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2011年7月2日 11:20

CIO のみなさん、クラウドはデータがすべてですよ

著者Jeffrey Kaplanオリジナル版を読む海外海外発
クラウド コンピューティングは最新トレンドのようではあるが、視野に入れているのはデータ監視という長年の問題だ。

「クラウド」の出現により、変わりゆく CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)の役割をめぐって新たな議論が巻き起こっている。なかにはそれが「Chief Innovation Officer(最高改革責任者)」とか「Chief Infrastructure Officer(最高インフラ責任者)」の頭文字を取ったのではないかという意見もある。この役割の見直しは、大半の企業や組織が相変わらず直面し、今も CIO の役割の核心にある重要なデータ管理の課題を見落としているように思う。

Wall Street Journal 紙に先ごろ掲載された「Should More CIOs Report to the Top?」(CIO はもっと企業のトップと連絡を取り合うべきか)という記事は、セキュリティの観点からこの話題を扱っていた。変化を続ける CIO の役割は、筆者が出席した MIT の CIO Symposium でも中心的な話題だった。

このイベントには数百人の CIO、ベンダー関係者、そして「今後の方向性を示すリーダー」が集まった。この日は一連のパネル セッションが続き、「What Every CIO Should Know About the Future Impact of Digital Business」(デジタルビジネスが将来与える影響についてすべての CIO が知っておくべきこと)、「Collective Intelligence and Social Networks」(集団知とソーシャル ネットワーク)、「Enterprise Analytics & Business Values」(企業分析と事業価値)、そして「The Evolving CIO Role in Cloud and Mobile Computing Environment」(クラウド/モバイル コンピューティング環境における CIO の役割の変化)のようなトピックが探求された。

各セッションの中核は、CIO が共通の課題をどう克服して企業の幹部や業務のエンド ユーザーによるデータ利用を支援すべきか、というものだった。各セッションのパネリストは、クラウド サービスで有益なデータを生成、取得、分析、配布するためのさまざまな方法に言及した。従来のレガシー システムやソフトウェアが複雑だったりコストが高かったりしたため、このようなデータはこれまでは利用できなかったり役に立たなかったりしたものだ。

さまざまな業界の CIO が、各業務の要件に対応するクラウド ソリューションのさまざまな導入方法を発表した。クラウド サービスを活用する彼らの目標は、すでに単なるコスト削減やリソース導入加速から、業務革新と新たな競争力の創造へと変わりつつある。

その日最後のパネルセッションは「Cloud Computing Spectrum: From Low Hanging Fruit To Game-Changing Transformation」(クラウドコンピューティングの実行範囲:簡単な仕事から、流れを変える変革まで)というタイトルで、経営目標の達成と新しい技術革新の追求を行うために、企業各社が現在どうクラウド資源を活用しているか議論した。機器システムベンダー、Thermo Fisher Scientific の CIO もパネリストとして参加していた。同社は、広範に分散した携帯端末による業務活動の追跡と計測をクラウドで行っている。

長年にわたるビジネス インテリジェンスや分析の問題と戦う手段としてクラウド資源の潜在能力を語るパネリストたちには、共通認識があった。ただし、この共通認識は、延々と続くプライバシ、セキュリティ、コントロールやそのほかの重要な各種ポリシーに対する懸念と相殺された。

その日が終わったとき、課題は一段と明確になったが、そのまま変わらず残っていた。組織がカスケード データを取得、照合、変換し、急速に変化と変革が進むビジネス環境の企業間における貴重な洞察へと変えていくには、何がベストなのかということだ。

皮肉なことに、同イベントの「New IT Innovation Models」(新しい IT 改革モデル)というセッションでは、社内情報を見つけ出すための新しいテクニックに関する新事実がほとんど出なかった。なぜだろうか。それは「変わるものが増えれば増えるほど変わらないことも増える」からだ。CIO にとって、これは組織のニーズを満たし、エンド ユーザーのワークフローを促進すべく情報利用を調整および最適化するという、当初の目的に再び焦点を当てることを意味する。

筆者からみると、CIO は自分たちの歴史的使命を、今日の激動する環境やクラウド コンピューティングの約束するものに狂わされてならない。CIO には、企業の目的や自分の職責を達成するため、社内エンド ユーザーの情報利用を可能にし、促進するという使命があるのだ。

クラウド コンピューティングは、CIO が別の角度からその目標に取り組めるようにしてくれる。しかし、その過程において新たな課題が生まれる可能性もあるのだ。

Jeff Kaplan は、オンデマンド サービス運動のビジネスへの影響に重点を置く独立系コンサルティング会社、THINKstrategies (www.thinkstrategies.com)の常務取締役。同氏は Cloud Computing Showplace (www.cloudshowplace.com)も設立している。同氏へのコメントは jkaplan@thinkstrategies.com まで。


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