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2009年7月27日 10:50

企業によるクラウドソーシングの利用法

著者Steve Andrioleオリジナル版を読む海外海外発
自分たちがすべて知っているという理由はない。なぜなら知らないからだ。

筆者は「自社開発主義症候群」にはうんざりしており、ライバルが遅く、愚かで、いい加減だと本気で考えている企業には怒りさえ覚える。なぜなら自分たちは非常に優秀で賢く、彼らは相当にダメだからだ。

そうそう、だから服のセンスも自分たちの方が良い。

大半の企業は、比較的コントロールできる部分の少ない繁栄への道をよろめきながら進んでいるというのが実情だ。もちろん、企業は人々が購入したいと思う製品を製造するか、利用したいと思うサービスを提供する必要がある。また、彼らはブランド力を維持するために革新も進めなくはならない。

しかし何と言っても、企業は学べるところならどこからでも学び続ける必要がある。

科学技術者も同じだ。実際のところ、猫用トイレメーカーの従業員よりも彼らの方がもっと多くのことをもっと早く学ぶ必要がある。どうすればできるだけ幅広く学ぶことが可能になるのだろうか? これらのことはだれがコントロールするのだろうか? 自分である。

トレーニング予算がほぼゼロに等しい現状を考えると、学習戦略はどのようなものになるのだろうか?(5年前のころのように)「必須ではない」専門家を思い付きで採用する企業が非常に少ないことを考えると、この問題解決には社内にいる神様技術者だけでは対応しきれない戦略が必要になる。

1つ思いつくのがクラウドソーシング(crowdsourcing)だ。クラウドソーシングにまだ喜びを見いだせていない方のために、頭脳を Web まで拡大することが知的および金銭的に理にかなう理由を探求してみよう。

クラウドソーシングでは、Web には創造的で費用効果の高い方法で問題に対応できる知力があると仮定している(「費用効果の高い」という部分が特に重要だ)。

クラウドソーシングはそのコストを厳密に管理できる代替案技術獲得モデルの1つだ。実際、クラウドソーシングの機会定義には業務事例を使うことができる。たとえば、あるプロジェクトが成功するのに100ドルの ROI が必要だとすれば、クラウドソーシングの料金もそれに合わせて設定することができる。

この価格モデルは問題提起する企業に権限を委ね(そして料金を設定し)、常に予算「調整」につながるプロジェクト要件の変更から彼らを守る。

もっとプロセス主導のクラウドソーシングプロジェクトもある。ブランド管理、新製品の有効性、顧客サービス、そして個人評価管理もクラウドソーシングのターゲットになる。

ここで得られるのは具体的な問題解決策ではなく、マーケティング担当者、製品開発者、そして顧客サービス担当者にとって有益な情報、見解、そして洞察だ。良い方にも悪い方にも解釈できる実態だ。

ではどのような選択肢があるのだろうか? まず、伝統ある Innocentive と Nine Sigma の両サイトがある。

これらのサイトに深刻な問題を書き込めば、Web 上にいる頭の切れる人々がそれを解決してくれる。彼らはプロの殺し屋のごとく、その仕事に報酬を要求する。ただし、問題を解決できなければ報酬もない。だから彼らのやる気はすごい。

問題を書き込む企業は成功した場合のみ報酬を支払う。もしあなたの会社が研究開発(R&D)に投資をしているなら、そろそろ Web に支援を求めてみてもよいだろう。少なくとも R&D のクラウドソーシングを試すくらいはよいのではないだろうか?

クラウドにはほかに何ができるのだろうか?

クラウドが解決を手伝ってくれる問題や、収集と解析を手伝ってくれる情報は多岐にわたる。IdeaScale などは、新旧のさまざまな製品、コンセプト、およびサービスなど、各種分野に関するクラウドの意見の整理を手伝ってくれる。Ideascale は、あなたに代わってプロセスを処理し、意見を解析してくれる。

実際、Radian6、Umbria、BuzzMetrics、そして ListenLogic など、クラウドから意見を聞くことを支援するベンダーも多い。これらの企業、特に ListenLogic はビジネスインテリジェンス(BI)でクラウドソーシングを促進している。

製品に関する新しいアイデアは、Cambrian Houseや、技術革新、プロセス改善、そして人材管理にいたるまでの議論を促すそのほかサイトを併用することでも念入りに調査することができる。彼らは、各種用途に応用できるクラウドソーシングエンジンまで開発している。

アイデアを求めて Web を探し回る必要はない。赤の他人ではあまりに心配ならば、自社の社員など、身内の他人の専門知識を利用することもできる。Imaginatik のような企業は、勤務地や所属部署に関係なく社員全員の知識活用を支援してくれる。基本的にデジタル投書箱の配布と管理を行うのがこのアプローチだ。

要するにどういうことなのだろうか? 自分たちはあまり賢くなく、難しい問題の解決には助けが必要になることが時々ある、ということだ。

ここには一連の親和性があり、多くの企業にとってはそれが気楽さの決め手となる。社内の人間だが面識のない「身内の他人」がいるクラウドがあれば、Web 上で作業をする「赤の他人」がいるクラウドもある。

一部の企業では、社内のクラウドソーシングを試している。これは効率的かもしれないが、クラウドソーシングの定義では大きいクラウドが最も効率的であるため、やや矛盾もしくは少なくとも次善策になる。それでも、社内のクラウドソーシングはスタートとしては優れている。

数年前、個々の参加者が特定の作業のために自分たちを貸し出すという「フリーエージェント社会」を巡ってさまざまな議論が交わされた。彼らは、個人や企業が投稿した独立していて範囲の定まっている問題を、時給を受け取って(たいていの場合は)解決する。

クラウドソーシングはこのプロセスの拡張だが、(どこからでも良いので)支援の必要な企業は先を見越して問題を投稿する必要がある。クラウドソーシングはクラウド、21世紀、そして「フリーエージェント」に直接問題を渡すのだ。

非常勤(いわゆる「1099(フォーム)」処理の)社員にすでに大きく依存している企業は、作業別に専門家を雇用するコンセプトにかなり近いクラウドソーシングモデルを大いに気に入ることだろう。

需要がチャンス(そして報酬)を明確にするため、これはオンデマンドの問題解決とも似ている。クラウドソーシングはプロジェクト主導のアウトソーシングであり、今の厳しい経済状況の中では非常に理にかなっている。自分はすべてわかっていると思われる方も是非お試しいただきたい。

参考1:Stop the Drivel: The ’Really Perfect’ Tech Exec(たわごとはやめよ:『完ぺきな』 IT 幹部)



参考2: Tech Execs: Can We Stop the Stupidity?(IT 幹部は愚行を止められるか?)

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