japan.internet.com
ビジネス2009年3月10日 15:00
文字サイズ文字サイズ小文字サイズ中文字サイズ大

「Datamation が選ぶ2009年度最優秀製品」発表

この記事のURLhttp://japan.internet.com/busnews/20090310/6.html
著者:James Maguire
海外internet.com発の記事
ここ数年で最高の投票数を集め繰り広げられた激戦の結果、読者選出の「Datamation が選ぶ2009年度最優秀製品」が決定した。

ビジネスノート PC から PC 用セキュリティ技術、そしてエンタープライズ Linux からオフィスソフトまで、幅広いハイテク製品分野で、優秀製品が選出された。

仮想化ソフトウェアなど、従来から常連だったものの中には番狂わせで入賞を逃したものもある。しかし、そのほかのオフィスソフトなどは昔からの常連が順当に入賞している(最も人気のあるオフィススイートはご想像の通りだ)。

だが、このコンテストにノミネートされて最終選考に残った37製品はいずれも栄誉に値する。ノミネートに参加したのは、これらの製品を直接扱って得た知識を有するさまざまな IT 専門家グループで構成された Datamation 読者たちで、ほとんどはこれらの製品を日常業務で利用している。

確かに、自慢する権利を得たのは各カテゴリーから選ばれた10の最優秀製品だ。1957年創刊(当初40年間は紙媒体だった)の Datamation は、「年間最優秀製品」コンテストを数十年前から開催してきた。昔は読者が郵送で製品をノミネートしていた。ここで選ばれることは、どの IT ベンダーにとっても名誉なことだった。

メモ:最優秀製品と、最終選考に残った製品はすべて、サイト上における「Product of the Year」(年間優秀製品)ロゴの使用(最優秀製品もしくは優秀製品を指定するだけ)と、優秀製品の選考記事へのリンクが認められている。お祝い申し上げる。

そろそろ本題に入ろう。優秀製品は以下の10製品だ。

1)「ビジネスノート PC」部門:Dell Latitude E4300
ビジネスノート PC では「Dell Latitude E4300」が、ほんの数ポイントの僅差で「Lenovo ThinkPad W700」を破った。そのほか、「HP EliteBook 6930p」や「Samsung X460-44P」などが最終選考まで残った。

注意:これらは安価な製品ではない。貧弱なネットブックが増えている今の時期、高額なビジネスノート PC はなおざりにされるカテゴリーかもしれない。しかし、これら強力なマシンは、必要なツールになればビジネスユーザーが投資することを知った上で最大限の機能を提供している。たとえば、HP EliteBook などは、なんと連続24時間のバッテリ駆動をうたっている。 

最優秀製品に輝いた「Dell Latitude E4300」は頑強なマグネシウム合金ボディーとしっかりした金属製のヒンジを備えており、Dell の「Control Vault」セキュア信用証明管理ソフト(タクシーに置き忘れたときの安心料)も搭載している。外回りが多い人にさらにプラスとなるのはバックライト付きキーボードだ。蛍光灯1本しか照明のない夜間便が遅れた時に役に立つだろう。

2)「PC 用セキュリティ技術」部門:McAfee VirusScan Plus 2008
パーソナルコンピュータに対するハッキングが年を追うごとに増加する中、PC セキュリティソフトが相変わらず脚光を浴びている。つい先日も、Internet Explorer(IE)ブラウザを狙う新しい攻撃が見つかっている(ハッカーたちは IE のセキュリティホールをまだ全部見つけていないのだろうか?)。

PC セキュリティのカテゴリは最終選考に残った製品それぞれにファンがおり、投票は接戦だった。栄冠は「McAfee VirusScan Plus 2008」に輝いたものの、「Trend Micro Internet Security 2008」や「Symantec Norton AntiVirus 2008」にも熱狂的ユーザーがいることは明らかだ。

McAfee のパッケージはその低価格面が称賛を得ている。長所としてはほかに、IM メッセージ内のリンクをスキャンする機能があり、マルウェア作者は携帯メールの破壊も試みているので便利だ。前年と同じインターフェイスを使っている点も McAfee がユーザーから賞賛されている理由の一つだ。

3)「ハンドヘルドデバイス」部門:Apple iPhone
片時も手放せない携帯端末をまだ持っていない IT 専門家がいるだろうか? もっと差し迫った疑問として、幅広く普及したこれらのデバイスがノート PC を過去のものとしてしまうのはいつだろう? 

