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実践の場をつくる(上司を巻き込む)●上司を巻き込むことの効果
第1回からのまとめとして、前回は「自分企画書」を作ってもらった。 この「自分企画書」の中には、「成長のゴールイメージ」「ゴール達成に向けた成長の方向性」「短期・中期での能力開発計画」が書かれている。 しかし、計画を立てただけでは、まったく意味がない。計画に沿って、PDCA(Plan-Do-Check-Action)のサイクルをまわしていくことが重要だ。PDCA を回すことなしに、真の「行動変容」はありえない。 そこで、今回は具体的に実践していくためのコツについて話したいと思う。 「自分は意志が強いから」と言って、ひとりで黙々と実践できると思っている人でも、自分の「上司」を巻き込むことにぜひとも挑戦してほしい。 だが、単に自分の能力開発の取組みをアピールするためだけに、上司を巻き込むのだと考えてはいけない。上司を巻き込むことの真の狙いは「業務での実践」なのだ。 先ほど述べたとおり「行動変容」があなた自身の目標である。「行動変容」を実現するには2つの要素があり、1つ目が「知識の向上」であり、2つ目が「業務での実践」だ。 特に2つ目の「業務での実践」が、大変重要であると私たちは考えている。いくら知識・スキルを習得しても、業務で実践され、発揮されなければ価値はないのである。知っていることとできることの間には、大きな溝があるのだ。 だからこそ、上司を巻き込んで、日常の業務の中で実践できるようジョブアサイン(仕事の割り当て)などの支援をしてもらうことが大切になってくる。 ●どうやって上司を巻き込むのか では、具体的にどのように上司を巻き込んでいくのかについて話したいと思う。 Step1> 上司への「自分計画書」プレゼンテーション まずは前回作成した「自分計画書」を上司にプレゼンテーションすることから始めよう。ゆっくり話ができるよう、事前に上司のスケジュールを確認して、後ろに外出や重要な会議が入っていない時間帯を確保することも大事だ。 あなたの「自分計画書」に対して上司からアドバイスやコメントがもらえたなら、それらをもとに速やかに「自分計画書」をアップデートすることももちろん忘れてはいけない。 Step2> 実践、そして上司との定期的な振り返り 「自分計画書」について、上司との間で合意が取れたなら、計画に沿って能力開発計画を実践していこう。その際、単年度の計画であれば、最低でも1ヶ月に1回は上司と振り返りを行う場を持つべきである。 ここで、上司との間で振り返りを行う際に有効な指標を紹介する。 この指標は「行動変容の促進」のために、大きく3つの軸からできている。 (1)行動の質 業務の中で実践した行動の中味についての振り返り指標である。さらに「積極性(=業務の中で実践する機会を自発的に得ようとしたか)」、「効果(=業務の中で成果を出せたか)」、「影響度(=実践を通じてチームに高い効果を与えることができたか)」にわかれる。 (2)行動の量 業務の中で実践した行動の量についての振り返り指標である。さらに「範囲(=学習した内容を業務の中でどの程度の範囲で実践できたか)」、「頻度(=学習した内容を業務の中でどの程度の頻度で実践できたか)」にわかれる。 (3)仕事ぶりの変化 行動の質と量を掛け合わせたものが、仕事ぶりの変化、つまり「行動変容」につながると考えている。上記2つの視点での振り返りにもとづいて、具体的に仕事ぶりがどう変わったのかというのを評価する。 これら3つの軸を活用し、上司から効果的なフィードバックをもらおう。もちろん、自分自身でも同じ指標で振り返りを行うことが大切だ。お互いの振り返りを比べてみて、どこに認識の差があるのか。その差はなぜなのかというのもきちんと分析しよう。振り返りの中で得た気付き、反省点、課題は今後のアクションの見直しに役立てて欲しい。 ここまで書いてきたとおり、上司を巻き込むことはあなたの行動変容を加速させる上でも非常に有益である。 だが、もうひとつ忘れてはならないのは、振り返りなどでの上司とのコミュニケーション機会が増えることである。単に人間関係が深まるだけでなく、自分よりも経営の立場に近い上司が、どういう視点で事業を考えているかなど、自分自身の新たな成長のヒントも見えてくるはずだ。 関連記事 関連テーマ
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