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Webビジネス2008年6月24日 15:00

ブラウザ戦争:Mozilla 対 Safari 対 Internet Explorer

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「iTunes」を利用している Windows ユーザー に Apple が「Safari」の利用を積極的に推進し、Mozilla や Opera がそれぞれの人気ブラウザの新バージョンをリリースするなか、ブラウザ戦争が再燃しつつあるようだ。

はたして、第二次ブラウザ戦争は Web ユーザーにとって良いことになるのだろうか、それとも悪いことになるのだろうか? 

現状では、「Internet Explorer」が Web を独占し、約74%のシェアを確保している。大きく離れて2位に付けているのが「Firefox」で、マーケットシェアは約18%となっている。Safari は約6%(Apple の強気の態度とは裏腹に、Firefox を追い上げるには非常に厳しい数字だ)、Opera は大きく離され、マーケットシェアは0.7%となっている。

これまで、Microsoft はあまりにも長い間ブラウザ市場のシェアを独占しすぎており、その悪影響は明らかだ。「Internet Explorer 7」は現行ブラウザのなかで最悪の部類に入る。同製品は動作が遅く、標準への準拠状況も悪くメモリを大量に消費し、Web ユーザーのおよそ3分の2がこれらの問題に毎日悩まされている。この数字をどう計算しても、標準以下のブラウジングを経験しているユーザーは膨大な数にのぼる。

しかし、今は Mozilla や Apple (そして、それほどではないにせよ Opera)が旋風を巻き起こしている。筆者がテストしたところ、現在は「Firefox 3.0」が最速のブラウザとなっている。「SunSpider」 JavaScript ベンチマークテストによると、Firefox 3.0 は JavaScript を Internet Explorer 7より10倍速く処理し、Opera は CSS 標準への準拠(ACID 3テストで100点満点中83点。Safari 3.1 はこのテストで75点、Firefox 3.0 は71点)が最も優れている。

Mozilla では、大規模なプロモーションや Download Day Guinness World Record (ダウンロードの日でギネス挑戦)といった派手な宣伝企画によってブラウザの乗り換えが進むことを期待している(Mozilla では Firefox のインストールルーチンも書き換え、ユーザーがチェックを外さない限り Firefox 3.0 がデフォルトブラウザになるようにしている)。

Apple もさらに大胆なアプローチを取り、Safari を積極的に売り込んでいる。ただ、同社は Software Updater プログラム経由でユーザーに Safari をプッシュ配信した当初ほど強引ではなくなった。

しかし、派手な宣伝企画や大胆なプッシュ配信テクニックは本当に Web ユーザーのためになるのだろうか? 

まあ、Safari は Apple が約束したほど安全なブラウザとはなっておらず、コードをこれほど果敢にプッシュ配信した同社の判断の健全性には疑問符が付く。Apple にとって、マーケットシェアの拡大はどんな犠牲を払ってでも実現したいことのようだ。

Mozilla の Download Day はさほど強引な獲得作戦ではなく、むしろボランティア運動だが、それでもまだ実戦で適切にテストされていないコードのダウンロード、インストール、および実行を数百万人に呼びかけている。一部には注意を呼びかける人もいるが、このリリースを巡る大騒ぎを考えると、その方が賢明かもしれない。

新しいコードや新機能がバグにつながるのは避けられないし、新しいコードは関心を集める。そして、一般の関心が高ければ高いほど、ハッカーはそのコードの悪用に関心を持つというわけだ。

前回のブラウザ戦争を生き抜いた筆者は、新たな戦争に巻き込まれることにはさほど乗り気でない。ブラウザ市場の沈滞は Web ユーザーにとって良いことではないが、Microsoft、Mozilla、Apple、そして Opera にとって、ブラウザ戦争の最終的目標がマーケットシェアの拡大であることは理解しなくてはならない。

もちろん、 ブラウザが全般的に改善される可能性もあるが(ただし、IE8 のベータはまだ死物狂いで改善する必要がある)、どのベンダーも関心を持っているのはブラウザのシェアだ。また、これだけ欠点のある Internet Explorer でも、そのマーケットシェアを奪うのは非常に難しいだろう。

Internet Explorer はかなり定着しており、Microsoft も戦わずしてマーケットシェアを大きく奪われるようなことはしないだろう。ブラウザ戦争には、これまでのところ比較的マーケットシェアの低い小規模ベンダーしか参入していない。Microsoft の参戦が楽しみである。

筆者が期待するのは戦争ではなく連携だ。Web ブラウザを(アプリケーションではなく人にとって)有益なものにするのは、きちんとした標準フレームワークの(W3C が今用意しているものを超える)進化や、すべての主要ベンダーが協力し、Web サーフィンを全員にとってより良く安全なものにすることだ。

Microsoft と Apple をはさんで Opera や Mozilla が同じテーブルに座っている様子を想像していただきたい。だが、まじめに考えればそのようなことは絶対に起こらないだろう。

ただ、1つだけ喜んでいただきたい。そのなかに Netscape の名前はないのである。

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