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2007年8月21日 11:00

テレビ CM に「とりあえず検索窓を付ける」時代は終わった

特定のキーワードで検索を促し、サイトに誘導するクロスメディアの広告手法は、もはや広告主側・消費者側の双方に浸透したと言えるだろう。消費者の認知向上と共に、検索窓に入ったキーワードを表示するだけでその意図が伝わるようになり、「○○で検索してください」というような丁寧な説明を既にはぶいている広告も多い。

検索窓のアイコン化である。

手法が一般化された事で目新しさによるインパクトは減ったが、当面は、普通に取り入れるべき方法として昇華すると考えられる。

一方で企業側にも知見が蓄積され、キーワードの面白さだけでは消費者は必ずしも検索行動を起こさない、もしくは、運良くサイトに誘導しても、その先に期待する消費行動に必ずしも繋がるとは限らない事が、体験的にも理解されているのではないだろうか。

広告〜検索〜サイト全体を一貫したプロモーションとして活用するための必須事項を、改めて以下にまとめてみる。

■広告文、誘導するサイト(リンク先ページ)、それらを繋ぐ検索キーワードに一貫性はあるか

プロモーションの都合に合わせて検索連動を用いたが、検索した先で企業サイトのトップページにリンクされ、その後の導線設計が不十分であるケースが少なくない。求める情報がすぐに見つからなければユーザーは直帰してしまい、せっかくの誘導が無駄となってしまう。

広告主側の理由は様々であるが、検索という行動が既に何らかのモチベーションを持ったものである事を理解し、最大限ユーザーの利便性を図るよう工夫するべきである。

Google アドワーズ広告や Overture スポンサードサーチなどのリスティング広告に出稿する際にも、キーワード・広告文・リンク先の関連性は非常に重要である。関連性が低い場合は、掲載基準に適合せず審査落ちとなり、掲載自体がされないケースが発生する。

また、Overture スポンサードサーチでは、キーワードとリンク先の関連性が広告掲載順位決定の一要素となり、クリック単価を高く設定しても下位にしか掲載されない場合がある。

Google アドワーズでは、リンク先の関連性が品質スコアに反映され、キーワードの最小入札価格が高騰するなどの影響をおよぼす場合がある。

なお、表示される広告文中には、リンク先の内容を簡潔に示す事はもちろん、「会員登録」や「応募」など、サイトへの誘導後にユーザーに期待する行動を含めておく事も有効な手段である。ユーザーが取るべき行動が予め示唆されているため、スムーズにその後の行動に移る事が期待できる。

一貫したスムーズな誘導とコンテンツの充実が、結果としてコスト効率の良い運用に繋がる。

■モバイル検索への対応は網羅されているか

既知の通り Yahoo! Japan、Google で日本の検索ユーザーの大半にリーチ可能であるが、これらを押さえるだけでは十分ではない。ユーザーは PC から検索するとは限らないからだ。

総務省の2006年5月の発表によると、インターネット利用者数のうち、モバイル端末のみの利用者数は4分の1ほどを占め、PC のみの利用者数を上回る(過半数は PC とモバイルを併用)。

実際にテレビ CM などで検索窓を表示した場合、多くは PC だけでなくモバイルでもクエリが発生する。また、屋外広告などの場合では、最も身近な端末としてモバイルで検索する方がむしろ自然な行動と言える。

では、検索結果はどうか。対象のキーワードで検索してみると、PC では検索結果に表示されるが、モバイルでは表示されない場合も多く機会損失となっているケースも見受けられる。

企業によっては、モバイルサイトが未だ整備されていない場合もあるかとは思うが、小規模であってもモバイルから PC への迂回路を設け、モバイルでの検索に対応したい。検索エンジンの精度向上に伴ってモバイル検索ユーザーは増加しているため、今後は本格的な対応を避けて通れない。

モバイルでリスティング広告を行う場合には、事前審査のため、広告の配信開始までに PC よりも日数を要するので注意が必要だ。プロモーションの開始日までは内容を伏せざるを得ないなどの事情により、サイトの公開からリスティング広告掲載開始まで時間のないケースもあるが、ブランドが既に認知されている商品の場合には、ティザー(予告)広告で先行開始し、時間的余裕を持たせる事も一案である。

■リスティング広告の活用は、検索だけではない

「検索(Search)」という仕組みが生まれた事により、消費行動が AIDMA から AISAS に変化した事は語られて久しい。

検索(Search)の部分を押さえるのは SEO や検索連動型広告の役割だが、ユーザーはテレビ CM や新聞等で広告を認知し、興味・関心を持ってから、すぐに検索(Search)・行動(Action)するとは限らない。

このタイムラグの部分=「興味(Interest)」と、行動(Action)の後の「共有(Share)」を捉えるのが、リスティング広告のもう1つの機能、コンテンツ連動型広告である。

特に「共有(Share)」の部分は Blog をはじめ膨大な規模のコンテンツが存在するため、上手くコントロールすればクチコミなどとの相乗効果を期待できる。検索連動とコンテンツ連動を併用する事で、消費行動に沿ったユーザー囲い込みが可能となる。

なお、かつて URL 表示によるサイトへの誘導が主流だったように、検索窓によるクロスメディア広告は現在のインフラに適応したものであり、今後もユーザーリテラシーやインフラの進化に合わせて、さらに便利・確実な方法へと進化を続ける事は言うまでもない。

(執筆:株式会社アイレップ インターネットマーケティング事業部 大倉幸)

記事提供:アイレップ

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