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2007年12月27日 15:20 |
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マルチタッチ PC の夜明け
著者: Mike Elgan オリジナル版を読む プリンター用 記事を転送
▼2007年12月27日 15:20 付の記事
■海外internet.com発の記事
Apple はそれを持っているが、あまり多くのことはできない。Microsoft も持っているが高すぎる。Dell だって持っているがまだ製品化されていない。「マルチタッチ」が注目されている。だが、これはいったい何なのか。そして、なぜ注目されるのだろうか。
マルチタッチという言葉は、コンピュータとのやりとりを変換する各種次世代ユーザーインターフェイス(UI)技術の代名詞になってきた。
この UI の主要コンポーネントが、マルチタッチ(一度に多くの入力ポイントを受け付けるタッチスクリーンの機能)、フィジック(重量、質量、運動量などの各種物理特性を持っているかのように動作するオンスクリーンオブジェクト)、そしてジェスチャー(画面上で形を描くことによりシステムにコマンドを送る機能)だ。
それがどうした、と思われるだろうか。実際、これらの進化を組み合わせれば、ここ四半世紀苦しめられてきた古くて廃れた WIMP (ウィンドウ、アイコン、メニュー、ポインティングデバイス) UI から、ついに解放されることになるのだ。
これでもまだ感動しないなら、こちらの2本のビデオをご覧いただきたい。筆者が目にしたなかでマルチタッチの展望を最もよく示しているのが、研究者の Jeff Han 氏によって約2年前に制作され、今では有名な こことここにあるビデオだ。
マルチタッチが歓迎すべき大きな飛躍であることは間違いない。また、マルチタッチは理論上現実のものとなってはいるが、それを搭載した本格的なコンピュータは簡単には購入できない。たとえそれができたとしても、それをサポートするソフトウェアはほとんどない。それでも、業界は好調なスタートを切っており、方向性についても明確だ。
■ Apple のマルチタッチ
最もよく知られたマルチタッチデバイスが Apple の「iPhone」と「iPod Touch」の両機だ。Apple はマルチタッチを「適切なサイズ」で実現し、これをほとんど使うことなく、新しい UI 全体にまるで妖精の粉のようにちりばめる、特定画面の限られた状況でしか表示されないようにしている。
たとえば、2本の指を使った写真のリサイズ(マルチタッチとジェスチャーの組み合わせ)は非常に快適だが、iPhone のほかのほとんどの画面はこの動作でリサイズすることができない。曲のリストをスクロールするときも、フィジックがかなり制限されており、指を「サッ」と動かすと、曲が次々に素早く表示され、徐々にスピードが落ちて最後は自動で停止する。どのマルチタッチ式コンピュータも、アプリケーションの数だけでなく、マルチタッチ、フィジック、およびジェスチャーの制約を受ける。だが、Apple はもちろんこの点に関しても懸命に対応を進めてる。
Apple は、この新 UI 技術の各要素について、賢明に特許の取得を進めている。従来行われていたマルチタッチの研究では、すべての指が同時に画面に動作を伝えられるようにしていたが、Apple の特許はこれに両方の手のひらまで追加している。
ほかにも、マルチタッチエンジニアの人材募集広告 が出された形跡があることからも、Apple がマルチタッチ技術を独占する計画であることは明確だ。
■ Microsoft のマルチタッチ
一方、Microsoft はすでに「Surface」と呼ばれるフルサイズのマルチタッチ式コンピュータの出荷を開始している。このシステムは業務用途(携帯電話会社やカジノ向け)にデザインされているが、Microsoft もこの分野をリードしようと計画していることが分かる。
Microsoft が消費者向けデバイスではなく業務用製品を最初に出してきたのには2つの理由があると思われる。マルチタッチを適切にインプリメントするには消費者向けではコストがかかりすぎる、というのが1つ目の理由で、マルチタッチはアプリケーションのサポートがあって初めて有益だ、というのが2つ目の理由だ。垂直デバイスを出荷することにより、Microsoft とその顧客は Surface の用途をごく少数のアプリケーションに制限することができる。
一方、Surface は Microsoft の方向性を示す公開デモの役割を果たしており、ソフトウェア開発者が将来登場するバージョンの Windows 向けにマルチタッチアプリケーションを開発できるようにもしている。
Microsoft のエンジニアによる先ごろの Blog への投稿によると、「Windows 7」と呼ばれる Windows Vista の後継バージョンはマルチタッチを搭載するようになるという。Windows 7が Surface プロジェクトから技術を盗み出すのは確実だ。しかし、この OS の出荷は3年以上先のことになるだろう。
■ Dell のマルチタッチ
Dell は最近になってタブレット PC ビジネスに参入し、同社初の製品である「Dell Latitude XT」は、先ごろデモが行われたマルチタッチをサポートするデザインになっている。
このビデオを見る前に警告しておきたい。Jeff Han 氏、そして Apple や Microsoft によるワクワクするマルチタッチのデモを見てしまうと、Dell のデモには確実に落胆させられる。実際、Dell はマルチタッチの外観をつまらなく、見苦しく、魅力のないものにしている。とんでもない偉業である。
おそらく、Dell はマルチタッチアプリケーションを可能にする何かを数か月以内にダウンロード提供することになる。現時点では、このようなものはほぼゼロに等しい。つまり Dell は、すべての企業のなかで最初に汎用のフルサイズマルチタッチ PC を出荷することになる。そして、デモを見る限り、それは最悪なものになりそうだ。
マルチタッチを巡る戦いで勝者となる可能性の一番高いベンダーが Apple だ。思うに、Apple はものすごいマルチタッチタブレットを2008年に出荷する可能性が高い。これは基本的には巨大な iPhone だが、マルチタッチ搭載のデスクトップ PC のようなものが出てくる可能性もある。Windows Vista が不具合を抱え、Dell が気恥ずかしいデモを行っていることを考慮すると、基本的には Apple のライバル不在がしばらく続くようだ。Apple がマルチタッチを活用して Microsoft のマーケットシェアをさらに奪う可能性は非常に高いと思う。
筆者は基本的に PC と Windows を使っているが、この分野における Apple の華やかな動きは大歓迎だ。どこのメーカーでも関係ない。とにかく マルチタッチ PC が欲しい。次世代 UI が待ちきれない。
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