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『GPLv3』のリリースを振り返る

Sean Michael Kerner
 
 
『GNU 一般公的使用許諾契約』(GPL) の最新版『GPL version 3』(GPLv3) のリリースは、2007年に人々が最も待ち望んだ出来事の1つだった。数え切れないほどのプロジェクトが採用する GPL ライセンスは、オープンソースおよびフリー ソフトウェア界を支える要のライセンスだ。

前版『GPL version 2』(GPLv2) のリリースから約16年空いてしまったが、執筆者たちは特に GPLv3 ドラフト第3版の公開が遅れたことについて、2006年11月に Novell と Microsoft が結んだ合意に原因があるとしている。2007年3月公開の GPLv3 ドラフト第3版では、両社の契約が「フリー ソフトウェアのまがいもの」を生み出すことを危惧した執筆者たちが、それを防ぐための対策を盛り込んだ。

5月公開のドラフト最終版では、条文を手直ししたほか、人気の高いオープン ライセンス『Apache License 2.0』との互換性を備えた。そして6月、1年半にわたる討議や論争の末、ついに正式版の GPLv3 がリリースとなった。デジタル著作権管理 (DRM) や特許関連の問題に対応した正式版リリースの際、Free Software Foundation (FSF) 創設者で GPL 初版を執筆した Richard Stallman 氏は、GPLv3 を採用して Microsoft に対抗するよう呼びかけた。

Stallman 氏はこの時、次のように述べている。「Novell がソフトウェアを GPLv3 採用バージョンにアップグレードすると、(Microsoft の Novell に対する) 特許保護は Novell の顧客だけでなく同プログラムの全ユーザーに拡大される。事実上、両社の契約を逆手にとって Microsoft に対抗する手段を我々は見つけたわけだ」

こうした法的問題をよそに、GPLv3 は公開から5か月間でそれなりに採用が進んでいる。ライセンス関連ソフトウェアを手がける Palamida の当初予測では、GPLv3 を採用するプロジェクトの数は5500件だった。その後、実際に GPLv3 に移行したプロジェクトの数は、2007年12月6日時点で1263件にのぼると Palamida は報告している。

GPLv3 に移行した主なプロジェクトには、『Windows』と『Linux』のファイル共有を可能にする『Samba』や、オープンソース CRM として人気の高い『SugarCRM』などがある。Linux カーネルでも GPLv3 への移行が議論されているが、まだ実現には至っていない。おそらく移行しないだろうというのが大方の予想だ。
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