![]() ![]() ![]() ![]() 企業が注意すべきドメイン放棄の危険性この記事のURLhttp://japan.internet.com/busnews/20100701/8.html
著者:株式会社アイレップ
国内internet.com発の記事
皆さんは、 Web を閲覧していて、以下に挙げるような「とんでもないサイト」に突然訪問した経験はないだろうか?
【事例】 ・過去の人気作品の映画について調べようと、映画公式サイトのリンクをクリックしたら美容・ダイエットのページが開いた。 ・大手電機メーカーの過去のプレスリリースに掲載されていたブランドサイトから、全く無関係の出会い系サイトの申込画面へリンクされていた。 ・元衆議院議員の公式サイトにアクセスしたつもりが、中国旅行案内サイトだった。 ・官公庁がかつて主導した、環境問題に関するキャンペーンの公式サイト。そのサイトは国内企業や大学、NPO などから多くのリンクを獲得した、検索エンジン的に評価が高いサイトだが、そのサイトがなぜか風俗店になっている。 私が所属する、アイレップ SEM 総合研究所では昨年末に、次のような調査を実施した。 コンシューマー向けゲームソフトで過去10年に販売された、いくつかのタイトルのうち、当該タイトル用に独自ドメインを取得して公式サイトが開設されたものを対象として、2009年末の状況について調べた。 その結果、あるゲームメーカー(A社)に限ると全体の60%近くの所有権が放棄され、第三者に渡り全く無関係なサイトへと変わっていた。サイトは、クレジットカードのアフィリエイトサイトであったり、検索エンジンスパム用サイト(たとえばワードサラダ、RSS 収集による自動生成など)といった具合だ。 単にコンテンツの内容が入れ替わるだけならともかく、こうした事例では次の問題を含んでいる。第1に、所有権が移転されコンテンツが入れ替わっているにもかかわらず、かつての公式サイトの名称や関連キーワードで当該サイトが上位に表示されてしまうことだ。 たとえば、メーカーA社が「xyz」という商品ブランドを同名の独自ドメインで展開していたとしよう。5年が経過し、同商品の扱いが終了したことでドメインを放棄し、それが第三者に取得されて出会い系に代わったとしよう。しかし、その出会い系サイトは商品ブランド「xyz」でしっかりと1位に表示されてしまうのだ。 つまり、先にあげた映画公式サイトの例であれば、その第三者が悪意を持ち、かつての映画名で上位に表示されるようにほんの少し工夫すると、映画タイトルのキーワードで美容・ダイエットサイトに誘導することが可能になる。 実際、これは2009年春の時点で某検索エンジンが対策済みであるが、有名ホテルの名称で検索すると、同ホテルの名前が入った.co.jp ドメインでありながら、中身が旅行アフィリエイトというサイトが検索上位に継続的に掲載されていたケースもある。 第2に、こうしたブランドサイトは、企業としてはその商品・サービスが終了・廃止となったためにドメインを放棄したのであろうが、過去にそれを発表したプレスリリースやその話題を取り上げたメディアの記事はインターネット上に存在しており、きちんとリンクが張られているということだ。 企業的には商品やサービスの寿命は終わったかもしれないが、インターネット上にはそれらに言及・リンクした多数のページが残されているのであり、何らかの理由で興味を持ったユーザーを関係ないサイトに誘導し続けている問題を認識していないのだ。後述するように、デジタル資産的価値や放棄した際のリスクを検討したうえでドメインの継続契約または放棄の判断をすべきである。 ●SEO ポイズニングに利用されたケースはなし 今回の調査では、フィッシングサイトやウイルスを仕込んだサイトなど、悪意ある攻撃を行うサイトに変貌していたケースは確認できなかった。 しかし、(1)かつての所有者が安易にドメインの契約継続をせずに放棄する、(2)比較的高い評価を有する、かつての公式サイト系ドメインを取得して、不正に検索ランキング上位を狙う一部の国内ブラックハット系 SEO の存在、(3)SEO 的に価値が高いドメイン販売を行う事業者の存在、といった現状を考慮すると、海外では多数の事例がある、かつての公式ドメインを用いた攻撃も増加してくると予想される。 (執筆:株式会社アイレップ 取締役 SEM 総合研究所 所長 渡辺隆広) 記事提供:アイレップ
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