SEM 市場でも存在感を増すモバゲータウンの威力「Overture モバイルのインプレッション数のうち、最も多い割合を占めるサイトは?」と聞かれたら、多くの方が「Yahoo! モバイル」と答えるのではないだろうか。しかしながら、実際のところそれは正解ではない。2007年9月現在、その答えは「モバゲータウン」だ。
確かにモバゲータウン(以下、モバゲー)は、Yahoo! モバイルの PV を数倍上回る4.58億 PV/日を叩き出すメガサイトではある。とはいえ、モバゲーは現状ゲーム・SNS ポータルであり、検索ポータルではないのに、なぜ Overture モバイルにおける Yahoo! モバイルでのインプレッション数(以下、Imp)を上回るのか。 それは、現状の Overture モバイルの仕組みに起因するものである。 1.Overtureモバイルには、下記2つの掲載方式がある 「スポンサードサーチ モバイル」…検索に連動して広告を表示 「コンテンツマッチ モバイル」…提携サイトの指定ページのコンテンツに連動して広告を表示 2.「Overture モバイルの出稿=上記2つの掲載方式での同時出稿」であり、コンテンツマッチのみをオフラインにするといった選択、異なる広告文や単価の設定は不可能である 3.どちらの掲載方式で掲載されたかの判別はつかず、Imp、クリック数等は合算でカウントされる 理由は上記2によるもの、つまり、日本有数の PV 数を持つサイトが掲載パートナーとなり、なおかつコンテンツマッチ表示枠としての提携ページもあるため、というのがその理由である。モバゲーという掲載パートナー追加により、Overture モバイルの Imp が飛躍的に増加し、Yahoo! モバイル含め、その他掲載パートナーでの Imp 合計を上回るという経緯は急速であり、驚異的な増加率であった。その様相を時系列でご確認頂きたい。 ■モバゲー掲載プロパティ増加の流れ と Overture モバイル総 Imp の変化 7月30日:「ニュース」内の芸能・スポーツ・総合 各カテゴリでコンテンツマッチが開始 ⇒大きな変動は見られず 8月22日:「質問広場」でスポンサードサーチおよびコンテンツマッチが開始 ⇒モバゲー提携以前の約1.5〜2.5倍に増加 8月24日:「サークル」でスポンサードサーチが開始 ⇒モバゲー提携以前の約3〜6倍に増加 9月10日:「サークル」でコンテンツマッチが開始 ⇒モバゲー提携以前の約10〜20倍に増加 ※ Imp の増加率は弊社複数アカウントでのデータより算出 上記算出データにおいて増加率に大きな幅がある理由は2点で、広告主の業種(登録キーワード)が掲載ページの主要コンテンツと関連性が強いかどうかということ、それと(表示枠数が2枠であるため)主要キーワードが2位以上になっているかどうかという点に依存している。また、上記数値はアカウント単位での算出であり、キーワード単位で取り上げると、最も極端な例では数万倍に増加したものすらあったことも併記しておきたい。 さて、ここまで急速かつ大きく変容した Overture モバイルにどう向き合うべきだろうか。 今回の提携は、Overture モバイルの市場規模を一気に引き上げるものであり、モバイル広告市場の活性化に寄与する一歩ともいえる。 しかし、モバゲーによる変化という点で特に留意しておきたいことは、モバゲーに対しての情報不足による「モバゲー= teen 層⇒メインターゲットではない⇒出稿を控える」といった短絡的図式による判断だ。 そもそもモバゲー= teen 層なのかという点だが、直近データ(07年10月-12月期 媒体資料)によると20歳-29歳が37%、30歳以上が16%とこれらの年代で過半数を占めているという見方をすると、あながちターゲットとずれているわけではないという企業も多くなるのではないだろうか。 また、先日の WAB フォーラムでの南場社長の話にあったように、トレンドに敏感であるがゆえに世帯の購買決定に影響力を持っている層、といった捉え方も大事にしたい。 これらの状況を鑑みて、ポイントとして押さえておきたい項目を整理すると下記のようになる。 1. Overture モバイルの Imp 数に占めるモバゲーの割合は小さくないことを認識すること 2.モバゲーのユーザー属性を把握すること 3.モバゲーでどのように表示されるのか、特にコンテンツマッチとして掲載されるケースを理解すること 4.コンテンツマッチで表示される割合の方が圧倒的に多いということを考慮した広告文、リンク先の設定 5.広告効果測定を実施し、イメージではなく実際の成果に基づいた判断をすること PC では Panama に変化した広告システムだが、モバイルは変化しておらず、モバイルリスティングという市場もまだまだ導入期という段階である。それゆえ、これらの状況は過渡期としてのものといえるが、弊社複数アカウントのデータにおいても、相応の獲得単価で成果数が増加しているという傾向にあるため、まずは先入観に捉われずに活用方法を探りつつ取り組んで頂くことをお奨めしたい。 ( 執筆:株式会社アイレップ リスティンググループ 金田一 確 ) 記事提供:アイレップ
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