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境野智樹(さかいのともき) |
ネットエイジア株式会社マーケテイング事業本部R&D室室長。マーケティングプランニング、消費者調査に従事。モバイル業界のコンサルティング、セミナーも実施。
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大きな期待が寄せられるケータイワンセグ視聴調査後編
著者: ネットエイジア株式会社 執筆:境野智樹 プリンター用 記事を転送
▼2008年3月13日 10:00 付の記事
□国内internet.com発の記事
携帯電話でのワンセグの視聴スタイルや視聴動向について、ユーザーの実態を的確に知る効果的な方法として、モバイルリサーチでできつつある、または開発段階にある手法を紹介する。
ワンセグ視聴については今までの一般的なネットアンケートでは、意識的な傾向は把握できても実態に迫ることは難しかった。というのも、ワンセグを見るのは時間つぶしや、移動の合間に見られるシチュエーションも多く、短い時間の視聴を都度していると思われるためだ。曜日や平日・休日でスタイルが違うと推定され、1回単発の調査だと実態との乖離が生じる懸念がある。
一番間違いがないのは、携帯電話本体に、ワンセグ視聴を計測する仕組みを入れることだ。現在でもユーザーがテレビを見るためにアプリを起動した際、携帯端末識別番号が通知され、ワンセグからテレビが見られた回数や推測的な視聴データを把握することはできる。ただ現状の視聴率のように、「番組がどれくらいの時間見られた」というデータはとることはできない。
従って機能を進化させ、どの番組を何分見たか?というデータが計測できるアプリの開発に期待がかかる。ただこのようなアプリが開発されたとしても課題がある。
1つは携帯電話端末の基本機能として出荷時から組み込むことが難しい、ということ。ユーザーの視聴履歴がとれるだけに、履歴データ提供に同意してもらう必要が出てくると思われるためだ。
もう1つは視聴データとユーザーの属性情報をマッチングできない可能性がある、ということだ。属性情報と紐付けできなければ、データの価値も半減してしまう。
そうすると、アプリをユーザーにダウンロードしてもらうか、USB のような差し込み式ツールにアプリ機能を搭載したものをユーザーに利用してもらう、という方法もある。これらの方法は実際に研究されており、いくつかの障壁はあるものの実用化のメドも立ち始めているようだ。ただこの方法もユーザーの属性情報とどう結びつけるのか、考える必要がある。
今現実的なのは、属性情報が把握できている母集団(モバイルリサーチモニター等)に一定期間、調査することだ。
視聴スタイルを把握するためには、前述の通り、単発調査では実態に迫ることは難しい。
アプリであれば視聴後に起動してもらい、通常のアンケート画面では、所定のアンケートサイトにアクセスしてもらう。
この場合のメリット、デメリットを述べてみる。アプリのメリットは、インストールさえしてもらえれば起動が簡単で答えやすいこと。またシステムの組み方により、各ユーザーの時系列データがとりやすいことだ。
ただ、デメリットとしては、インストールできるケータイ機種が限定されるなど、通常のアンケートと比べ回答者が限定されること、新機種が出るたびにアプリのバージョンアップが必要なことだ。
アプリを利用して調査をする魅力は、まだ実証段階には入っていないが、ワンセグのテレビ番組アプリとシンクロさせ、ワンセグが視聴される度にアンケートアプリが自動的に起動し、アンケート結果と実際の視聴データとをマッチングできる可能性があることだ。
ただ、通常のモバイルリサーチと違い、運用面で注意しなければいけないことがある。継続しある一定期間調査に協力してもらうために、協力同意を得ることと、継続して回答してもらうために、回答する方法に工夫が必要なことだ。
いずれにせよ、ケータイのワンセグ視聴の実態に迫れる調査手法が確立されつつあることは間違いない。ただこういった調査の、まだまだ初期段階であるため、ユーザーの囲い込みを含め、現状のスタンダードなネットリサーチと比べコストが割高になることは留意してもらいたい。
(執筆:ネットエイジア株式会社 マーケティング事業本部 R&D室 室長 境野智樹)
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