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台湾 EC 市場で好まれる決済手段とは
台湾の EC 市場(台湾では「線上購物市場」)の規模は2010年には3,583億台湾ドル(約1兆円、1台湾ドル2.83円の場合)に達し、このうち BtoC の市場は2,053億台湾ドル(同約5,800億円)を占め、いずれも前年比2割強の伸びを示す成長市場です(台湾資策會 MIC による)。
EC を成功させる重要な要素として、商品の配送(物流)と共に代金決済が挙げられますが、今回は台湾の EC 市場における決済手段についてお話ししたいと思います。
台湾の EC 市場における決済の3つの特徴を先にご説明しましょう。
・低額決済ではコンビニエンスストア決済が普及している(仕組みは日本と同様)
・ATM での現金振込が日本と比べて一般的(オンラインバンキングも近年急速に普及)
・クレジットカード払い、宅配便の代金引換(コレクトサービス)も普及
台湾の多くの EC サイトでは、コンビニ払い(セブンイレブンが展開)、クレジットカード、代金引換、銀行振込の4種類を用意していることが一般的です。またクレジットカードについては、VISA/MASTER/JCB/AMEX の国際ブランド、そして台湾のローカルブランドである U CARD(聯合クレジットカード)の5つがカバーされています。
このうち、最も EC サイトで利用されている決済手段はコンビニ払いで、続いて銀行振込、代金引換という順番です。コンビニ払いには、日本と同様に支払票を持って行くパターンと、台湾のセブンイレブンに設置されている情報端末「ibon」で支払票を印刷して店頭で払うパターンの両方があります(日本のローソンの Loppi、ファミリーマートの Fami ポートと同様のサービスです)。最近は、日本のデビットカードサービス「J-Debit」と同様のサービスである「SmartPay」を採用する EC サイトも増えつつあり、台湾最大手の EC サイトである PChome でも決済手段として取り入れています(SmartPayは、台湾国内のほぼ全ての銀行の IC キャッシュカードで利用できるデビットカードサービスです)。
また、日本では銀行振込の手数料は利用者が負担し、クレジットカードやコンビニ払いの場合には決済手数料を EC サイト側が負担するケースが一般的ですが、台湾ではクレジットカードやコンビニ払いの決済の際には、金額に応じて手数料を設けていることもあります。
例えば、台湾最大のオンライン書店である博客来(books.com.tw)の場合、1,200台湾ドル以上の取引の場合には手数料は無料ですが、350台湾ドル以下のコンビニでの支払いの場合には20台湾ドル(約60円)の手数料が加算されます。また楽天市場台湾に出店しているショップを見てみると、セブンイレブンでのコンビニ払いは一律50台湾ドル、としているケースも見られます(これ以外に送料が別途かかります)。日本では、商品価格の中に全ての手数料を織り込むことが一般的ですので、日本と台湾の文化の差がこのようなところでも出ています。
コンビニ払いについてお話しをしましたが、台湾のコンビニエンスストア市場はセブンイレブン、ファミリーマート、ハイ・ライフ、Kマートの4社でほぼ独占しています。このうち、台湾最大のコンビニエンスストアチェーンであるセブンイレブン(台湾では統一集団グループの統一超商が展開)の2010年の売上高は1,140億台湾ドルと昨年比12.7%増加しており(台湾時報)、引き続き拡大基調にあります。またセブンイレブンの店舗数は4,750店舗で、台湾全体では9,000店舗以上のコンビニエンスストアがひしめき合い、人口1人あたりのコンビニエンスストア数は日本をやや上回ります(日本は2011年3月現在で4万2,815件)。
台湾はクレジットカードの有効枚数が人口1人あたり0.8枚(日本は2.6枚)で必ずしも日本のように普及しているわけではありません。このため、店舗数の多いコンビニエンスストアでの支払いの使い勝手が良く、結果として支払い方法として定着しているものと推測できます。
その一方で、台湾大手のインターネットマーケティング会社である WIS Internet は、台湾の地域による特性として、「台北市内と台湾北部のユーザーは、クレジットカード払いや銀行振込による支払いに慣れている一方、台湾南部などその他の地域においてはコンビニ受取(コンビニで品物を受け取り、その場で代金を支払う。台湾では「便利超商取貨付款」と言います)や代金引換(同「宅配貨到付款」)を使う傾向があるようだ」と説明しています。
ところで、2011年3月にオープンした UNIQLO TAIWAN(http://www.uniqlo.com/tw/)では支払い方法をクレジットカードのみとしています。日本企業が台湾向けのアパレル EC サイトを立ち上げて台湾市場に取り組んできている例はこの数年で増えてきていますが、一方で販売方法や配送方法などで台湾文化に適合しないことで撤退している事業者も出てきています。クレジットカードのみとすることを消費者がどの程度受け入れるかは、今後の台湾市場の EC における決済トレンドの一つのポイントになりそうです。
