Webビジネス 2007年6月29日 12:30

IT 業界で天職を探し求めて、コーディング以外の10職種

著者: Eric Spiegel  オリジナル版を読む
2007年6月29日 12:30 付の記事
■海外internet.com発の記事

自分の IT 職に満足しているだろうか。早くコードを書き進めたくてうずうずしながら毎朝起床するだろうか。自分が最も豊富な知識を持っているのはそのコーディングかもしれない。しかし、IT の世界はそれがすべてだろうか。

筆者が大学で情報システムを学んでいたコンピュータサイエンスの暗黒の時代(1980年代半ば)は、基本的にコードの書き方しか教えてもらわなかった。教授から仕様を渡されると、われわれは整然と構造化されたプログラムを書いていた。毎回、テスト前には退屈でつまらない儀式として文法を覚えていたものだ。

実際のところ、筆者は一生こんなことをして過ごすのはまっぴらごめんだと思ったものだ。コーディングはかなり予測可能な場合が多いが、解決すべき難問が多くてもプログラムがコンパイルできて見事に動いたときの満足感は大きかった。

筆者が最初の仕事に就いたときは、仕様を渡されてコードを書くものだと思っていた。だが筆者は政府関連の巨大機関から要件を集め、最終的に書類の成果物をトレーラ1台分用意しなくてはならない状況に投げ出された。レガシーシステムのユーザーに話を聞き、1960年代に書かれた古いソースコードに細かく目を通し、耐えがたいほどつまらないユーザーマニュアルを綿密にチェックする必要があった。

これは大学では教えてくれなかった。

しかし、実際にはこれが非常に有益な経験となり、IT はコーディングがすべてではないことに気付くのに役立った。その後筆者は、IT のほかの分野にも多数首を突っこみ、やっと情報技術関連の「居心地の良い場所」を見つけた。

さて、みなさんは自分の居心地の良い場所を見つけられただろうか。 

仕事を始めてからすでに何年もコーディング作業をしているなら、IT でもちょっと違う分野を検討してみたい。中心となる開発作業が労働コストの安い市場にどんどんアウトソーシングされるなか、米国では純粋な開発者のニーズが減少しつつある。筆者は、特に米国ではコーディング以外の分野のほうがチャンスが多いと断言する。

さて、コーディングに「居心地の良い場所」を見つけた方々から抗議の手紙が殺到する前に言っておくが、筆者は決してあなたが負け組の仕事を選んだと示唆しているわけではない。大半の大学は、ソフトウェア関連の学位を取得する学生たちが実世界に出るための準備を十分に行っていないと、筆者は思っている。また、これが気に入らなかったり市場の要因から不安を感じても、落ち込むのではなく、恐れずにコーディングの仕事を辞めて、他の分野を試したい。

もちろん、「居心地の良い場所」という重要な要因は仕事に対する満足感にある。一部の技術マニアは定年までコードを書き続けることに夢中になり、ソフトウェアの開発技術や手法の進化に遅れずついていくことも問題ない。彼らには情熱があり、それがまさに性に合っているのだ。

しかし、IT のキャリアの前半をコードを書くことに費やし、率直なところそのことにかなり退屈し、スキルや関心の向きが違うためにやりがいを感じない人々もいる。

荷物をまとめて IT 業界を去る前に、IT にはほかにも彼らの関心や個人的特性に適した分野があることを覚えておきたい。以下に10種の検討対象を紹介する。

1. アナリスト
人と一緒にいることや何か問題を解決することが好きなら、アナリストが適しているかもしれない。ユーザーにインタビューをして要件を集める仕事だ。つまらなく古くさいマニュアルを読まなくてはならない場合もあるが、多数の問題を解決し、サポートする業務機能の向上に直接結びつく未来のシステムの形作りや設計に携わるチャンスも生まれる。

