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2007年10月16日 12:00 |
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Google のリンクスパム取締り強化で変化が迫られる SEO
著者: 株式会社アイレップ プリンター用 記事を転送
▼2007年10月16日 12:00 付の記事
□国内internet.com発の記事
米 Google は以前から、同社社員の Matt Cutts 氏や Adam Lasnik 氏らを中心に積極的にサイト運営者とのコミュニケーションを図り、適切な SEO のあり方について情報発信を行っている。
これは検索順位ランキングの上位に表示させたいと願うサイト運営者に対して正しい考え方・知識を伝えることで、良質なページを増やし、インデックスし、適切なスコアリングを行うことでユーザーに快適な検索エクスペリエンスを与えられるはずだという考えが背景にあるのだろう。
一方で、常に手段を選ばず検索を汚染する検索エンジンスパマーに対して、特に近年、リンクスパムに関連する悪質な行為に手を染めないように再三にわたり警告を発してきた。
近年、リンクスパム撲滅の取り締まりの標的となっているのが、有料リンク(テキストリンク広告)と呼ばれるものだ。これは SEO 目的に直リンク(つまり、アドサーバーを介さない、検索エンジンがリンク先にスコアを付与できる形式)で見かけ上の広告を様々なサイトに設置することだ。
これは検索エンジンがWeb ページの重要性をジャッジする項目として重視するリンクスコアを短期間で急上昇させ、検索上位に表示できるチャンスを大幅に高めるメリットがある。
SEO の王道は、良質な、みんながリンクをしたがるコンテンツを用意したサイトを公開すること、かつ、企業がオンライン/オフライン問わず展開する活動に対する成果をリンクという形態で財産として残せる仕組みを構築することだ。
例えばアマゾンはみんながデータベースを活用しやすいように API を公開する一方、それらの利用量がリンクという財産で評価されるように URL の形式に一工夫を加えた。結果、アマゾンのアフィリエイターが増加すればするほど、あるいはアマゾンの商品 DB を利用するユーザーの増加に比例して被リンクも増える仕組みとなっている。
どの企業も皆、アマゾンのようなユーザーの活動がリンクというデジタル資産に転換できるエコシステムを構築できれば理想だが、現実はそうではない。皆業種も異なればビジネスモデルも、Web サイトの公開目的も異なるのだから、皆が皆、人に好まれるようなコンテンツを公開できる立場にはないし、リソースも限られよう。
しかしながら、検索エンジンでのランキングは事業戦略上きわめて重要である。そうであるならば、お金を出してリンクを増やせるのであればリンクを購入したいと考える企業が出てくるのは当然であるし、そうした需要が存在するならそれを売りにした広告枠を販売するサイトが登場するのも必然だ。
しかし検索品質を維持・向上したい Google としては、こうした金銭によって取引されるリンクの横行を許すわけにはいかなかった。Google はまず、購入したと判断されるリンクのスコアを無効にする(つまり、リンク先ページを評価対象外とする)、あるいは広告としてリンクを販売する場合には nofollow 属性をリンクに付与するように要請した。
しかしながら、「有料リンク」という新手の SEO 手法はそもそも、Google の PageRank に代表される、リンク分析アルゴリズムの登場によって必然的に生まれた産物であり、検索が重要性を帯びた現状が変わらない以上、リンク販売側はその行為をやめないし(新たな収益源なのだから当然やめるはずはないのだ)、リンク購入側は次々と新たなリンクの購入に走った。
Google はこうした事態に対応するために、新たなポリシーを掲げた。それは、リンク販売側にペナルティを課すというものだ。SEO 目的のためのみに機能するリンクを無差別に販売しているWeb サイトを発見した場合、そのサイトを Google インデックスから削除する、もしくはそのサイトの PageRank を下げるという対応に出た。
例えば米 Stanford Daily は有料リンクを販売した結果、PageRank(※ Google ツールバーで確認できる PageRank)が9から7に下げられている。数値上はマイナス2に過ぎないが、ツールバーの PageRank は対数目盛を10段階で区切った数値に過ぎないので、Google システム内部で持つ真の PageRank スコアは大きく減退させられているに違いない。
この話は現時点では米国でのことだ。しかしここ半年、少なくとも筆者が確認している限り、日本の Google も積極的にスパム行為撲滅のための行動に出てきている。隠しテキストや隠しリンクを用いたサイトはインデックスから削除するし、著名なサイトがインデックスから削除されている事例も確認できている。有料リンクは日本でも利用されているものであり、いずれ対策が行われると考えておいたほうが良さそうだ。
ここで、今回の新ポリシーに対してリンク購入側、リンク販売側はそれぞれどのような対応をしたら良いだろうか。
1. リンク購入側の対応
新ポリシーはリンク"販売側"に対するものなので、このポリシーによって何か対応しなければいけないことはない。ただし、リンクを購入しても、実はそれが Google には全く評価されていない可能性があることを認識する必要がある。
自分が購入したリンクが評価対象か否かを判断する方法は残念ながら存在しない。link:(あなたのサイト URL)で検索した時にバックリンク一覧にその購入先サイトが表示されるからといって、それが評価されているとは限らない。Google は「link: 一覧に表示されるリンクが全て加点されているわけではない」ことは明言している。
本件とは別に、相互リンクサイトについてもインデックスから削除する、評価を無効にするなどの動きも2007年10月10日時点で確認できており、「手軽に、大量に、好みのアンカーテキストでリンクを大幅に増やす手法」には Google による規制がますます強くなっていく傾向にある。
安易にリスクのある手法に手を出さず、いかに自然リンクを増やす、あるいは企業の活動をリンクというデジタル資産に転換していくプラットフォーム・仕組みを構築するかも真剣に検討する必要があろう。
2. リンク販売側の対応
有料リンクを販売するにも複数の形態があり、どのような形態でリンクを販売するかによって Google の規制にかかるリスクも変化する。例えば、サイト全体からリンク購入先サイトにリンクを張る行為(サイトワイドリンクと呼ぶ)、かつそれが不特定多数のサイトに無差別であれば、おそらく Google の判断でペナルティが課せられる公算は大きい。
販売する側は、悪質な場合は Google からのペナルティを受ける、順位が大幅に低下するリスクがあることをまず認識すべきだ。もちろん、Google のスパムフィルタリング技術の脆弱性をつき、網の目をかいくぐる方法はある。
しかし、それをわざわざサイトに実装するくらいなら始めからバナー広告やアドサーバー経由する、もっと管理しやすい広告枠を作って販売したほうがよほど利益になろう。どうしても SEO 側に歩み寄らなければいけない事情があるならともかく、こうした状況でも有料リンクを販売し続けなければいけない使命・事情があるサイトはそう多くはないはずで、この機会に今後どうすべきか、再検討してみてはいかがであろうか。
(株式会社アイレップ サーチエンジンマーケティング総合研究所 所長 渡辺隆広)
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