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Web サイトをユーザー専用ショップへ変える魔法の杖洋服を買いに街へ出たあなたは1つのお店が目にとまった。ショーウィンドウには好みの商品がずらり。胸を高鳴らせて中に入ると、そこには欲しかった商品が目白押し。時を忘れて店内を物色し、程なく両手に溢れんばかりの戦利品を手に満面の笑みで店を後にした。
こんな至福の時間が過ごせる、完全に自分好みの品揃えの店があったらどんなに楽しいだろうか。店を運営する側としても、こういった店は一つの理想形。実現できれば顧客の満足度も店舗の売上も上がる一方だろう。ただスペースや手間の問題で、個々の顧客に合わせた店構えにすることは極めて難しいのが現実である。 ただし、もしあなたが構えている店舗がネットショップであれば、その理想に近づくことは可能だ。1つの Web サイトを、訪れるユーザーごとにカスタマイズする魔法の杖が存在するからだ。今回はその魔法の杖の基本的な使い方と代表的な活用法を紹介する。 魔法の杖の正体は、ユーザーの属性を元に Web サイト内の指定された箇所を差し替えて表示させるツールである。こういったツールの一般的な呼称はまだ定着していないが、本稿内では「コンテンツ最適化ツール」と呼ぶことにする。代表例としては Omniture Test&Target や AXYZ CONDUCTOR LCO などが挙げられる。 コンテンツ最適化ツール使用の流れを見ていこう。基本的には以下の手順に沿って「どこで・何を・誰に」見せるかを設定していくことになる。 (1) サイト内の「ユーザごとに差し替え表示をしたい箇所」を設定。[Web サイトへの設定] (2)(1)で指定した箇所に差し替えて表示させたい画像、文章等(以下クリエイティブ)を登録。[ツール上での設定] (3)どの属性を持つユーザーに対してどのクリエイティブを表示させるかのルールを設定。[ツール上での設定] 順を追って詳細を見ていこう。まずは「(1)サイト内の『ユーザごとに差し替え表示をしたい箇所』を設定」。コンテンツ最適化ツールの多くは JavaScript を用いて表示するクリエイティブを制御する。なので、差し替えを行いたい部分にタグと呼ばれる JavaScript のプログラムを埋め込むことになる。ページ内に差し替えたい箇所が2つあればタグを2つ、3つあれば3つのタグを埋め込めば OK だ。 続いて「(2)(1)で指定した箇所に表示させたいクリエイティブを登録」。ツールに対して、差し替え用クリエイティブを登録しておく作業である。これを行うことによって、次の(3)で設定するルールに基づいて、ツールがユーザーに適したクリエイティブを配信してくれることになる。 こちらも1か所につき2パターンで差し替えを行いたければ2つのクリエイティブを、3パターンであれば3つのクリエイティブを登録する。もちろん表示させる場所ごとにクリエイティブを設定することが可能だ。 最後は「(3)どの属性を持つユーザーに対してどのクリエイティブを表示させるかのルールを設定」。どういったユーザーにどのクリエイティブを見せるかを決める作業で、頭の使いどころだ。 ルール設定に使用できる主なユーザー属性としては以下のようなものがある。これらの属性を活用してユーザーをセグメント化し、各セグメントに対して表示させるクリエイティブを決めていく。 <コンテンツ最適化ツールで取得できる主なユーザ属性> ※実際に取得できるユーザー属性は各ツールごとに異なるので注意されたい。 ・サイト流入直前のドメイン ・サイトへの流入に使用された検索キーワードや広告パラメータ (検索エンジンからの流入の場合) ・新規ユーザーが再訪ユーザーか ・ユーザーの所在地域 ・使用している OS・ブラウザ さて以上のような設定を踏まえて、どこで・何を・誰に・見せるかはサイト運営者のアイデア次第ではあるが、参考までにいくつかの活用例を挙げておこうと思う。 ■流入キーワードに適したランディングページを表示させる 検索エンジン経由で流入するユーザーに対し、検索キーワードに沿ったランディングページを表示させコンバージョンへ繋がりやすくする作戦。リスティング広告との併用で用いられることが多いが、自然検索からのユーザーに対しても有効。 ■新規ユーザーと再訪ユーザーでコンテンツを使い分ける 再訪ユーザーは一度サイトを見ているため、新規ユーザーと比べて取り扱っている商品やサービスに対する理解が深いことが多い。その点に着目し、再訪ユーザーには一歩踏み込んだ紹介をするコンテンツを表示するのがいいだろう。 ■ユーザーの所在地域に最も近い店舗を表示 ユーザーの所在地域情報を元に、表示させる内容を切り替えるのも有効だ。例えば実店舗も構えている場合であれば、ユーザーの所在地に最も近い店舗を表示させておくのも良いだろう。 もちろん上記方法を組み合わせてルール作成することも可能である。理想の Web サイトを実現させるため、コンテンツ最適化ツールを一振りしてみるのはいかがだろうか。 (執筆:株式会社アイレップ Web 解析グループ 高木龍平) 記事提供:アイレップ
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