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境野智樹(さかいのともき) |
ネットエイジア株式会社マーケテイング事業本部R&D室室長。マーケティングプランニング、消費者調査に従事。モバイル業界のコンサルティング、セミナーも実施。
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モバイルリサーチの利用に際しての留意点
著者: ネットエイジア株式会社 執筆:境野智樹 プリンター用 記事を転送
▼2008年1月30日 12:10 付の記事
□国内internet.com発の記事
PC リサーチは使いこなしている企業は多いが、モバイルリサーチに関しては利用経験があまりない企業が多いだろう。今回はモバイルリサーチを実施する上での留意点、PC リサーチを基準にしたときの調査の考え方などを紹介する。
●モバイルリサーチ会社の選定
自社ですべて実施する場合は除きリサーチを実施するとなると、リサーチ会社を選ぶことが先決となる。PC リサーチをサービスとする事業者は、専業や従来型調査会社、プロバイダーなどが多いが、モバイルリサーチは歴史も浅いため数はそれほど多くない。
モバイルリサーチ事業者を選定する際に留意すべきポイントは下記となる。
1.リサーチモニターの属性と構成母体、モニター運用
リサーチモニターの会員数と属性がどうなっているかをまずは確認する必要がある。会員数は、単独のサイトで集めた数か、複数のサイトで集めた総数かもチェックが必要だ。リサーチモニターが複数母体にまたがる場合、一般的にあまりリサーチに利用するのは好ましくないとされている。
属性については、モバイルリサーチモニターは PC リサーチモニターと比べると年齢層が低め。10代、20代の比率が高く、40代以上は比率が少ない。男女の割合は PC リサーチと同様の傾向で6:4程度となっている。ただケータイコンテンツのサイトを母体としている場合、女性の割合が高めのところもある。
また、モニターを形成する母体の確認も重要である。モバイルリサーチモニターの母体としては現状大きく二つに大別できる。「PC リサーチ母体から協力者を募った」モニタータイプと「ケータイコンテンツ会員(利用者)からリサーチ会員に登録させた」モニタータイプである。
PC リサーチ母体から協力者を募ったモニターは、当然 PCユーザーということになり、モバイルユーザーの特性を調査したい場合、あまり向いていない。また PCユーザーゆえ10代など若年層の数も少なくなっている。
ケータイコンテンツ会員(利用者)を母体としたリサーチモニターの場合、モバイルユーザーの特徴そのものを反映している。ただ、マーケティングリサーチの運用面において、回答者全員に謝礼を付与しないなど事業者の運営に問題がある場合があり注意が必要だ。
2.リサーチ機能
さらにリサーチ会社を選定する上でポイントとなるのはリサーチシステム機能である。PC リサーチの場合、参入企業も多く市場も成熟化しており、ある意味機能も均一化されている。
中には PC リサーチと同等の機能を実装したモバイルリサーチを提供する企業があることも事実だが、モバイルリサーチの場合は、事業者によりリサーチ機能が異なっている場合が多い。
しかし、サービス事業者によってはリサーチに必要な基本的な機能(分岐質問、マトリクス、選択肢ランダマイズ等)を備えていないところもある。
このようにリサーチ会社を選定する上でいくつかポイントがある。PC リサーチも同様だが、ただ単に料金ではなく、そのリサーチモニターの属性や母体、運営方法、リサーチ機能をしっかり見定め、そのリサーチ会社の特徴を見極めることが重要だ。
●モバイルリサーチの考え方
PC リサーチと比べるとモバイルリサーチは表示画面が小さい、という問題がある。よって設問数や質問、選択肢等文字数の基準を聞かれることが多い。
設問数に関しては、本来回答者の負担や回答に集中するための継続時間を考えるべきである。設問数というよりは、そのアンケートにかかる時間を目安にすべきである。
PC リサーチの場合、画面が見やすいことがありアンケートにかかる時間は最大30分、推奨されるのは20分位まで。設問数にすると70〜80問が限度であろう。
モバイルリサーチに関しては、通信環境の問題や画面の大きさのこともあり、PC リサーチより短いアンケートとすることが基本的な考え方だ。
時間にして15分以内、長くても20〜25分、設問数は推奨が30問から35問、長くても50問程度となろう。
文字数は、やはり質問や選択の文字数は短く設定すべきである。PC と異なり、ケータイは端末機種の容量(文字数の表示等)に差があり、全ての機種に関してアンケートの反映を検証することは無理があるからだ。
しかし通常の PC リサーチのアンケート程度であれば、ほぼモバイルリサーチで対応可能であることは述べておきたい。
このようにモバイルリサーチの利用に関していくつか留意点を挙げだが、日記調査やテレビの視聴率調査など PC リサーチで実現できない新しい調査も可能であり、リサーチの可能性を広げる手法としてモバイルリサーチを利用して欲しい。
(執筆:ネットエイジア株式会社 マーケティング事業本部 R&D室 室長 境野智樹)
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