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2009年7月4日
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Webビジネス2007年6月22日 12:40

iPhone をめぐる大騒動

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また新たな iPhone 関連ニュースである。もちろん、ネットはこれをめぐって大騒ぎを繰り広げている。Apple はすでに発売日(6月29日)を明らかにしており、iPhone を扱った一連の CM も用意されている。

そしてもちろん、これをきっかけに iPhone 周辺では両陣営の間でいつもの応酬が繰り広げられている。「人間が肺呼吸を覚えたことに次ぐ快挙だ!」と一方が言えば、もう一方は、「タイタニックの沈没以来の悲劇が起こる。Jobs 氏は沈む!」といった具合だ。

もちろん、何が起こっているのかはまだだれにも分からない、といった少々の問題は全員が忘れているようだ。Apple Worldwide Developer’s Conference までまだ1週間あるし、発売は6月末だ。したがって、iPhone と既存デバイスを比較しての優劣は、仕様、数種類のビデオ、そして憶測に基づくものにすぎない。さらに、これら3つのうちで信頼できるのは1つしかない。ほかの2つは、真剣に受け入れるにはあまりに内容が限定的であり、憶測に至ってはネコに聞いた方がましだ。

たとえば、(一部にとっては)とにかく重要な「Apple がサードパーティーに対応ソフトウェアの開発を認めない。もう絶望的だ」という問題は文字通り無意味な仮定だ。まず、Steve Jobs 氏をはじめ、 Apple 関係者はだれ1人としてそのようなことは言っていない。彼らがこれまでに明らかにしたのは、サードパーティーデベロッパーによる利用を厳しくコントロールするということだけだ。

「厳しくコントロールする」ことと「まったく認めない」ことが同義でないことに注意したい。多くの人々にとってはこれらがほぼ同義かもしれないのも確かだが、筆者の経験を顧みると、筆者は放任されたサードパーティー製携帯電話アプリケーションに対してそれほど肯定的な考えをもっていない。

たとえば、筆者が個人で使用している携帯電話は「Sprint PPC-6601」だ。優れた携帯で画面も大きい。しかし、1つのサードパーティー製アプリケーション(あいにく Newsbreak だった)のせいで、通話機能が使えないことが何度かあった。実際のところ、それはかなり頻繁に起こった。何らかの理由で通話が切れたあと、毎回通話機能が使えなくなるのだ。リダイヤルを試みてボタンを押した瞬間に、「おかけの電話番号には接続できません」といったポップアップ表示が出てしまう。

これを直す唯一の方法は、電話を再起動するか、いったんフライトモードにして、またフライトモードから出ることで無線スタックを戻すかしかない。もちろん、後者のオプションだと今かけようとしていた番号に即座に電話して、「待って。電話がおかしいからまたかけて…」程度は話す時間がある。ここでは OS はクラッシュしていないが、電話が電話として機能していないことに注意したい。「スマート」フォンだということで購入したものがこれでは容認できない。

しかし、サードパーティーによる開発を自由に認める代償としてはたいしたことはないとは思えないだろうか。Palm OS では状況がさらにひどく、携帯が常にソフトリセットループに入ってしまう。幸いにも、筆者の場合には Newsbreak を削除することでこの問題は完全に解消された。

サードパーティー製ソフトウェアだけではない。筆者の6601に搭載されるカメラ機能は、画面のバックライトを最大輝度に設定するが、この機能を終了しても、あるいは電源を切っても、明るさが最初の設定まで落ちない。なんということか。筆者はバッテリが切れるのを見ているしかないのだ。

ほかの携帯電話でも同じような話を聞く。Razr は、搭載されている AIM クライアントを使おうとするとクラッシュするし、Symbian でも同じような話を聞く。サードパーティーの開発を放任するのは今のところ理論的にはよいことだが、インプリメンテーションは完全なレベルに至っていない。

したがって、筆者としては Apple がこの部分に時間をかけている点には何の問題もない。時代遅れの人間かもしれないが、ニュースリーダがすべてのリソースを奪ってしまうために、電話が使えなくなるのには、非常に憤りを感じるのだ。これは「良いこと」ではない。

もう1つの重大な問題は、Apple が「Exchange」との接続機能の搭載を発表していない点で、これで企業は iPhone を完全に無視することになる。さて、筆者が今から書くことは多くの人々の心に深い傷をつけることになるはずだが、これは書いておかなくてはならないと思う。Exchange はメッセージング/グループウェアの中心的存在ではないのである。呼吸困難を覚えた方は一度座って冷たい水でも飲んでほしい。

