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2008年10月14日
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Webビジネス2007年8月31日 09:00

iWork’08は、中小企業への浸透を狙う Apple の次の一手なのか?

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Mac 業界の人間ならだれもが知っているように、Apple 最新の生産性「スイート」である「iWork’08」に、スプレッドシートアプリケーションの「Numbers」が加わった。もちろん、これを受け Microsoft Office、特にまもなく登場する「Office 2008」への影響を憶測する声が次々に出てきた。しかし、その憶測が実際に正しいかどうかは疑問である。

筆者は、Windows でも Mac でも iWork’08が Office と直接競合するとは思えない。それは、Apple が Microsoft 路線に転換し、競合を「撃沈」させるために製品をデザインすることを意味するからだ。iWork’08を最低10分も使えば、これが Microsoft Office や、Open Office さえも「撃沈」させる製品でないことはだれにでも分かるはずだ。Microsoft の OpenXML フォーマットを両方向で完全にサポートするなど、製品間の違いはかなり多い。

しかし、Apple は Microsoft ではない。彼らが競争相手をうかがいながらアプリケーションをデザインすることはない。もちろん、競合相手のことは頭にあるので、Numbers は Excel、Pages は Word、そして Keynote は Powerpoint と、それぞれファイルの互換性はある。Pages には、Word 互換の変更履歴トラッキング機能まで搭載された。しかし、これはむしろユーザーの利便性を考えての措置だ。

Numbers を見てみよう。このアプリケーションは大企業のヘビー Excel ユーザー獲得を念頭にデザインされたものではない。Numbers には自動化/マクロ機能がまったくないうえ、関数なども多くない。Pages は、Word のようなスプレッドシートオブジェクトの組み込みにも対応していない。

もちろん、Numbers から Pages へのデータのコピーやペーストは可能だが、スプレッドシートを Pages に組み込み、Numbers で変更したものを Pages ドキュメントに反映させることはできない。Numbers にはマクロもスクリプトもないので、大企業の Excel ドキュメントで一般的に利用される自動化はできない。実際のところ、Office アプリケーションのなかで iWork の方が圧倒的に勝っているのは PowerPoint だけだ。これだけは Keynote の圧勝だ。しかし、逆にこれしかないのだ。

Apple もバカではない。Numbers を Excel や生まれ変わった Improv と競合させたいと思えばできたはずだ。Pages を Word 対抗製品にしたければ、不可能ではなかったはずだ。「簡単」にはできなかったかもしれないが、Apple なら可能だった。ではなぜ彼らは iWork’08を Office 対抗製品にしなかったのだろうか?  

その理由は数え切れないほどあるが、今のところ筆者が気に入っているのが、Apple はエンタープライズビジネス市場を狙っていない、という理由だ。(筆者の言う「エンタープライズビジネス市場」とは、1,000台以上のコンピュータを利用する企業を指す。高等教育機関もエンタープライズに似ているが、これらは異なる分野であり、Apple もこの分野は健闘している)

Microsoft Office はここ数年、特に「Sharepoint」や「Live Meeting」(これまで「Netmeeting」と呼ばれていたが、これが今何と呼ばれているかは見当も付かない。Microsoft はあまりに早く名前を変更しすぎで、超能力でもない限り同社の動きについていくことはできないし、筆者にそこまでさせる報酬を払ってくれる人もいない)などが追加され、素晴らしいエンタープライズ製品になってきた。

Microsoft Office はもはや製品とは呼べず、エンタープライズを念頭に置いたインフラになってしまった。(このような理由から、もし OpenOffice 関係者らが Word、Excel、PowerPoint、Access、Outlook のライバル製品を用意するだけで生産性スイートのトップに立てるなどと思っているなら彼らは頭を冷やす必要がある)

しかし、Office が大企業向けになってくると、SMB 市場の方の関心は集まらなくなる。Word が中小企業のニーズの大部分にとって非常に威圧的で大げさであることは確かだ。社員が50人、あるいは100人いるオフィスでも Sharepoint は不要ではないだろうか? Sharepoint の要件をすべて見てみるとよい。これらは、どちらかと言えば巨大で高価な製品だ。Outlook も同じで、Active Directory の必要な Exchange がないと実際の利用価値はない。また、そうなると Web メールに IIS(Internet Information Services)が必要になるなど、きりがなくなってくる。 

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