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2007年10月9日 12:00

ToT と(^^) 何が違ったのか?

ここ最近テレビ CM や街頭ポスターで ToT と検索を促すクロスメディアをよく目にする。これは東京ディズニーシーのアトラクション「TOWER of TERROR」のプロモーションで利用されているクロスメディア手法であり、印象に残っている方も多いのではないだろうか?

エモーティコンでのクロスメディアと言えば、以前にコカコーラ社が(^^)をキーワードとして実施して話題となったが、SEM の範疇に限って言えば成功とは言い難い要素もあった。

例えば(^^)は Google や Live Search においてキーワードとして認識されないため、自然検索、リスティング広告のどちらも表示できず検索ユーザーを目的のサイトに誘導できない状況であった。Yahoo!ではかろうじてリスティング広告が表示されていたが、クロスメディアで不特定多数のユーザーに検索を促す場合においては、特定の経路でしか誘導を実現できないキーワードを選定すべきではない。

また、(^^)というキーワードに含まれるキャロット「^」はエモーティコンに利用される頻度こそ非常に高いが、一般的な文章での利用頻度は非常に少なく、全てのユーザーにとって入力し易いキーワードではないであろう。そして、何よりもプロモーション対象の製品と検索キーワード(^^)との間に一貫したテーマがなかったためにユーザーが明確な関連性やイメージを持てなかったのではないだろうか。

それでは ToT はどうだろうか? 前述の各検索エンジンで検索したところリスティング広告は問題なく表示できており自然検索においても上位表示を実現できている。モバイルの主要な検索エンジンにおいてもリスティング広告による導線が確保できており、更には ToT がアルファベットのみで構成されている事から(^^)と比較をすると入力に迷うユーザーも少ないのではないだろうか。

そして、このクロスメディアにおいて特筆すべきはキーワードとプロモーション対象「TOWER of TERROR」とのイメージを上手くマッチさせている事である。ToT は涙を流す泣き顔を表しているがコミカルな印象でもあり、シリアスな恐怖感を与えるのではなく適度にスリリングで可愛らしくもある「TOWER of TERROR」の特徴を上手く具現化できていると言えるだろう。

このクロスメディアにおいて「恐怖の塔」や「恐怖のホテル」などシリアスな印象だけを与えるキーワードを選択していたら、おそらく今ほどには多くのユーザーの印象に残る事はなかったのではないだろうか。また、ToT は「TOWER of TERROR」の頭文字にもなっており、ユーザーがキーワードを覚えやすい配慮がなされているとも考えられる。

このように非常に上手く練られたプロモーション戦略であると言えるが惜しい点も存在する。T0T(ティーゼロティー)とアルファベットのオーと数字のゼロを誤って認識したユーザーへのフォローができていない点である。

エモーティコンとしては o(オー)を使うのが一般的であるようではあるが、少なからず 0(ゼロ)を使用しているユーザーもいる事からリスティング広告を利用して T0T(ティーゼロティー)と入力するユーザーをカバーする事で更に効果を最大化できたのではないかと考えられる。

この事例はキーワードがエモーティコンであるという特異性こそあるものの学ぶ点が多く、検索ユーザーの経路を限定しない点やプロモーションする製品・サービスに対してのキーワード選定などは大いに参考にして頂きたい。

(株式会社アイレップ 博報堂 DY メディアパートナーズグループ 粂川 裕介)

記事提供:アイレップ

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