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中国でのスマートフォンの定義
雨模様の上海にいます。つい先日、百度が独自 OS のスマートフォン「長虹 H5018」を発売するというニュースが流れた中国の携帯電話市場ですが、配信されたその画面写真を見る限り、気のせいか、いくつかのアイコンは iOS のアイコンと似ているものがあるようにもうつります。ただ、価格もリーズナブルなかたちで出回るようですし、あえて複雑な中国市場にこのタイミングで出てくるというのはとても興味深く、実際に市場に出回ったらぜひ入手してレポートすることにします。
ところで、日本と中国ではフィーチャーフォン(いわゆる「ガラケー」)とスマートフォン(中国では「智能手机」)の定義について、若干の違いがあるようです。まず、中国でフィーチャーフォンといってイメージされるものはノキア製の1000番台の機種(1280や1616、1800など)のように、機能は通話と SMS だけに限定されているものといったものがイメージされます。
3G 化の流れで Android 端末の普及が進む一方、中国では相変わらず8割以上の契約は2G ベースです。インターネットに接続される機器はあっても速度は遅く、多くの人は会話と SMS で完結しています。そして、実際にこれらのようなシンプルな携帯電話は街中でまだ多くの人が使っているのを見かけることができます。
ところが日本でフィーチャーフォンといえば、そこまで機能が限定されているのはシニアや子供向けの携帯電話(docomo であれば、らくらくホンやキッズケータイ、au であれば簡単ケータイ)ぐらいしかなく、売られている多くのフィーチャーフォンはもっと機能がリッチです。それこそワンセグを見ることができて、IC カードでの決済ができ、数は iOS や Android と比べればかなり少ないもののアプリを入れることも可能で、SMS以外に電子メールもついている、というわけです。
即ち、中国でいうフィーチャーフォンの定義と、日本でいうフィーチャーフォンの定義は、その言葉が示す製品の機能に大きな差があるのです。丁寧な説明を省けば、日本のフィーチャーフォンは、中国のフィーチャーフォンとスマートフォンの中間的な存在ではないでしょうか。
ここで注意が必要なのは、使う言葉の前提に違いがあることで、「スマートフォン」と言った場合にイメージする機種が日本と中国では異なるということです。特に日本から行ったマーケティングサイドの人は意識する必要があります。
同様にスマートフォンについても同じことがいえます。スマートフォンという言葉の定義はさておき、日本においてイメージするものは iOS(iPhone)、Android、そして Windows Phone に集約されます。日本ではノキアの携帯電話戦略は残念ながら成功せず、Symbian の普及率は低くとどまりました。また RIM の BlackBerry もさほど普及しなかったこともあり、これらがアプリ開発者やマーケティングサイドの意識の中からは除外されてしまっていることが多いようです。
ところが中国でスマートフォンといった場合、その比率は圧倒的に Android であり、2012年4月の単月出荷量ではスマートフォンのうち85%以上を Android が占めています(工業情報化部電信研究院)。なお、様々な報道にあるとおり、iPhone は個人が大量に持ち込むかたちでの密輸品も少なくなく、こうしたルートで輸入された機器は電信研究院が補足する術はありません。そのため、実際はもう少し iOS の比率が高いと考えることもできます。
また、統計データによっては Symbian をスマートフォンの定義に入れているケースもあり、日本市場との比較の際には気を付けるべきポイントの一つでした。直近では中国市場での減速が目立ちますが、実際のところ世界の市場では新規のスマートフォン販売で iOS に続いて3位で11.7%を占めており、まだ無視できない数字です(Garnter、2012年2月。ただし、S60などと区別していないため、Symbian すべてがひとまとめになってしまっています)。
フィーチャーフォンとスマートフォンの定義でさえ、その前提の違いによって日本と中国では捉えられ方が異なります。モバイル関連のマーケティングの際には意識が必要です。
(執筆:株式会社クララオンライン 家本賢太郎)
ところで、日本と中国ではフィーチャーフォン(いわゆる「ガラケー」)とスマートフォン(中国では「智能手机」)の定義について、若干の違いがあるようです。まず、中国でフィーチャーフォンといってイメージされるものはノキア製の1000番台の機種(1280や1616、1800など)のように、機能は通話と SMS だけに限定されているものといったものがイメージされます。
3G 化の流れで Android 端末の普及が進む一方、中国では相変わらず8割以上の契約は2G ベースです。インターネットに接続される機器はあっても速度は遅く、多くの人は会話と SMS で完結しています。そして、実際にこれらのようなシンプルな携帯電話は街中でまだ多くの人が使っているのを見かけることができます。
ところが日本でフィーチャーフォンといえば、そこまで機能が限定されているのはシニアや子供向けの携帯電話(docomo であれば、らくらくホンやキッズケータイ、au であれば簡単ケータイ)ぐらいしかなく、売られている多くのフィーチャーフォンはもっと機能がリッチです。それこそワンセグを見ることができて、IC カードでの決済ができ、数は iOS や Android と比べればかなり少ないもののアプリを入れることも可能で、SMS以外に電子メールもついている、というわけです。
即ち、中国でいうフィーチャーフォンの定義と、日本でいうフィーチャーフォンの定義は、その言葉が示す製品の機能に大きな差があるのです。丁寧な説明を省けば、日本のフィーチャーフォンは、中国のフィーチャーフォンとスマートフォンの中間的な存在ではないでしょうか。
ここで注意が必要なのは、使う言葉の前提に違いがあることで、「スマートフォン」と言った場合にイメージする機種が日本と中国では異なるということです。特に日本から行ったマーケティングサイドの人は意識する必要があります。
同様にスマートフォンについても同じことがいえます。スマートフォンという言葉の定義はさておき、日本においてイメージするものは iOS(iPhone)、Android、そして Windows Phone に集約されます。日本ではノキアの携帯電話戦略は残念ながら成功せず、Symbian の普及率は低くとどまりました。また RIM の BlackBerry もさほど普及しなかったこともあり、これらがアプリ開発者やマーケティングサイドの意識の中からは除外されてしまっていることが多いようです。
ところが中国でスマートフォンといった場合、その比率は圧倒的に Android であり、2012年4月の単月出荷量ではスマートフォンのうち85%以上を Android が占めています(工業情報化部電信研究院)。なお、様々な報道にあるとおり、iPhone は個人が大量に持ち込むかたちでの密輸品も少なくなく、こうしたルートで輸入された機器は電信研究院が補足する術はありません。そのため、実際はもう少し iOS の比率が高いと考えることもできます。
また、統計データによっては Symbian をスマートフォンの定義に入れているケースもあり、日本市場との比較の際には気を付けるべきポイントの一つでした。直近では中国市場での減速が目立ちますが、実際のところ世界の市場では新規のスマートフォン販売で iOS に続いて3位で11.7%を占めており、まだ無視できない数字です(Garnter、2012年2月。ただし、S60などと区別していないため、Symbian すべてがひとまとめになってしまっています)。
フィーチャーフォンとスマートフォンの定義でさえ、その前提の違いによって日本と中国では捉えられ方が異なります。モバイル関連のマーケティングの際には意識が必要です。
(執筆:株式会社クララオンライン 家本賢太郎)
記事提供:株式会社クララオンライン
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