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Google Web 検索がエリア自動判定を追加――検索マーケティングはどう変わる?Google は2007年5月以降、Web 検索結果に Web ページへのリンクのみならず、画像、動画、地図、ニュース、Blog、さらには学術論文や書籍など、検索クエリと関連しユーザーの検索体験の質を高めるのに貢献すると思われるコンテンツを、複合的に表示するようになった。
これを同社は「ユニバーサル検索」と命名し、日々、改良が続けられているが、今月(2009年4月)から、特定エリア(地域)に紐づくクエリに関する検索結果の表示方法が変更された。今回の変更は、検索マーケティングに取り組む企業に影響が出るものであり、今後のマーケティング戦略を再考する必要もあることから、この話題について取り上げたい。 今回変更されたのは、Web 検索に周辺地図(Google マップ)が表示される条件と、エリアの判定条件についての機能だ。従来は、たとえば「クリーニング 池袋」「居酒屋 新宿」「クリーニング 品川」「駐車場 札幌市」といった具合に、検索クエリに地域を指す言葉が含まれていた場合に、その該当地域の地図を表示するとともに、関連ビジネスへのリンクを地図にプロットされた英文字と対応して表示していた。ユーザーがクエリに地域を含めない限り、地図は表示されなかった(一部例外を除く)。 しかし、2009年4月1日以降は、地域系クエリを含まなくても、検索意図(query intent)が特定地域と関連づけられると判断された場合は、自動的に地図が表示されるようになっている。具体的には、本コラムの最後に例示したクエリで検索したときに、周辺地図とその地域の該当企業・ビジネス情報が表示される。2009年4月3日現在、検索結果画面中の地図が挿入される場所は、検索結果の3位と4位の間だ。 この地域判定は、(1)IP アドレス、(2)クッキー情報の2つによって判定される。たとえば、東京都内をアクセス元とした IP アドレスで「駐車場」と検索すると、東京都内の地図と周辺の駐車場へのリンクを表示する。もちろん「東京都内〜」では広すぎるので目的の情報は見つからない場合も多いだろうが、地図の結果中の「場所を変更」をクリックして、地域を入力するとその地域の地図に切り替わる。 ただ、ここで指定した場所はクッキーに保存されるため、次回以降の検索時には場所を指定しなくても、前回指定した地域周辺の情報が表示されるようになる。ちなみに地域判定は自然検索(Natural Search)に対してのみ影響し、アドワーズ広告は影響を与えない(※IP アドレスによるジオターゲティングは従来通り)。 今回注目すべき点は、検索数が多い一部の一般キーワードでも、検索意図が商圏範囲という概念を持つクエリにおいて地図が表示されるようになったことだ。たとえば「英会話」「マンション」「貸し倉庫」といった、検索連動型広告や SEO でも人気が高い一般キーワードも今回の変更対象に含まれている。 いまこのコラムを読まれている読者であれば、特定地域の情報を得る時には地域ワードを使って検索すればいいことも、そして Google マップというサービスの存在もご存知かと思われる。しかし、世の中のユーザーすべてがそんなに検索リテラシーが高いわけではないし、Yahoo!JAPAN 中心の利用ユーザーは Google マップという存在すら知らないかもしれない。 今回のようにユーザーのクッキー情報や IP アドレスを使って地域エリアを自動判定し、地域に紐づくクエリで周辺地図を表示して捜し求めている情報に近いリンクを提示することは、検索結果の利便性を大きく高めることになろうだろう。また、Google マップ単体での利用者は少なくても、Web 検索を通じてそのサービスの認知度を高めるという効果も期待しているだろう。 検索マーケティングに取り組む企業にとっては、Google を通じたターゲット(商圏範囲の)ユーザーにリーチする新たな機会を得ることができる。一部の企業によって検索上位を独占されているために、検索エンジンでのプレゼンス確保が困難だった地方の企業でも、商圏範囲に居住するユーザーに対してサイトへのリンクを提示することができるようになる。 適切に Google マップに表示するためには、もちろん Google マップへの登録は必要だ。Google Web 検索という日本で2番目に多い検索サイトから誘導線ができることから、登録しておいて損はないし、キーワードによっては集客が見込めると推定される。ぜひ特定商圏と結びつくビジネスを展開している企業は、Web 解析のデータ分析などを通じて、取組みの是非を考えてみてはいかがだろうか。 また、自然検索の3位と4位の間に地図が表示されるため、「Web検索の、上から数えて4番目」はユーザーの視線移動を考慮すると意味が大きく変わる。ちょうどこの位置に該当するサイトの場合は、ぜひ解析データから自然検索流入の変化にも注意して頂きたい。 ●地域系クエリを伴わなくても Google Web 検索に地図が表示されるケース 八百屋、クリーニング、ピザ、ラーメン、コンビニ、郵便、銀行、交番、市役所、動物園、英会話、トランクルーム、貸し倉庫、バイク、内科、耳鼻科、眼科、喫茶店、専門学校、パソコン、駐車場、レストラン、マンション、スーパー、ダイエー、イトーヨーカ堂、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、ヤマダ電機、三越、西武百貨店、東横イン、ホテル、ビジネスホテル、レンタカー、自動車学校、式場、写真館、花屋、フラワーショップ、車庫、図書館、映画、デート、ヨガ教室、書道教室、予備校、宅配、お弁当、釣り、プール、スキー、スケート、風俗店、キャバクラ。 (執筆:株式会社アイレップ 取締役 SEM 総合研究所 所長 渡辺隆広) 記事提供:アイレップ
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