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三田 隆治 三田 隆治(みた たかはる)
気鋭のモバイルジャーナリスト・プランナーが送る、「これからのケータイビジネス」ヒント集。携帯サービス・コンテンツの企画コンサルティングなども手がける。

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 ホーム  http://mita-mita.com/

最新コラム

2004年は「携帯プロモアプリ」普及の年

著者: 三田隆治 プリンター用 記事を転送
2004年2月20日 00:00 付の記事
□国内internet.com発の記事

iモードユーザーにはおなじみの「とくするメニュー」。 企業のプレゼントキャンペーンや懸賞など、 ここではケータイを用いたマーケティングの先進的事例を見ることができます。 時として「一般消費者にはちょっと時期尚早では?」 と感じられるほど斬新なプロモーションもあるのですが、 やはりケータイマーケティングに携わる人にとって要チェックのコーナーだと思います。

最近の「とくするメニュー」でも、こんな興味深いキャンペーンを見つけました。

製菓会社のロッテが、 おなじみのスナック菓子「Toppo」の新製品キャンペーンを行っているのですが、 プロモーションツールとしてはまだ導入事例の少ないiアプリを効果的に用いています。 「待ちスロ」という、ドコモの505i、505is シリーズ対応の待ち受けアプリです。 おそらく FOMA の900i シリーズにも対応していくと思われます。 その名の通りスロットによる懸賞で、 目が3つ揃ったら「ロッテのお菓子をプレゼント」というものです。 このアプリ、懸賞ソリューションとしてもなかなか優れモノで、 時おり見かける、 いかにも「無理やりアプリを使ってます」的な不自然さがないところが好印象です。

◎アプリで企業と消費者の「win-win」な関係

同アプリがよくできていると感じられる由縁は、 まず消費者から見て「待ち受けアプリに登録する必然性がちゃんとある」というところではないでしょうか。

「待ちスロ」は、 待ち受け時には「Toppo」のキャラクターが控え目にアニメーションしていますが、 ユーザーが意図的にスロットゲームするのではなく、 電話着信があると勝手に起動してスロットが回り、 懸賞が行われるところが特徴です。 抽選処理はアプリ側で行うため、 スロットが回ってもパケット通信は発生しません。 もしも同じことを Web サイトでやったら、 常に消費者にパケ代負担を強いることになってしまうでしょう。 それゆえ「待ちスロ」にはあえてアプリでやる必然性があると言えます。 「プロモで消費者にアプリをダウンロードしてもらう」などといいうと、 キャンペーン手法としては二の足を踏む企業が少なくないようですが、 これなら消費者に無理なく一定の利便性を与えることもできるでしょう。

待ち受けアプリは画面を占有するものだけに、 PR をしたい企業にとって価値ある「広告スペース」です。 反面、消費者から見れば、 待ち受け登録できるアプリは常に一つなので、 積極的に登録するだけの動機を持てるかどうかが決め手となります。

もし「待ちスロ」が単なるゲームだったら、 待ち受けにする必然性はあまりないでしょう。 しかし同アプリは、 「電話着信が多ければ多いほど当選確率がアップ」という仕組みで、 押し付けがましさを感じさせることなく、 待ち受け登録するモチベーションを消費者に与えていると思います。

ちなみに同アプリのキャンペーンは、 毎月プレゼントの内容を替えて4月末まで行われるようです。

◎3キャリア対応可能でノベルティ市場の基盤整う

2001年のスタート以来、 携帯 Java アプリは、 主としてゲームによって市場が築かれてきました。 前回、「ケータイビジネス2:8の法則」でも書いたように、 ケータイサービスの中でも「ゲームアプリ」というのは、 通話やメールのようなユニバーサルサービスではなく、 各人の嗜好や必要性で選ばれる選択性サービスといえます。 それゆえマーケティングとしてはどちらかといえばコアな手法ですが、 2004年は、 いよいよこうしたアプリのプロモーションが本格的に定着しそうな兆しが見えます。

その要因としてはまず、 「キャンペーンアプリ」というカテゴリーが3キャリアすべてで実施可能になったことがあります。 昨年前半までは携帯アプリは3キャリアであったものの、 ボーダフォンのVアプリだけは、 公式サイト以外でアプリを配布できる手段が限られていました。 またVアプリの技術仕様も全シリーズで公開されていなかったため、 企業のキャンペーンにとって重要性の高い、 「3キャリアのユーザーすべてに均等に機会を提供できなくては」という要求が満たせませんでした。

しかし、昨年後半からボーダフォンがVアプリの仕様をすべて開示し、 コンテンツアグリゲータを通して非公式アプリを配布できる環境を整えました。 このことが想像以上に、 携帯アプリによるデジタルキャンペーンの可能性を広げているようです。

◎携帯 Java パフォーマンス向上も追い風に

また今後は、単に携帯アプリの対応ユーザー数が増えるだけでなく、 FOMA900i の登場などで、ユーザーが徐々に、 アプリを待ち受けにすることに慣れてくるだろうこともプラス要因となります。 私もいち早く F900i をゲットして待ち受けアプリを試していますが、 900i では以前に比べ、 待ち受けアプリ時のバッテリーのもちも伸びていますし、 起動する早さなど各種パフォーマンスも向上しているようです。 そして 505i に比較して、 ユーザーの負担するパケットコストの点でもハードルは下がっています。 こうしたユーザーから見た使い勝手の向上は、 今後のアプリ市場の拡大にとって当然プラスとなるでしょう。

実際、昨年暮れに私が取材させていただいた某ゲームメーカーでも、 「今後、市場規模数千億円の規模を持つといわれるプレゼントキャンペーンのうち、 20%程度は携帯アプリ業界で取りたい」と目標を掲げていました。 今までは、 主に着メロや待ち受け画面、懸賞などを Web ベースで供給してきたケータイキャンペーンですが、 2004年は、携帯アプリを活用したキャンペーンがいよいよ本格化しそうです。

記事提供:三田隆治(モバイルジャーナリスト・プランナー)



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