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2007年8月7日 11:00

コンバージョン率に直結するフォームの入力性

SEO で自然流入数を上げたのにも関わらずコンバージョンに結びつかない、リスティング広告で流入数を上げランディングページまでは誘導し、ボタンがクリックされているにも関わらずコンバージョンの伸びが思わしくない、そんな悩みを抱えている事は無いだろうか。

コンバージョンさせるための手は四方八方つくしているにも関わらず、ユーザーがコンバージョンしない場合、ボトルネックはどこにあるのだろうか。

案外と見落とされがちなのは、最終的にたどりつくフォームの問題点である。インターネット黎明期の10年も前から言われ続けてきた基本的な事ではあるが、フォームの入力性はユーザー獲得の要である。基本中の基本であるにも関わらず、フォームは簡単に設置できる簡易プログラムと勘違いされている事が多い。今さらという感も拭えないが、フォームの最適化について再確認しておきたい。

フォームを設置される場合、どのような事に気をつけているだろうか。フォームの入力項目の検討には時間を掛けても、フォームの操作性について検討される場合は少ないのではないだろうか。コンバージョンに至るまでの経路で、重要なのはページ構成だけではない。最終的にコンバージョン率を上げるためにはフォームのユーザビリティも大きく寄与するのである。

◆フォーム入力に注意書き?

ユーザビリティの低いフォームでは「全角カタカナで入力してください」「半角英数字で入力してください」「半角カタカナで入力しないでください」「住所は全て全角で入力してください」といった注意書きが書かれている例が多々見受けられる。実際に、住所の番地を半角英数字で入力するとエラー画面が出て先に進めない。電話番号にハイフン「-」を入れるとエラーになる場合もある。エラー画面からバックボタンで戻ると入力したデータが消えていたりする。入力する気が失せる事請け合いである。

このようなフォームは、まず設置コンセプトからして考え直す必要がある。一体「なんのために」「誰のために」フォームを設置したのだろうか。そもそもコンセプト自体、検討されていたのだろうか。

◆フォームは情報を送信させるためにある

フォームの存在意義はシンプルだ。ユーザーに情報を入力させ顧客情報を取得するためにある。だが、ユーザーがせっかくフォームに情報を入力しようという気を起こしているのに、貴方の入力の仕方では受け付けませんと拒否するフォームは、おそらく情報を取得する気が無い。

入力して「頂き」送信して「頂く」という姿勢が無いために、入力のためにヘルプやマニュアルを必要とする。ユーザーに対する要求が多いのである。フォームへ誘導せず、電話番号を掲載する方がコンバージョン率は上がるかもしれない。

このような事態は、何故おきるのだろうか。制作会社に発注した時点でコンバージョン率の低いフォームを注文したいと思うクライアントはまず居ないだろう。しかし、ユーザーが入力しにくいフォームが往々にして見られるからには、なんらかの「発注サイド」「制作サイド」から見た理由がある筈である。

◆安く早くが顧客を逃す

注意書きの多いフォームは、「安く早く」を求められて開発されたものと想像される。本来ユーザビリティを考慮して開発した場合には、要件定義の中に「電話番号にハイフンを入れて入力されたら、ハイフンを消す。全角数字を入力されたら半角数字に変換する」といったきめ細かな処理が含められる。細かい処理が増えれば増えるほど開発コストと制作期間は増大するため、「簡単なフォームでいいから早く」などと注文すると安くて入力性の悪い値段相応のフォームが設置される事態となる。

◆ユーザーのリテラシー依存による機会損失

ハイフンの処理をプログラム側で行うコストをかけられないために、ユーザーにハイフンを入れないで下さいとお願いする。その時点で、ユーザーのリテラシーに依存するフォームとなり、リテラシーの低いユーザーを切り捨てる結果となる。コストをかけてユーザーをフォームまで導いたにも関わらず、最後の詰めが甘いためにユーザーを逃す結果となってしまうのである。

◆コンバージョン率アップのためにフォームの要件定義を見直す

フォームはコンバージョンの要である。今さらではあるが、フォームはコストをかけて開発するべき要中の要の部分である。「簡単なフォーム」などというものは無い。

開発にはコストがかかるが、開発初期段階にユーザビリティの観点を含めて要件定義を固めれば、開発後に継続してコストが発生するものではない。腰を据えて要件を洗い直し、検討に検討を重ねても、コストを掛けた分だけの結果が出る部分である。

まずは、取りたい情報の形態(半角英数、全角カタカナ、ハイフン抜きなど)にユーザーを無理やり合わせるのではなく、ユーザーがどのような入力の仕方をしても、取りたい情報の形態に変換できるプログラムを開発するべきだろう。

あくまでもユーザーはお客様である。お客様に無理やりカタチを変えて頂くよりも、己のカタチをお客様に合わせることが先決である。

基礎中の基礎の部分であるために見落とされがちであり、軽視されがちなフォームの最適化であるが、コンバージョン率を上げるためには急がば回れである。コンバージョンの伸び率に悩んでおられる方には、是非一度フォームの見直しをお勧めしたい。

ボトルネックは案外、誰もが分かっている筈の細かな部分に潜んでいるものなのである。

(執筆:株式会社アイレップ クリエイティブグループ 宮本晶子)

記事提供:アイレップ

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