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経済危機下、委託生産の流れはより加速
「台湾企業が席巻する電子製品製造」とのタイトルで綴ってきたが、その間、昨年9月以降は金融危機に端を発する本格的な電子・電機不況が世界中を覆い、未だに底が見えない状況となっている。
台湾系大手 EMS(Electronics Manufacturing Services)や ODM(Original Design Manufacturer)といった、相手先ブランドで生産を行っている企業も、昨年第4四半期には大幅な受注下落に見舞われサプライチェーンにある中小企業は多くが倒産の危機に瀕した。
大手の EMS や ODM 企業は1万人単位での人員削減を遂行し、コスト低減で危急の困難に立ち向かっているが、同様に日系企業でも派遣社員の全員解雇あるいは正社員の解雇にまで大きく踏み出す企業が続出するなど、まさに業界は最大のピンチにあるといえるだろう。
しかし、不況と共に大幅な円高に見舞われた日系企業では、それまでこだわってきた国内生産から欧米企業のように生産の外部委託という流れが強まっていることも事実である。
この数か月の間に媒体で紹介されたものを例に取ると、
−東芝、液晶テレビ生産の5割以上を台湾企業に生産委託
−デジカメ生産量、世界の6割が台湾系受託生産企業
−JUKI、やむなくミシン生産を中国、ベトナムに移管
−シャープ、液晶テレビ生産を台湾などの企業へ生産委託検討
−ソニー、液晶テレビなどの海外委託生産を拡大する
等々、連日同様なニュースが紙面を飾っている。
さらに筆者を驚かせたのは、中国家電メーカートップの「ハイアール」が自社内生産から脱却し、今後は一部あるいは全ての生産を台湾企業に委託する、というニュースだ。実はこれまでも TCL や Huawei(華為)等の大手中国メーカーが携帯電話生産を台湾系に生産委託する例はあったが、家電最大手が全面的に生産委託(しかも台湾系)を検討するということは、これまで前例がなかった。
これはつまり、中国最大手企業であっても生産分野では台湾系 EMS/ODM 企業に敵わないと、トップが判断しているからに他ならない。
台湾 EMS/ODM 企業は一般的に、「早い、安い、うまい」との表現でその生産能力を語られることが多い。これは主にノート PC 生産において HP、Dell、Apple、ソニー、東芝、NEC 等の企業によって年々その実力が研ぎ澄まされてきた結果だろう。ちなみに、ノート PC 生産では全世界の販売量の95%以上が、Quanta Computer、Compal Electronics、Wistron、Inventec、Pegatron といった大手 ODM 企業によって生産されている。
さらに人材管理面でも台湾企業は独特で、中国に駐在している台湾人の給与は本国と何ら変わりない。一般的に、日系企業は勿論、欧米企業でも中国への赴任にあたっては相応の手当がつくものだが、台湾系企業では基本的にこうした費用を会社は負担しない。また、宿舎も工場に併設された寮に住むことを義務づけられ、家族を呼び寄せようにも会社からの補助がほとんど無い、というように徹底的にコストを切り詰めて経営を行っている。また、基本的に「会議は土曜日」という企業が多くを占めているのも特徴であろう。
こうした管理は中国のローカルスタッフにも当然適用されている。ローカルスタッフの給与は基本的に政府で定められている最低賃金に押さえ、残業手当分を厚めに支給するという方法が一般的だ。しかし不況下では残業をすることもできないため、一旦稼働率が落ちると自然と会社を去るスタッフが多くなってくる。こうしてある程度、「自然な」手法で管理費のコントロールを行っている。
各国の企業が中国駐在員を減らし事務所を封鎖する中、台湾企業はより多くの人材を中国に投入している。これは「当面、中国市場以外で成長する市場は無い」と台湾系企業は冷静に見ているからに他ならない。もちろん経済危機の中、台湾企業にも淘汰の波は押し寄せるだろう。しかし、委託生産業界での優位性は今後も益々高まっていくことは間違いない。また、特に日系企業との関係はより深まっていくことが予想されるが、いかにして彼らのうまみを取り込み自社に有利に持ち込むか、そして、日系企業がこれまで培ってきた生産ノウハウなどをいかにして絶やさないか、が重要となってくる。