得票をほぼ二分したのは「Apple iPhone」と「BlackBerry Storm」だった。しかし、結果は、iPhone が Storm を20%差で破った。最終選考にはほかにも「Palm TX」と「HP iPAQ Pocket PC」が残った。

iPhone は、流行に敏感な若者の必需品というステータスを維持しており、 言うまでもなくそのかっこいいイメージが追い風となっている。ほかにも、各方面で人気の高い Apple iPhone App ストアが iPhone の人気に一役買っている。

ダウンロード必須のかっこいい無償 iPhone アプリはこちら

4)「オフィス生産性ソフトウェア」部門:Microsoft Office
このカテゴリーで「Microsoft Office」が優勝するのは当然だ。ユーザーお気に入りの「Word」、「PowerPoint」、そして「Excel」が含まれるスイートは、オフィスソフトとして疑いなく絶大な力を持っている。おそらくインターネットブラウザを除いて地球上で最も人気の高いソフトウェアではないだろうか。

しかし、この分野の投票には単純な勝ち負け以外の要素がある。最優秀オフィスソフトの投票は、IT ビジネスのとてつもない転換をほかのどのカテゴリよりも強く反映している。

最終選考に残り、従来のようにハードディスクにインストールされた Microsoft Office と競合したのは、ユーザーが Web 経由で利用する「Google Docs」と「Zoho Docs」だった。 Web 経由で利用するソフトウェア(SaaS あるいはクラウドコンピューティングとも呼ばれる)が次の波であるのは確実だ(そういう訳から、Office 自身も近々ブラウザで利用することになるだろう)。

この投票に加わるもう1つの要素は、最終選考に残った同様の製品で、完全無償のオープンソースである「OpenOffice」よりも Office の方が多く得票した点だ。

したがって、このカテゴリは Web ベースのオープンソース製品がプロプライエタリな古くからある人気製品と競合する三つ巴の戦いとなっており、長期的な課題を Office に突きつけている。同製品のライバルは無償で、徐々に機能も増えていく。

不動の座を築いた Office が懸命に成長を続け、その価格に見合った機能向上を続けられるかが焦点だ。

5)「モバイルアプリケーション」部門:iPhone iTALK
楽々と勝利を収めた iPhone に対抗しようなどと誰が考えるだろうか? もちろん、そのようなことは考えられない。「iPhone iTalk」アプリケーションがこのカテゴリで優勝できたのは、明らかに iPhone の人気(そして急増する iPhone アプリストアのトラフィック)のおかげである。

Griffin が開発する iTalk は、iPhone と第二世代「iPod Touch」に対応した無償の録音アプリだが、(広告が表示されない)プレミアムバージョンも4.99ドルで販売されている。シンプルなインターフェイスを使えば、サンプリングレートの選択と、録音済みファイルの管理ができる。

iTalk は、最終選考に残った「inForm 2.0 for BlackBerry」、「xFusion Mobile」、そして「SAS for Mobile Interaction」の各製品との厳しい競争を戦い抜いてきた。

6)「クラウドコンピューティング製品/ソリューション」部門:Salesforce の Force.com
「クラウドコンピューティング」が2009年の重要なキーワードの1つであることは間違いない。リモートでホスティングされるソフトウェアを利用するという概念(そして、「クラウド」が指すそのほか6種類の概念)は、大小さまざまな IT 企業各社から本格的な企業投資を引き出している。

最終選考に残った3つの製品はどれも得票数が高かった。その中で、優勝をさらったのは Salesforce の Force.com だった。SaaS の草分けである Salesforce は、本来の顧客関係管理(CRM)から、オンラインアプリ用自社独自プラットフォームの提供にまで業務を拡張している。それが Force.com だ。これは今後有望なクラウド市場で大胆かつ見事にシェアを獲得した。

Salesforce は今後数年間、最終選考に残ったAmazon の「Elastic Compute Cloud (EC2)」Google の「AppEngine」の両製品との熾烈な競争を生き抜かなければならない。世界を視野に入れて IBM と提携する Google が特に強そうだ。

関連情報として、トップベンダーのクラウド戦略もお読みいただきたい。

7)「エンタープライズ Linux」部門:Red Hat Enterprise Linux 5.2
今回の投票結果に反映されるように、「エンタープライズ Linux」カテゴリにおける Red Hat のトップの地位は明らかだ。

Red Hat Enterprise Linux 5.2」は最終選考に残った「Novell SUSE Linux Enterprise Server 10」と「Ubuntu Server Edition」の両製品を圧倒した(ユーザーフレンドリーな Linux デスクトップ OS で主に有名な Ubuntu にとって、資金の豊富な両エンタープライズベンダーと競えたのは名誉なことだった)。

時代の趨勢に合わせ、Red Hat Enterprise Linux 5.2の大規模システムコンフィギュレーション向け仮想化サポートが向上している点に注目したい。この仮想化重視の動きは今後数年で次第に重要になり、VMware や Microsoft など、競争力の高い仮想化ソリューションに対抗する Red Hat Linux 製品の強みとなるはずだ。Red Hat は2008年に小規模仮想化プロバイダの Qumranet も買収しているが、これでその投資が有効に活用できそうだ。

