| Webビジネス | 2007年6月28日 15:30 |
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企業内 IM の機能と活用における落とし穴 著者: 株式会社Qript COO 森本泰久 ▼2007年6月28日 15:30 付の記事 □国内internet.com発の記事 前回の連載では、インスタントメッセンジャー(IM)を企業に導入する際に、その企業の風土や文化に IM が適合するかどうかが重要であるということを説明した。一方、情報基盤の導入が進んでいる先進性のある企業であれば、IM は単なるパーソナルなツールではなく、より効果的なビジネスツールとして円滑に利用できるはずである。そこで今回は機能を中心に活用の注意点を挙げてみたい。 ■ 機能における注意点 1. メッセージ機能の活用と注意点 メッセージを簡単・簡潔に送ることができる点は IM の特徴のひとつである。IM ソフトにもよるが、一般に送信先の指定はメニュー(クライアントソフト上)から簡単に行えるし、グループへの一斉送信も可能だ。たいていの場合、電子メールより使いやすい。 企業での IM 利用は通常はその企業内で閉じて運用されるので、メッセージの送信先は基本的に社内の人間になる。したがって社外へ送る電子メールのように時候の挨拶は不要だが、それでも最低限のマナーを守ったメッセージを書くようには心がけたい。 一方的にメッセージを送るのではなく、相互理解を深めることを念頭においてコミュニケーションをすることが重要だ。絵文字が使える IM なら感情表現に活用してみるのもいいだろう。 IM では、あとで述べるプレゼンス機能によって相手の在・不在が分かるものの、クリエイティブな仕事に集中しているときもある。返信を何回も催促するのは控えたい。「今時間ありますか?」という気遣いのメッセージも大切だ。また、メッセージのやり取りにこだわらずに、電話を使ったほうが効率が高いこともある。 2. チャット機能の活用と注意点 IM のもうひとつ特徴的な機能が「チャット」だ。複数の参加者がリアルタイムでメッセージを交換し合うことができる。簡単な相談や打ち合わせに威力を発揮するほか、離れた拠点間での情報交換や打ち合わせにも便利である。 ただし、チャットを経験した人なら分かるだろうが、「会話」のタイミングと進め方はなかなか難しい。タイピングの早い人が参加すると、その人ばかりが発言してしまうこともある一方で、控えめな人は相手の話をまず読んでから自分の意見を書く習慣があり、どうしても返答が遅れてしまう。複数の話題が並行に進んで話が交錯することも少なくない。 ではどうするか。気軽に始められるチャットとはいえ、まずは目的を明確にすることだ。結論を出すべきチャットであれば、発議者がモデレータ(議長)役となって、議題を整理しながら参加者の意見を引きだしたほうがいいだろう。ブレーンストーミングを目的としたチャットなら、最後に要点をまとめるなどの工夫が求められる。 慣れてくればモデレータがいなくともチャットは自然に流れるようになるだろう。テスト導入を行ってみるのも方策のひとつだ。 3. プレゼンスの活用と注意点 在席を意味する「プレゼンス」も、IM の特徴的な機能のひとつである。連絡を取りたい相手が自席にいるかどうかが、ネットワーク越しに分かるようになっている。在席が分かればリプライが必要なメッセージも送りやすい。 ただし、プレゼンス機能を生かすには、各個人が自分の「ステータス」を IM のメニューにきちんと反映することが条件となる。つまり、離席するときはプルダウンメニューからステータスを「不在」に変更し、戻ってきたら「在席」に変更する、といった運用だ。ステータスを「101会議室」「応接室B」「食事中」などと細分化してもよい。 このような操作は、最初のうちは少し面倒な気もするが、各個人のステータスが正しくないとプレゼンス機能の価値は薄くなる。ただし、あまり強制すると、利用者が面倒がって反発を買うかもしれない。ステータスもあまり細分化すると互いに居場所をチェックしあう雰囲気になりかねない。 また、企業が大きくなればなるほど、トップのステータスはオープンにしたくないと考える場合もあるだろう。このような場合には、企業のニーズに添ったアクセス設定が可能な IM を選択する必要がある。したがって、ステータスやプレゼンスをどのように表示・処理するかは、企業の文化やポリシーによって決めていく必要がある。 対策はシンプルだ。まずはプレゼンス機能をテスト的に導入してみるとよい。相手の在・不在が分かることで業務が円滑に進むと理解されれば、強制をしなくても、そういった利用マナーが社内に自然と広まっていくだろう。トップや上司の運用も同様に確立されていくはずだ。 4.IM の活用ポイントは人にある IM は便利なコミュニケーションツールだが万能なツールではない。どんなコミュニケーションツールもそうだが、TPO やマナーをわきまえた活用が欠かせない。また、いまだに PC を使いたくないという企業のトップは少なくない(2006年度の社長平均年齢は59歳で高齢者も多い:帝国データバンク調べ)。新しいシステムの導入を素直に受け入れない人も必ず存在する。 IM は、社内のコミュニケーションを円滑にするとともに意思決定を速やかにするという目的を忘れずに、機能先行ではなくテスト導入から始めて、いろいろな社内の意見や理解をもらいながら、本格導入・運用へと移行していくとよいだろう。管理や運用ルールを最初からガチガチに固めないことをお薦めしたい。 記事提供:株式会社 Qript
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