ジョークはさておき。筆者の職場では Exchange を使っている。Exchange とのコネクティビティがどれほど重要かは分かっているが、先ほども書いたように、この話の全貌は明らかになっておらず、Apple が Exchange クライアントをプレインストールしていないからといってどうということはない。

「Windows Mobile 5」、「Exchange 2003」、そして「AKU3」までは、各種 Windows Mobile デバイスの「Over The Air」(OTA)コネクティビティは、控えめに言わせていただいて「最適とは言い難い」ものだった。購入時そのままの状態での Exchange への OTA アクセスが Windows Mobile や Treo では目も当てられなかったため、「Goodlink」もさほど人気がでなかった。

その上、Exchange 2007との「新しい」接続方法として、Microsoft が Web サービスを推進し、Apple が iPhone に立派なブラウザ(Windows Mobile 5搭載のものより確実に優れており、Treos 搭載のものより、とてつもなく良いもの)を搭載することから、Exchange との接続には、やや単調で退屈な方法が少なくとも1つ、そして単調でも退屈ではない方法が1つ用意されることになる。

しかし、携帯電話で電子メールや Web は使いたいが、Exchange とのコネクティビティは意に介さないという人はかなり多い。彼らは Razr などより良いものを望むが、Exchange のコネクティビティは持っていない、もしくは必要としていない。彼らにとって、iPhone は素晴らしいデバイスなのだ。

価格は問題でない。iPhone はこのようなタイプのものとして決して最も高額な携帯電話でもない。筆者は PPC-6601にキャッシュバック分も含めて約400ドルも払ったし、6700が登場したときもべらぼうに安くはなかった。また、登場時を思い返すと Razr も投げ売り状態ではなかった。

SD などの各種メモリカードスロットがないことについても同じことがいえる。まず、iPhone には 4GB もしくは 8GB という、今の感覚でもスマートフォンにとしては膨大なストレージ容量を持っている。そして、筆者は SD スロット付きの携帯電話も持っているが、頻繁に使うし、そこから別のカードにデータを移動させるのがイライラするので、そこには同じ 1GB のカードを差しっぱなしだ。

しかし本当のところは、これだけストレージがあれば筆者にとって十分だからだ。確かに、多くの曲を聞くならもっとストレージ容量が必要だが、そうなるとバッテリも大型のものが必要になる。自分の iPod のことを考えるとこれはかなりの負担だ。

SD ファンがごまかすもう1つの問題が、Palm OS の SD 対応がとにかくひどく、Windows Mobile も、少なくとも5まではさほど優れた内容でなかった点だ。

Palm OS は、アプリケーションのインストール場所やデータの保存場所でさえほとんど選択肢がなく、Windows Mobile になると各アプリケーションごとに明示的にデータの保存先として SD カードを指定しなくてはならず、新しいアプリケーションをインストールする場合も自動にならない。Palm よりはましだが、Windows Mobile では「空き容量の最も大きい場所を常にデフォルトに指定」オプションが必須だ(WM 6では大丈夫かもしれないが、手元に WM 6対応携帯電話がないので筆者には何ともいえない)。

また、最後にキーボードの問題がある。Ballmer 氏の言葉を信じるなら、ハードウェアキーボードとボタンは欠かせない。まあ、筆者の6700や(これより多少まともな)6601が搭載する「赤ちゃんサイズ」のオンスクリーンコントロールを使ってみると、同氏がそう言うのもうなずける。

まじめな話、6601で唯一まともなのは電話用のボタンだけだ。使いやすく大きい。スタイラスペンを使って6700で電話番号を1つひとつ押す作業はどうだろうか。3回ほど失敗を甘受するかキーボードを使うことになるが、キーパッドがないため電話番号の入力は苦痛だ。6601のキーボードは粗悪だが、オンスクリーンオプションが良いのでキーボードはあまり使わない。6700の方ではスタイラスペンや引き出し式のキーボードを使う。いずれも、キャッチホンなどの使い勝手は拷問に等しい。Microsoft が Windows Mobile のユーザーインタフェイスを大人の指に合わせてデザインしていれば、これだけ多くの固定ボタンは不要だっただろう。

ただ何度も繰り返すが、iPhone はまだ現実の世界ではベーパーウェアにすぎず、大成功や完全な不具合を予想している人々は、Mac ユーザーお決まりの流れをあおって、興味をかきたてようとしているだけだ。「成り行きを見守り、それから決める」行動はあまり人気がないが、もう少しの間静観してみようではないか。


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