8)「エンタープライズセキュリティ」部門:Avocent LANDesk Security Suite
確かに、「エンタープライズセキュリティ」は最高の花形技術ではない。その退屈な表面下では騒然とした激しい競争が繰り広げられようとしている。企業各社は、ファイアウォールのプローブから社員による社内リスクまで、IT を狙うセキュリティの脅威の増加にさらされている。

信頼性の高い「エンタープライズセキュリティ」パッケージに対する願望は、相変わらず、もしくはこれま以上に切迫しているのだ。

このカテゴリーを勝ち抜いたのがスパイウェア対策やウイルス対策ツール、そしてエンドポイントの評価専門エージェントを用意するマルウェア対策の多層レイヤを大々的に売り込む「Avocent LANDesk Security Suite」だ。同製品は市場有数の完成度を誇る製品だと考えられている。

最終選考に残った「GuardianEdge Removable Storage Encryption 3.2」、「Xceedium GateKeeper」、および「RSA Data Loss Prevention Suite」の各「エンタープライズセキュリティ」製品も称賛に値する。

9)「仮想化ソフトウェア」部門:BakBone NetVault Backup 8.1
このカテゴリーが最も僅差の戦いとなったが、わずか数票の差で「BakBone NetVault Backup 8.1」が、「VMware ESX Server」から何とか勝利を奪い取った。しかし、VMware が恥じる必要は少しもない。BakBone NetVault 製品は、VMware 環境を完全に保護する機能をしきりに宣伝している。つまり、BakBone の勝利は VMware の人気を認めることになる(VMware は仮想化インストレーションの合計80%前後のシェアを確保している)。

しかし、仮想化市場のマーケットシェア争いはまだ始まったばかりで、このコスト削減技術を完全活用しているデータセンターは全体のわずか数パーセントに過ぎない。競争はまだこれからなのだ。

(ところで、仮想化は景気後退局面でも成長を続ける数少ない技術の1つで、低コスト化を目指して最適化された無駄の少ないデータセンターを約束する)。

要するに、VMware も BakBone も現在の栄誉に安んじることはできないのだ。両社は「Citrix XenServer 5」、「FastScale Composer Suite 2.0」、および「Pano Logic Virtual Desktop Solution」など、ほかの参加者の挑戦に直面しているのだ。

10)「ネットワークとシステム管理」部門:CommVault Simpana
CommVault の「Simpana」は、とどまることなく増え続けるデータの山で悪戦苦闘する各社(おそらく大半の企業はそうだろう)向けの包括的なソリューションとしてしきりに売りこんでいる。

同アプリケーションはリカバリ管理、仮想サーバー保護、そしてコンテンツ組織の処理を行う。同ソフトウェアの豊富な機能は世界中に分散した大企業のニーズへの対応を実現している。

確かに、これはその作業の複雑性(ネットワーク/システム管理)から1つの製品やソリューションを「ベスト」と決めるのが難しいカテゴリーだ。おそらく、エンタープライズシステムというひっきりなしに動く標的をとらえるには、企業各社がソリューションをうまく組み合わせる必要があるだろう。さまざまなアプリケーションが完全に異なる視点からこの厳しく骨の折れる作業に立ち向かっている。

最後まで残った「Kaseya 2008」などは、IT の自動化を約束している。 「Avocent DSView 3」は、VMware の仮想インフラから Citrix バーチャルマシン群まで何でも追跡できる安全なブラウザベースの単一インターフェイスのメリットを享受している。「VMLogix LabManager」はコスト削減と信頼性(そしてそのほか多数)をしきりに宣伝し、「AdRem NetCrunch 5 」はネットワーク監視ソフトとして知名度が高い。ネットワーク/システム管理アプリケーションを探している場合は、最終的な選択を行う前にこれらのオプションを入念に調査した方が良いだろう。
japan.internet.comのウエブサイトの内容は全て、国際法、日本国内法の定める著作権法並びに商標法の規定によって保護されており、その知的財産権、著作権、商標の所有者はインターネットコム株式会社、インターネットコム株式会社の関連会社または第三者にあたる権利者となっています。
本サイトの全てのコンテンツ、テキスト、グラフィック、写真、表、グラフ、音声、動画などに関して、その一部または全部を、japan.internet.comの許諾なしに、変更、複製、再出版、アップロード、掲示、転送、配布、さらには、社内LAN、メーリングリストなどにおいて共有することはできません。
ただし、コンテンツの著作権又は所有権情報を変更あるいは削除せず、利用者自身の個人的かつ非商業的な利用目的に限ってのみ、本サイトのコンテンツをプリント、ダウンロードすることは認められています。

Copyright 2012 internet.com K.K. (Japan) All Rights Reserved.