2. テスター
細かい作業が好きならば、品質保証作業は非常にやりがいのある仕事だが、開発者にとっては目の上のこぶになる。コードからバグを次々に見つけられて頭に来る人もいるかもしれないが、コードが確実に要件に合うようにするのが仕事なのだ。

3. テクニカルライター
文章を書くことや技術は好きだが、コードを書くのは好きではない、ということもある。優れた技術者であると同時に、ヘルプファイル、ユーザーガイド、トレーニングマニュアルといった技術資料もしっかり書ける人材はたいへん貴重だ。

4. トレーナー
学生時代に演劇にのめり込んでいたり、人前で話すことが楽しくてしょうがないという方には、技術トレーニングコースを教える仕事が適している。この場合、コンピュータベースのトレーニングの開発でもない限り人と直接かかわることになる。これは、コードを1行も書くことなく製品や技術を伝えるのに非常に優れた手段だ。

5. セールスエンジニア
セールスエンジニアは難しい仕事だが、コミッションが付く場合もあり、報酬は非常に良い。ただ、販売するソフトウェア製品を顧客側の専門の科学技術者があらゆる側面から吟味するなかで契約獲得に向け営業部隊を支援するという、プレッシャーのかかる状況を苦にしてはなならない。この職種は出張もかなり多いので、その点は覚えておきたい。

6. テクニカルサポート
問題を解決することが好きで、人とかかわるのが好きなら、社内のヘルプデスクや、ソフトウェアベンダーの製品担当顧客サービスの仕事が適している。筆者が試したあらゆるもののなかで、この分野は最悪であり、なおかつ最高でもあった。最悪なのは、ユーザー側の単純なミスであるにもかかわらず、電話口で腹を立てて悪態をつきまくるユーザーの存在だ。そして最高なのは、困難な問題の解決を助け、顧客が締め切りに間に合って感謝の言葉をかけてくれたときだ。

7. エンタープライズアーキテクト
スケーラブルなデータウェアハウスの設計であれ、グローバル配信システムのサービス指向アーキテクチャの詳細な計画であれ、大規模なコーディングプロジェクトの成功には優れた設計が絶対不可欠だ。技術に重点を置き続けることもできるが、成功に結びつくフレームワークをソフトウェア開発者が持てるよう大局に重点を置きたい。

8. システムエンジニア
優れたソフトウェアには、それを運用するための信頼性の高いシステムが例外なく必要だ。必須であるエンジニアがデータセンターにいなければコードは使いものにならない。コンピュータをばらしたり、ホームネットワークをいじるのが好きなら、サーバー、ネットワーク、さらにはバックアップの細かい作業も楽しめるかもしれない。

9. プロダクトマネジャー
製品管理はソフトウェアベンダーのカギを握る部署だ。その役割には、市場と競合を理解した上での製品バージョンのロードマップ策定のほか、フィードバック入手のための顧客との直接対話などがある。製品マネジャーは開発チームと市場との間の連絡係の役割を果たす。

10. 管理
実際のところ、この仕事は今まで説明してきたすべての分野に当てはまる。違いは、管理しているのが開発者なのか、テスターなのか、あるいはトレーナーなのか、といった部分だけだ。「居心地の良い場所」を見つけたら、管理者にならずにはいられなくなるといったケースは多々ある。また、管理者の立場に充実感を感じない、もしくはストレスが多すぎると感じたら現場にはいつでも戻れる。

新しい分野にはどのようにして飛び込めばよいだろうか。可能であるなら非常にゆっくりと進みたい。技術資料の作成、あるいはユーザーと話し合って要件を集めるといった作業を支援できる副次的プロジェクトへの配置を希望したい。

また、機会があればそれに乗じるということも必要になる。どこかで1回コンサルタントをしておいて損はない、という筆者の個人的信念にはこのような理由がある。そうすることで、多種多様なプロジェクト、作業、業界を知ることができるからだ。

みなさんにとって居心地の良い場所はコーディングかもしれないし、ほかの何かかもしれない。しかし、まずやってみないことにはそれは分からない。



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