Microsoft (NASDAQ:MSFT) のCEO (最高経営責任者) Steve Ballmer 氏にとって、17日の真夜中は苦痛を覚えるほどゆっくりと過ぎていくに違いない。
というのも、ルクセンブルクにある欧州第一審裁判所 (CFI) が現地時間の17日午前9時30分 (米国東部時間の17日午前3時30分)に、Microsoft にとって重要な判断を示す予定になっているからだ。つまり、同社が「市場における支配的な地位を濫用して欧州の独占禁止法令に違反した」として欧州委員会 (EC) が2004年に下した裁定に対し、それを不服として Microsoft が控訴していた件だ。
経緯を簡単に振り返ってみよう。まず、この訴訟は Sun Microsystems (NASDAQ:JAVA) の訴えを受けて1998年に始まった。これらの訴えの中心は、Microsoft が競合他社に対し、クライアントとサーバー間の通信プロトコルの技術的な情報を開示していないというものだった。
その後、RealNetworks もこの訴訟に加わり、Microsoft がWindows に『Windows Media Player』をバンドルし、他社製メディアプレーヤーの使用を阻害していると訴えた。
2004年3月には Microsoft に対し、欧州で販売する Windows に Windows Media Player をバンドルしないことを命じる判決が下された。また、通信プロトコルおよびその他の技術情報に関する技術文書を開示することも命じられた。技術文書公開の妥当性は、審理の過程で一貫して Microsoft と EU の間の争点となっている。
さらに Microsoft には制裁金も課せられ、2004年3月に6億1300万ドルが、2年後に EC の決定の一部に対する対応が遅いとしてさらに3億5700万ドルの支払いが命じられ、同社は合計9億7000万ドルを支払うことになった。
これらの裁定に対し、Microsoft は2006年4月、CFI に控訴を申し立てた。
調査会社 Enderle Group の主席アナリスト Rob Enderle 氏によると、もし Microsoft が敗訴すれば EC に有利な判例となり、Apple (NASDAQ:AAPL) や Intel (NASDAQ:INTC) などの大手 IT 企業に対して同様の訴訟が起こされる事態もありうるという。