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SEO を考えるためのフレームワークを再定義してみよう(1/2)■「内部」と「外部」という枠組みの終焉
一般的な SEO の解説書に目を通すと、大抵の場合、大枠の対策項目として「内部要因」(on-page factors)と「外部要因」(off-page factors)の、2つに分けて説明していることが多いはずだ。 内部要因とは、タイトル要素や META 要素に代表される HTML ソースコードの書き方や、キーワードの書き方といった、ページ上の最適化に関する事柄を指す。一方の外部要因とは、外部サイトから自分のサイトに向けたリンクを獲得していく、いわゆる外部リンクの構築に関する事柄を指している。私自身も過去に執筆・出版したコラムや書籍などでも、そういったフレームワークを用いて説明を行ってきた。 しかし、十年あまりの歳月を経て、Blog や Twitter、YouTube、Facebook といった新たな Web やテクノロジーの登場により、インターネットの世界も大きく進化した。同時に、Web グラフも大きく変化した。Google が商用検索エンジンを通じて PageRank をリリースした当時の世界とは、その解析対象とすべき世界が様変わりしており、この新しい世界にあわせて検索アルゴリズムも進化を遂げた。 その結果、先に紹介した「内部」「外部」2つの概念では、SEO の大枠を説明することは困難になってきている。 ここで、改めて検索エンジンがどうしてタイトル要素やコンテンツやリンクの解析を行っているのか、その背景について説明しておこう。 検索エンジンは、ユーザーが探している情報へ瞬時にアクセスできるよう支援するためのサービスである。これを実現するために乗り越えなければならない課題のひとつとして、Web に点在する無数の玉石混交の Web ページについて、各々が何のキーワードと関連しているのかを把握すると同時に、各々のページの重要度や人気度、信頼度を判断する必要がある。 たとえば、アニメのワンピースについて調べているユーザに、ファッションのワンピース情報を数多く表示しても、ユーザーは満足しない。あるいは、確かにワンピースについて記述してあるかもしれないが、品質に乏しいページが検索結果に表示されても、同じくユーザーは満足しないからだ。つまり、検索クエリの検索意図(インテント)が一致すると共に、その情報の並び順(ランキング、検索順位)も重要となってくる。 これらを実現するために、検索アルゴリズム技術は、ひとつひとつの情報のキーワードとの関連性や重要度を探るための、数百に及ぶ「手掛かり」―シグナル―を取り出して評価をしている。 例えばタイトル要素内の文字列が重視されるのは、通常、文書の見出しには、その文書の核となるキーワードが含まれているからであるし、同様に、数多くの優れたサイトからリンクを受けているという事実は、きっと重要度が高いに違いない、という判断の手掛かりになるからだ。 とりわけリンクに関連したシグナルは、今日の Google も Bing も重きをおいて評価をする傾向にあるが、これは世界中の情報の重要度や信頼度を推し量る手掛かりとしては依然として有効であり、これを完全に代替可能なシグナルはないからである。 ちなみにケータイサイト検索の検索精度が何年経っても一向に改善されないのは、もともとケータイサイトにはリンクを張りあう文化がなかったことが一因である。つまりケータイの世界では、リンクを重要度や関連性を推し量るためのシグナルとして利用することができず、しかも他に(品質推定のための)代替手段がないために、検索精度を改善することもできないのだ。 以上のような経緯で、主にリンク解析を主軸として、ページのコンテンツ解析を組み合わせて優れた検索結果を提供するように努力してきた検索エンジン各社であるが、冒頭で述べた通り、Web の世界が変化したことにより、その手掛かりたるシグナルの抽出や評価方法も変更する必要が出てきたし、また同時に、ソーシャルメディアという新たなる台頭があったことで、新しいシグナルを検索ランキングに取り入れることも可能になってきた。 少し前置きが長くなってしまったが、ここで今後の SEO を考える上で考慮すべき大枠の項目を示そう。 検索業界のトレンドや技術の進化の方向性が見えてきたこともあり、漠然とした内部・外部という表現をする必要もなくなってきたという時代背景、そして SEO で考慮すべき項目をより明確に示すようにした。以下、各々の項目について解説するが、今後の SEO の運用にあたり注力していくべき事柄は何かということも自ずと見えてくるはずだ。 1. アクセシビリティとコンテンツ 検索エンジンというソフトウェア(機械)がコンテンツの構造や内容を理解できるような、適切な情報伝達を行うためのサイト構築技術が SEO の基本である。「アクセシビリティ」とは人間だけでなく、検索エンジンにもやさしい情報伝達を目指すという意味であり、HTML マークアップや情報の論理構造化、URL のわかりやすさといった、いわゆる従来の概念でいう「内部要因」も含む、対検索エンジンに対する情報流通最適化を指す。 もうひとつの「コンテンツ」とは、ユーザーがそれに触れた時に、内容が優れている、満足してもらえるようなコンテンツを提示せよ、ということを表す。近年の検索エンジンはコンテンツの解析方法も進化しており、単純にターゲット(検索順位を上げたい)キーワードをどう扱うかというレベルではなく、品詞や文脈の解析を通じて、何の情報を提示しているかを判断する。また、文字列的にキーワードとの関連性を判断するのではなく、他の要因2及び3を組み合わせることで、その需要や品質、関連性の評価を試みる。 従って、コンテンツの企画・制作・公開を通じた、「コンテンツ・マーケティング」は極めて重要であり、そこに多くの労力を割いていく必要に迫られている。 関連記事
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