(執筆:株式会社クララオンライン 家本賢太郎)
EC を成功させる重要な要素として、商品の配送(物流)と共に代金決済が挙げられますが、今回は台湾の EC 市場における決済手段についてお話ししたいと思います。
台湾の EC 市場における決済の3つの特徴を先にご説明しましょう。
・低額決済ではコンビニエンスストア決済が普及している(仕組みは日本と同様)
・ATM での現金振込が日本と比べて一般的(オンラインバンキングも近年急速に普及)
・クレジットカード払い、宅配便の代金引換(コレクトサービス)も普及
台湾の多くの EC サイトでは、コンビニ払い(セブンイレブンが展開)、クレジットカード、代金引換、銀行振込の4種類を用意していることが一般的です。またクレジットカードについては、VISA/MASTER/JCB/AMEX の国際ブランド、そして台湾のローカルブランドである U CARD(聯合クレジットカード)の5つがカバーされています。
このうち、最も EC サイトで利用されている決済手段はコンビニ払いで、続いて銀行振込、代金引換という順番です。コンビニ払いには、日本と同様に支払票を持って行くパターンと、台湾のセブンイレブンに設置されている情報端末「ibon」で支払票を印刷して店頭で払うパターンの両方があります(日本のローソンの Loppi、ファミリーマートの Fami ポートと同様のサービスです)。最近は、日本のデビットカードサービス「J-Debit」と同様のサービスである「SmartPay」を採用する EC サイトも増えつつあり、台湾最大手の EC サイトである PChome でも決済手段として取り入れています(SmartPayは、台湾国内のほぼ全ての銀行の IC キャッシュカードで利用できるデビットカードサービスです)。
また、日本では銀行振込の手数料は利用者が負担し、クレジットカードやコンビニ払いの場合には決済手数料を EC サイト側が負担するケースが一般的ですが、台湾ではクレジットカードやコンビニ払いの決済の際には、金額に応じて手数料を設けていることもあります。
例えば、台湾最大のオンライン書店である博客来(books.com.tw)の場合、1,200台湾ドル以上の取引の場合には手数料は無料ですが、350台湾ドル以下のコンビニでの支払いの場合には20台湾ドル(約60円)の手数料が加算されます。また楽天市場台湾に出店しているショップを見てみると、セブンイレブンでのコンビニ払いは一律50台湾ドル、としているケースも見られます(これ以外に送料が別途かかります)。日本では、商品価格の中に全ての手数料を織り込むことが一般的ですので、日本と台湾の文化の差がこのようなところでも出ています。
コンビニ払いについてお話しをしましたが、台湾のコンビニエンスストア市場はセブンイレブン、ファミリーマート、ハイ・ライフ、Kマートの4社でほぼ独占しています。このうち、台湾最大のコンビニエンスストアチェーンであるセブンイレブン(台湾では統一集団グループの統一超商が展開)の2010年の売上高は1,140億台湾ドルと昨年比12.7%増加しており(台湾時報)、引き続き拡大基調にあります。またセブンイレブンの店舗数は4,750店舗で、台湾全体では9,000店舗以上のコンビニエンスストアがひしめき合い、人口1人あたりのコンビニエンスストア数は日本をやや上回ります(日本は2011年3月現在で4万2,815件)。
台湾はクレジットカードの有効枚数が人口1人あたり0.8枚(日本は2.6枚)で必ずしも日本のように普及しているわけではありません。このため、店舗数の多いコンビニエンスストアでの支払いの使い勝手が良く、結果として支払い方法として定着しているものと推測できます。
その一方で、台湾大手のインターネットマーケティング会社である WIS Internet は、台湾の地域による特性として、「台北市内と台湾北部のユーザーは、クレジットカード払いや銀行振込による支払いに慣れている一方、台湾南部などその他の地域においてはコンビニ受取(コンビニで品物を受け取り、その場で代金を支払う。台湾では「便利超商取貨付款」と言います)や代金引換(同「宅配貨到付款」)を使う傾向があるようだ」と説明しています。
ところで、2011年3月にオープンした UNIQLO TAIWAN(http://www.uniqlo.com/tw/)では支払い方法をクレジットカードのみとしています。日本企業が台湾向けのアパレル EC サイトを立ち上げて台湾市場に取り組んできている例はこの数年で増えてきていますが、一方で販売方法や配送方法などで台湾文化に適合しないことで撤退している事業者も出てきています。クレジットカードのみとすることを消費者がどの程度受け入れるかは、今後の台湾市場の EC における決済トレンドの一つのポイントになりそうです。
(執筆:株式会社クララオンライン 家本賢太郎)
記事提供:株式会社クララオンライン
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