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2009年11月7日
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Webビジネス2008年7月10日 11:00

国境を越えた検索エンジンマーケティング

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世界のインターネット人口は、約7億4,700万人(※1)に達し、年々増加の一途をたどっている。「検索」することが情報収集に欠かせない手段として普及してきていることは、世界の検索エンジン各社が提供するユニークなサービスに見て取れる。

米国向けの Google.com は22種類もの検索サービスを提供(※2)している。例えば、「 Google Earth(アース)」は日本のテレビ番組でも頻繁に取り上げられているので一般消費者にもご存知の方が多いサービスだ。また、米国の一部の地域で利用されている「Google-441」(※3)という Voice Search サービスは、携帯電話などで音声による検索ができて面白い。

中国百度(bidu.com)も14種類の「捜索(検索)」サービスを提供(※4)しており、その中に2007年の4月にテストを開始した「百度語音捜索」というサービスがある。直訳すると「百度の音声検索」だが、これは Google で提供している「Google-441」(Voice Search)とは異なり、電話の向こうのオペレーターがユーザーの代わりとなって欲しい情報を百度で調べてくれる「検索代行」サービスのことである。

2008年時点での中国インターネット利用ユーザー数は、米国を抜いて2億2,000万人(※5)と報じられた。しかし、中国の総人口数はおよそ13億3,000万人(※6)であるため、インターネット利用者数はその約10分の1ほどということになる。

さらに、ほとんどの利用者は都市部に集中し、地方や農村部への普及はインフラ整備が完了した後の話となる。そのため、インターネットがまだ普及していない地域とって「百度語音捜索(百度の音声検索)」は、中国の現状を捉えた現地ならではの検索サービスといえるであろう。このように検索サービスは、各国のニーズに合わせて形を変えていく。

2008年の中国インターネット広告市場規模は111.2億元(※7)と、ますます拡大する見込みだ。この魅力的な市場へ向けて検索エンジンマーケティングを活用して集客をはじめる企業も増えることだろう。

海外向け Web マーケティングで見込み顧客獲得を狙う場合、日本国内で成功してきた企業でも日本と同じようなサービス展開では上手くいかない。例えば中国をターゲットに Web サイトを用意する場合、主に中国大陸ユーザー向けには「簡体字サイト」、台湾・香港・マカオに対しては「繁体字サイト」など、その準備は尽きない。

P4P(検索連動型広告)の出稿の際にも各国で常用されている言語の特性も考慮する必要がある。筆者の好きな中国古典の世界に旅人が故郷を想う詩(※8)があり、それを例に説明しよう。

欲帰家無人(帰らんと欲するも家に人なく:家に待つ人はなく)
欲渡河無船(渡らんと欲するも河に船なし:河を渡るにも船はない)
心思不能言(心思言うこと能わずして:このつらい思いは言葉にあらわせない)
腸中車輪転(腸中に車輪転ず:まるで腹の中を車輪がまわっているようだ)

この五言絶句(※9)の短い5文字の中に、作者の意図・心情が込められていることを感じとっていただけるだろうか。上に記した日本語の対訳と見比べてみても、漢字の一文字一文字に意味があり、連ねることで初めて意味が生じるアルファベットやひらがなとは性質が異なってくる。

また、中国語ユーザーには、単語検索よりも文章検索が日常的な検索傾向がある。例えば、東京駅に近いホテルを探している観光客が日本語で検索するとしたら「東京駅 ホテル」といったキーワードが候補にあがるだろう。中国語(簡体字)では「東京附近的酒店」(東京付近のホテル)と検索される可能性が高い。日本語で出稿していた出稿キーワードを中国語に翻訳しただけでは見込み顧客の獲得に繋がらないのだ。

このように、海外向け検索エンジンマーケティング(SEM)つまり広告の配信先を海外向けるとき、各国のユーザーが独自にもつ言語(キーワード)やインターネット事情を捉えることは必須だ。ただ、「検索キーワードから検索ユーザーの意図をどれだけ読み解くことができるか」。この検索エンジンを利用する上でのポイントは国や地域、言語を問わず変わらない。

検索という行為ひとつをみてもその国独自の文化がにじみ出るマーケティング手法、それが検索エンジンマーケティング(SEM)である。導入準備の前に、まずは文化の違い、言語の相違を理解することをおすすめする。異文化理解こそが海外検索エンジンマーケティング(SEM)「勝利の方程式」である。

(執筆:アウンコンサルティング株式会社)

※1 2007年1月時点、comScore Networks による。
※2 2008年6月17日現在、Google:More Google Products“Search”から調査。
※3 Google 社:ユーザーの調べたい音声キーワードをシステムで拾い、自動音声案内システムで電話番号や住所などの情報を流すサービス。
※4 2008年6月17日現在、百度より捜索・検索と名づけられているサービスを抜粋。
※5 2008年2月時点、中国:北京 BDA 社による。
※6 2007年度、世界人口白書による。
※7 2008年6月6日発表、中国マーケティングリサーチ易観国際「analysys」による。
※8 漢代・無名詩の一部抜粋。対訳:岩波文庫「中国名詩選(上)」松枝茂夫編。
※9 詩形の一種、一句が5文字。


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