧縮した tar ファイルもいい。しかし Mac の場合、可能な限りディスクイメージを使うこと。うまく圧縮できるし、望めば暗号化もできる。
Adobe はこの点で二分していて、Acrobat Professional は勝ち組、Adobe Reader 8 は負け組みということになる。Reader Pro は Intel と PPC に別々のインストーラーが必要になるばかりか、魔法の URL を知らなければ、本当のインストーラーをダウンロードするインストーラーをダウンロードしなければならない。さらに悪いことに、インストールを中止しようとしても、時すでに遅く、インストールが完了しているということになる。これはよくない。
3. プラットフォームに合わせて適切なインストーラーを使うこと
Mac OS X アプリケーションのインストーラーとしては、ディスクイメージでドラッグ&ドロップするか、Apple インストーラーを使うようにするといい。Windows の場合は、MSI または MSI に後続する製品が出ればそれを使うといい。
これは単に、プラットフォームの問題ではなく、システム管理者にとって重要な問題だ。何もかも手動でインストールしなければならないようなサードパーティ製インストーラーを使っていると、数百台のマシンにインストールするのは本当に大変な作業になる。妙なインストーラーを使わなければならない場合、どうか複数のマシンに一度にインストールする方法を教えてほしい。
例えば、Adobe は CS 2 から Mac へのインストールを、完全にコマンドラインで行えるようにした。Adobe が何とかして Apple インストーラーを使わないとこだわった次善策としていい案だった。
Microsoft Office 2004 の初期インストールは簡単にできたが、アップデートが非常に面倒で、台無しだった。Adobe は「インストーラーをインストールするためのインストーラー」という方向にすべて向かいはじめ、さらに悪いことに、ダウンロードしたファイルを Mac のほとんどのシステム管理者用ツールは理解できない。つまり、何をどこにやるのかを考えて、自分でインストーラーを組み立てなければならないということ。何てことだ。
4. さまざまな場所で数百台のマシンにアプリケーションをインストールする方法を考える
「数回クリックすればいい」というだけで、数百台のマシンへのインストール手順として優れていることにはならない。手動でインストールしなければならなかったり、自分でインストーラーを組み立てなければならないなら、そのインストーラーはだめだ。以上。
理想的には、ドラッグ&ドロップでできるか、Apple インストーラーを使うかだ。それ以外なら、手動の手順をカスタマイズできる方法が必要だ。言い換えると、アプリケーションをインストールしようとする人が、製品を嫌いにならないようなインストールの方法を考えることだ。
かつて Apple は、QuickTime のアップデートで私を発狂させていた。インストールの途中で「PRO 版を入手する」というメッセージが表示されていたのだ。幸運にも、数多くの抗議の声でこれはなくなった。
また、/Applications にインストールしなければだめというのは困る。最適な場所だと思うからといって、何もかもに当てはまるわけではない。学校、研究所、企業などすべてに、それぞれ固有のインストール方法があり、柔軟性が要求されるところだ。インストーラーに柔軟性を追加するために余分な仕事をしたくないからといって、/Applications へのシンボリックリンクのようにばかげた策をとらせないように。ソフトウェアのベンダーはきっと反論するだろうが。
5. セキュリティを考える
これは本当に私を悩ませている。Adobe で Safari 内に全ユーザーに書き込み権限のあるフォルダを作ろうとしたり、Flip4Mac でログインプロンプト時に Finder ウィンドウをマシンに表示させようとしても、Quark でアクセス許可を省こうとするだけでも、厄介な問題だ(どうか、これらの例がすべて一般的なことではないことに注意してほしい。それぞれの環境でテストもせずに怒ってメールを出さないように)。
システム管理者に嫌われるばかりか、ユーザーの操作上のルールによっては、アプリケーションがその環境で使えなくなる可能性がある。本当に文字通り、アプリケーションの使用を禁止したいのか。そうではないはずだ。
だから、セキュリティを甘く考えてはいけない。インストール手順が完成した後で、少し時間を取ってシステムの状態を点検してみよう。また、常にパスワードの入力をさせればいいわけではない。それがインストールすべきないものをインストールするのを避けるためだということはわかっているが、インストール先が書き込み可能だった場合(例えばホームディレクトリなど。しかしインストール先を任意に指定できない場合は問題にはならない)、認証の背景にあるロジックはかなり脆弱になる。
インストールを行うユーザーのアクセス権限よりも高い権限レベルで動作するものをインストールする場合は、もちろん認証は適切な処置だ。しかし、/Applications にインストールする場合に、書き込み許可を持っていれば、認証ダイアログを表示させることは「セキュリティを強化する」ことにはならず、単に「時間を無駄にしている」にすぎない。また、盲目にパスワードを入力することを教えていることにもなる。これは決していい方法ではない。
インストーラーで ROI を稼ぐことはできないし、インストールの開発者はまったくもてはやされないことに気づいたが、インストール手順をいいかげんにすれば、あえて顧客をライバル会社に向かわせていることになる。これは本当に望ましいことなのか。
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