SaaS が躍進した2007年今年もそろそろ終わりを迎えようとしている。そこで、この1年を振り返ってみよう。2007年は、サービスとしてのソフトウェア (SaaS) が飛躍した1年だった。既存の SaaS ベンダーが好調な業績を上げる一方、大手の企業向けソフトウェア ベンダーの参入もあり、SaaS というビジネスモデルがしっかりと市場に根付きつつあるようだ。
きりのないライセンス サービス契約に縛られること、そして社内システムにソフトウェアを完全導入し終えるまでにかかる時間を敬遠して、規模の大小を問わず、日常使用するビジネスアプリケーションを SaaS 製品に切り換える企業が増加しつつある。こうした状況は、salesforce.com や NetSuite などの SaaS プロバイダにとって強い追い風となった。 salesforce.com にとって、2007年は SaaS 分野におけるリードを広げた1年だった。好調な売上を計上するとともに多くの顧客を獲得 (非 SaaS 分野の競合相手からも多くの顧客を奪い取った) し、さらにサービスとしてのプラットフォームとも言える『Force.com』の提供も開始した。これは、開発者が望むどのようなアプリケーションでも、オンデマンドによる開発とサービス提供を可能とするものだ。 また Cisco Systems は3月、WebEx を32億ドルで買収した。統合型コミュニケーションやコラボレーションの手段として SaaS モデルを採用する企業が増える中、そうした企業に対するサービス市場において、Cisco はトップクラスの競合相手を脅かす存在となった。 一方、Microsoft も2008年初めにオンデマンド型の顧客関係管理製品『CRM Live』のサービス提供開始を予定している。そして Oracle は11月、多くのソーシャル ネットワーキング機能を追加して『Siebel CRM On Demand』を強化する計画を発表した。 しかし、何といっても SaaS に対する高い評価を最も強く印象付けたのは、企業向けアプリケーションの最大手 SAP が、同社にとって初めてのオンデマンド サービス『Business ByDesign』でこの分野に参入してきたことだろう。 この大きな戦略転換を明らかにするにあたり、同社 CEO の Henning Kagermann 氏は Business ByDesign について、「私が今までに行なってきた中で、もっとも重要な発表」と語り、その重要性を強調した。 そして証券面では、NetSuite が注目を集めた。同社は12月10日、新規株式公開 (IPO) に伴うオークションをようやく開始したことを明らかにした。同社が米証券取引委員会 (SEC) に提出した書類によると、公開する株式は620万株で、見込み株価は13ドルから16ドルとなっている。NetSuite 株の大半は、Oracle の CEO を務める Larry Ellison 氏が所有している。同社では IPO による調達額を約1億ドルと見込んでおり、一部負債の返済や第2のデータセンター建設費に充てる予定だ。 関連記事 最新トップニュース
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