アジア No.1のネット黄金郷へ漕ぎ出そう「BRICs」という言葉をご存じだろうか。
フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」の解説によれば、『経済発展が著しいブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)の頭文字を合わせた4か国の総称』とある。 最近では、こうした国々の株式投資や国債の売買などが投資家の注目を集めているようだ。例えば、「Yahoo! JAPAN」や「Google」で「BRICs」と検索すると、検索連動型広告の表示スペースには、証券会社の広告がズラッと並ぶという具合だ。 ところで、経済発展の著しいこうした国々、インターネットの普及動向といった観点ではどうなのだろうか。 米国の comScore Networks によって発表された2007年1月時点でのネット人口調査によれば、国別のインターネット利用者数で中国は第2位、インド8位、ブラジル11位、ロシア13位と、4か国すべてが世界トップ15か国にランクインしている。 しかも、直近1年間のインターネットユーザーの増加率で見ても、中国が20%、インド33%、ブラジル16%、ロシア21%と、全世界の平均増加率10%を大きく上回っている。つまり、経済成長とともに、インターネットの普及も急速に進んでいるわけだ。 ところで、こうした動向を初めて知る人にとっては、中国のインターネット利用者数が世界第2位と聞いて、少し驚かれたかもしれない。なにしろ、アジアでネット先進国と言えば日本や韓国というのが一般的な認識だろう。 しかし、実際のところ、日本や韓国がインターネット利用者数で中国に追い抜かれたのはここ2、3年の話ではない。米国の Nielsen//NetRatings や WebSideStory が行なった2002年の調査時点で、すでに中国はアジアでトップの座を獲得している。 もちろん、普及率といった観点では、日本のインターネット人口普及率は2006年末時点で68.5%(総務省発表「平成18年通信利用動向調査」)に対し、一方の中国は同時期に10.5%(中国ネットワークイフォメーションセンター「第19次中国互換網発展状況統計報告(PDF)」)となっており、大差をつけている。ただし、約1億3,000万人のうちの68.5%と約13億人のうちの10.5%では、絶対数ではかなわない。 そもそも中国信息産業部(情報産業省)が、2007年3月末時点の中国のインターネット利用者数を1億4,400万人と発表しているので、この時点で仮に乳幼児も含めて日本のインターネット人口普及率が100%に達しても、絶対に追い越せない数字となっている。 さらに、同省によれば、2010年までにインターネット利用者を2億人規模にまで拡大するというから、もはや数の上では日本に勝ち目はない。 それにあわせて当然のごとく、市場規模も拡大している。中国互聯網(インターネット)協会が2007年1月10日、報告書を発表したが、そのなかで2006年の個人によるインターネット関連市場の総額は2,767億4,600万元(約4兆3,000億円)で、前年比47%増となっている。 同レポートによれば、まだまだユーザー1人あたりが毎月インターネットに費やす平均金額は169.57元(約2,500円)と少ないが、利用者数の増加だけでなく、1人あたりのインターネット支出も増加傾向にあるという。 つまり、中国国民の反日感情を意識した広報戦略や共産主義国ならではの法規制への対処といった問題はあるものの、世界第2位のインターネット利用者数を誇り、大幅な拡大が約束されている市場を国内企業もみすみす見逃す手はないだろう。 そして、そこに漕ぎ出すためには、国内のネット市場同様に SEM(検索エンジンマーケティング)への取り組みは必須のものとなってくるだろう。さきほどの報告書によれば、利用用途別人口で、ポータルサイトの訪問や電子メール、ニュース閲覧などを押さえ、検索サイトを利用する人がインターネット利用者全体の89.74%で1位となっている。 かつて日本はマルコ・ポーロの「東方見聞録」によって「黄金の国」と紹介されたが、現在のアジアの黄金郷はネット大国“中国”のことだと言えるのかもしれない。 (執筆:新規事業グループ CBM チーム 戌亥久美子) 関連記事 最新トップニュース
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