japan.internet.com
japan.internet.com メンバーID
Twitter
Facebook
RSS
ピックアップ
2008年9月26日 16:00

ネットのプロダクトプレースメントが良い理由

筆者は映画やテレビ番組で見るプロダクトプレースメントが大嫌いだ。

■プロダクトプレースメントとは
この言葉を聞いたことのない方のために説明すると、プロダクトプレースメントは広告手法の一種で、企業が自社製品を「小道具」として使ってもらうために対価を支払ったり現物を支給するものだ。例えば、映画バットマンの「ダークナイト」では、Joker と戦うために発売前の携帯電話「Nokia XpressMedia 5800」が登場するが、これは Nokia がそのように手配したからだ。

しかも、映画にはプロダクトプレースメント賞まで用意されている。

映画でのプロダクトプレースメントが最も有名だが、テレビ番組、ミュージックビデオ、舞台劇、ビデオゲーム、そして本にも登場する。

Apple によるプロダクトプレースメントの活用もしくは「ブランド一体化」手法は特に有名で、現実の世界におけるマーケットシェアが10%以下の Mac が、主要な映画やテレビ番組では登場するコンピュータの半分以上を占める。

筆者が映画やテレビのプロダクトプレースメントを嫌う理由は2つある。1つは、広告主が取り決めの存在を明かさずにブランドに対する認知度に影響を与えるというずるさであり、もう1つはプロダクトプレースメントが芸術的な裏切り行為のように感じるためだ。

■オンラインビデオ、SNS で急成長するプロダクトプレースメント
では、なぜ筆者は Web 上でのプロダクトプレースメントには甘いのだろうか? 

Web コンテンツで利益を上げるのは大変なことだ。だれもがライター、ブロガー 、報道機関、ビデオプロデューサーなどはコンテンツを無償で提供するものと想定している。ここ何年もの間は、バナー広告の形式や、見ようとしているものの上に故意にコマーシャルを表示する画面乗っ取り型広告の形式が最良のモデルだった。このような形式の広告は紙媒体でも一生なくならないと筆者は感じている。

しかし、ほかの将来有望な Web コンテンツの形式、すなわちオンラインビデオ、仮想3D 社会空間、ソーシャルネットワークは、バナー広告との相性が良くない。また、ビデオや3D 環境の方が帯域幅に対する要求が高く、そのために配信コストも高い。もちろん、活字スタイルの広告をビデオの横に掲載することもできるが、これらの広告は簡単に無視されてしまうし、ビデオをフルスクリーンモードにされればなおさらだ。

このような理由から、オンラインビデオ、ソーシャルネットワーク、そして各種仮想環境でプロダクトプレースメントが人気を獲得し、急成長を遂げているのだ。

俳優の Ashton Kutcher は、blahgirls.com というサイトを紹介しているが、これは漫画をテーマにした子ども向けゴシップサイトのようなもので、Kutcher はこれを「ダイナミックな参加型有名人ポップカルチャー環境」と呼んでいる。 同サイトは部分的にプロダクトプレースメントによって支えられている。

この blahgirls.com サイトは今月開催された TechCrunch 50イベントで発表されたが、投資家の Ron Conway 氏はそこで、ビデオ内プロダクトプレースメントは「数十億ドル市場」になるとの予測を示した。

報道によると、「The Bannen Way」というオリジナルのドラマ/コメディー/アクションシリーズは、Apple のほか、Jaguar、Ray Ban、そして Prada からプロダクトプレースメント広告の契約を取り付けたという。

TV Week によると Web スタジオの Next New Networks、Revision3、ManiaTV、および For Your Imagination では、売上高の大半が「ブランド一体化」や「ホストの大規模宣伝」によるものだという。

広告主たちは、自社ブランドを視聴率の高いウイルス性ビデオに載せることにも関心を示した。「Chocolate Rain」男の Tay Zonday も、Dr. Pepper を続編のビデオのスポンサーに迎え入れた。そしてあの「Where’s Matt?」のビデオ制作者はスポンサーがガム会社だけで、そこから全収入を得ている。

TechCrunch 50では、子どもとティーンエイジャーをターゲットにした仮想 3D 社会空間である Hangout.net の開設イベントも行われた。同サービスは Google の Lively 環境と同様のものとなっている。これらのオンライン社会空間がますます洗練され、人気を高めるなか(これらは必ずそうなる)、企業各社は仮想オブジェクトや衣服などの各種アイテムのほか、これら仮想アイテムの実物バージョンの販売も行っていくことだろう。つまり、人々は実物の服と同じものを自分のアバターにも着せるようになる。そして、これらはアイテムをクリックするだけでも購入できるのだ。

このような、ユーザーによって作られ、ユーザーが場所を選べる広告は、ソーシャルネットワーク上にあるチャンスを反映している。人々はすでに、自己表現とブランドを結び付けている。SNS では次第にユーザーが自分のプロファイルに製品を投稿し、まねをしたい友人がリンクをたどれば自分用にそれを購入できるカタログに飛べるようになっていくだろう。

■ネットのプレースメントが優れている理由
筆者が映画やテレビ番組のプロダクトプレースメントを嫌う理由は、それがコソコソしているからだ。広告主がプレースメントの費用を出しているという事実を視聴者が知らないからこそ機能するものだ。

そして、筆者がオンラインプロダクトプレースメントを好む理由は、それがコソコソしていないからだ。これは、有料広告であることが「公になる」ときプレースメントが最大の効果を発揮する。

広告主は、プレースメントした製品をオンラインカタログへの入り口にする。つまり、オンラインビデオ、3D 環境、あるいはソーシャルネットワークで購入したい製品を見たら、それをクリックするだけで購入できるのだ。

これは広告主にとって最高だ。単にブランドの認知度を上げるだけでなく、実際に商品を販売できるからだ。しかし、これは一般大衆にとっても素晴らしいことだ。

それは、実際に商品を販売するということは非常に価値のあることであり、そのために、広告主は帯域幅に対する要求の高いコンテンツの時代に向けて喜んで資金を供給するようになる。多くの場合、彼らはユーザーや三流のコンテンツ プロデューサーにまで喜んでプレースメントの対価を払うようになるだろう。しかも、どれが広告でどれがそうでないかが分かるため、これらはすべて公明正大である。

プロダクトプレースメントは、洗練されたオンラインコンテンツの開発を永久に推進していくだろう。そして、それがテレビ画面から視聴者の目を奪い、インタラクティブなインターネットをニュース、エンターテイメント、社会活動、ゲーム、ニュースなどのための主要メディアへと変えていくことだろう。

プリンター用
記事を転送
この記事をクリップ!
厳選した九州のお野菜とお米をお届け
厳選した九州のお野菜とお米をお届け 野菜の木では、老舗料亭 沙羅の木が厳選した九州のお野菜とお米をお届けします。 毎週、隔週での定期のご購入も可能です。 入会費、年会費、送料、荷造手数料は無料です。
注目のトピックス
Copyright 2012 internet.com K.K. (Japan) All Rights Reserved.