Webビジネス2007年6月8日 12:50
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ネット上のあなたの評判は?

この記事のURLhttp://japan.internet.com/busnews/20070608/6.html
著者:Eric Spiegel
海外internet.com発の記事
社内の見習製品サポート担当者から「殺人犯が見つかった」 というインスタントメッセージ(IM)が来た。その日の朝は、バージニア工科大で恐ろしい悲劇が起こっており、転送されてきたこの IM には MySpace のページへのリンクが張られていた。筆者がこれをクリックしたところ、そのページのオーナーは、バージニア工科大に通うアジア系の男子学生で、そのサイトは拳銃の写真であふれていた。

筆者は「確かにこれが犯人だ」と思った。

だが、ほかにこのリンクを受信した数千人と同じように筆者も間違っていた。数時間もしないうちに、ABC News が「潔白を証明したい」という見出しの記事をネットに発信した。つまり、この一連の IM は、情況証拠が発端となり、MySpace のような簡単にアクセスできるサイトによって過熱したものだった。

では、これと IT に何の関係があるのだろうか。大いにある。企業や個人の評判は、電子メールや IM のスレッドをはじめとするネットへの情報発信によって容易に傷つけられてしまう。敵味方関係なく、だれしもが誤って非難されたり、とんでもなく高い評価を受ける可能性がある。問題は、その見分けが付きにくいことだ。

どのソフトウェアベンダーにもライバルがいて、不満を抱く社員(もしくは元社員)がいるところも多い。Google を使ってソフトウェア製品に関する記事を見つけても、その内容の真偽はどうやって見分けるのだろう。ライバル会社の営業担当者が不満のある顧客を装えば、製品がめちゃめちゃにされてしまう可能性もある。

逆に、顧客と称する人物が製品を高く評価して礼賛する掲示板は、その製品のメーカーの計略行為だとも考えられる。ネットで目にする文章の真偽を見分ける確実な方法は絶対にない。

自分が調べている製品や、一緒に作業をする予定の人物に関する評判をサイバースペースで検索できるのは確かに便利だ。ただ、重要なのはオンラインで目にする内容は話半分に聞いておく必要があるということだ。つまり、常に疑ってかかることだ。

ただし、製品、企業、人物に関する興味深く貴重な情報がネットにはない、と言っているわけではない。筆者は製品評価に重点を置いて解説するが、社員やビジネスパートナーの候補に関する情報収集でも同じような内容を考慮したい。

情報を検索する場所や考慮すべき内容を以下にまとめる。

1. 掲示板

多くの書き込みのなかに真偽が混在しているため本当に危険な場所だ。ソフトウェアベンダーでは、製品に関する好意的な評判を集めるために掲示板にどんどん書き込むのが標準的な手段となりつつある。同様に、否定的な書き込みを1つだけ見つけたら、それはライバルが否定的な意見を集めようとしているのかもしれない。

目の前にある書き込みの正当性を確認する方法はいくつかある。まず、製品に関する書き込みが1つだけの場合は注意が必要だ。これは関係ベンダーやライバルなどによるもので、ある製品に関して複数の顧客が良い評判を集めようとしている方が状況としてはよい。

次に、その書き込みが宣伝のように思えたら、火のないところに煙は立たぬである。たとえそれがベンダー関係者によるものではないとしても、筆者は、自分で用意した書き込みを本当の顧客やパートナーに渡して代わりに掲載してもらう企業を複数知っている。

最後に、これらの書き込みが登録ユーザーによるものか、ゲストユーザーによるものかに注目する。解雇された社員や押しの強いマーケティング担当者が偽名で登録することはないとは言わないが、その可能性は低い。

2. Blog

最近では、Microsoft 内のマーケティングのプロが同社製品に対する一部ブロガーの意見に巧妙に影響を与えているとして各所で物議をかもしている。これは、標的にされた影響力のあるブロガーたちが「何の見返りもなく」無償でノート PC を受け取ったためだ。これらのブロガーの多くはこのことを明らかにしたが、一部には事実を隠すブロガーもいて、隠していたブロガーの一部は事実を「公表」されてしまった。このようなマーケティングの駆け引きが好意的な評価につながるかどうかは今も議論が続いている。

ここで問題になるのは、これらのブロガーの多くが独立している点で、彼らに行動規範への準拠が必要かどうかも検討しなくてはならない。Google でブロガーの名前を検索し、製品レビューによる売り込みに参加した過去の有無を調べることもできるが、ここでも1つしかない書き込みはあまり信用しないことだ。やや皮肉なことだが、ネット上でのブロガーの評判は製品のネット上での評判に影響を与える場合がある。

お分かりになっていただけると思うが、たとえば X というブロガーが Y という製品をほめる一方で、Z というブロガーは、X というブロガーは Y という製品を製造したベンダーに買収されている、と書いていれば非常に混乱するかもしれない。そこで、たまたま検索にかかってきたブロガーよりも、自分の好きなブロガーを信用し、その記事をもっと読むことをお勧めする。

3. アナリストの評価

大手調査会社による露骨に否定的なレビューを見たことはあるだろうか。おそらくないだろう。それは、これらのアナリストが書くレビューが、通常はクライアントの製品に関するものだからだ。常にそうとは限らないが、規模の小さいベンダー各社にとっては「お金で買う」ことは有効だ。

調査会社は多くの時間を費やして否定しようとするが、この業界に長くかかわるわれわれの多くは、それが事実であることを知っている。これらのレポートは少なくともよく考えられており、その大半は経験豊かなアナリストが用意したものだ。しかし、本当にどのアナリストも影響を受けていないとは仮定しないことだ。そしてもちろん、マイナス面として大きいのは、これらの意見がタダではない点だ。

4. メインストリームの製品レビュー

こと製品レビューに関しては、ブロガーやアナリストに対するものと同じ注意が必要になる。しかし、彼らの方が行動規範に縛られている可能性は高い。公開企業であればなおさらだ。また、製品のレビュー担当者がソフトウェアベンダーに買収されているケースがまれであることも確かだ。首尾一貫して熱烈なレビューを書くライターは、これまで製品に対して遠慮なく否定的な意見を書いてきたライターより魅力に劣る。

5. ベンダーの Web サイト

ここまで読めば、ソフトウェアベンダーが自社サイトに書く内容は明らかに信用できない、と思われるかもしれない。しかし、もし彼らが顧客の実名を出していれば、それが本当の評価だと確信できることも覚えておきたい。実際に試した公開企業から製品に関する意見を引用するのは容易ではない。企業の法務部は、自社名の引用を軽率には許可しない。したがって、内容に多少の尾ひれが付いていても、顧客が製品に関連して社名の使用を許可しているなら、その商品が実際の問題解決に利用されている可能性は高い。

重要なのは、Web で見つけた製品、人物、あるいは会社に関する1〜2件の書き込みだけで結論を急がないことだ。ネット上での評判を評価するのは難しいが、完全に準備を整え、情報源として考えられるものすべてを調べれば、バラバラだったものが1つにまとまり、自分独自の結論にたどり着けるはずだ。


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