台湾系大手 EMS(Electronics Manufacturing Services)や ODM(Original Design Manufacturer)といった、相手先ブランドで生産を行っている企業も、昨年第4四半期には大幅な受注下落に見舞われサプライチェーンにある中小企業は多くが倒産の危機に瀕した。
大手の EMS や ODM 企業は1万人単位での人員削減を遂行し、コスト低減で危急の困難に立ち向かっているが、同様に日系企業でも派遣社員の全員解雇あるいは正社員の解雇にまで大きく踏み出す企業が続出するなど、まさに業界は最大のピンチにあるといえるだろう。
しかし、不況と共に大幅な円高に見舞われた日系企業では、それまでこだわってきた国内生産から欧米企業のように生産の外部委託という流れが強まっていることも事実である。
この数か月の間に媒体で紹介されたものを例に取ると、
−東芝、液晶テレビ生産の5割以上を台湾企業に生産委託
−デジカメ生産量、世界の6割が台湾系受託生産企業
−JUKI、やむなくミシン生産を中国、ベトナムに移管
−シャープ、液晶テレビ生産を台湾などの企業へ生産委託検討
−ソニー、液晶テレビなどの海外委託生産を拡大する
等々、連日同様なニュースが紙面を飾っている。
さらに筆者を驚かせたのは、中国家電メーカートップの「ハイアール」が自社内生産から脱却し、今後は一部あるいは全ての生産を台湾企業に委託する、というニュースだ。実はこれまでも TCL や Huawei(華為)等の大手中国メーカーが携帯電話生産を台湾系に生産委託する例はあったが、家電最大手が全面的に生産委託(しかも台湾系)を検討するということは、これまで前例がなかった。
これはつまり、中国最大手企業であっても生産分野では台湾系 EMS/ODM 企業に敵わないと、トップが判断しているからに他ならない。
台湾 EMS/ODM 企業は一般的に、「早い、安い、うまい」との表現でその生産能力を語られることが多い。これは主にノート PC 生産において HP、Dell、Apple、ソニー、東芝、NEC 等の企業によって年々その実力が研ぎ澄まされてきた結果だろう。ちなみに、ノート PC 生産では全世界の販売量の95%以上が、Quanta Computer、Compal Electronics、Wistron、Inventec、Pegatron といった大手 ODM 企業によって生産されている。
さらに人材管理面でも台湾企業は独特で、中国に駐在している台湾人の給与は本国と何ら変わりない。一般的に、日系企業は勿論、欧米企業でも中国への赴任にあたっては相応の手当がつくものだが、台湾系企業では基本的にこうした費用を会社は負担しない。また、宿舎も工場に併設された寮に住むことを義務づけられ、家族を呼び寄せようにも会社からの補助がほとんど無い、というように徹底的にコストを切り詰めて経営を行っている。また、基本的に「会議は土曜日」という企業が多くを占めているのも特徴であろう。
こうした管理は中国のローカルスタッフにも当然適用されている。ローカルスタッフの給与は基本的に政府で定められている最低賃金に押さえ、残業手当分を厚めに支給するという方法が一般的だ。しかし不況下では残業をすることもできないため、一旦稼働率が落ちると自然と会社を去るスタッフが多くなってくる。こうしてある程度、「自然な」手法で管理費のコントロールを行っている。
各国の企業が中国駐在員を減らし事務所を封鎖する中、台湾企業はより多くの人材を中国に投入している。これは「当面、中国市場以外で成長する市場は無い」と台湾系企業は冷静に見ているからに他ならない。もちろん経済危機の中、台湾企業にも淘汰の波は押し寄せるだろう。しかし、委託生産業界での優位性は今後も益々高まっていくことは間違いない。また、特に日系企業との関係はより深まっていくことが予想されるが、いかにして彼らのうまみを取り込み自社に有利に持ち込むか、そして、日系企業がこれまで培ってきた生産ノウハウなどをいかにして絶やさないか、が重要となってくる。
記事提供:EMS One

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