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モバイルコンピューティングにおける3つのトレンド年末の買い物商戦が終わり、モバイルコンピューティングの3つのトレンドがはっきり見えてきた。モバイルデバイスは POS システムの一部となり、それはシリコンバレー企業によってコントロールされている。一番お金を稼ぎだしていたのは実はタブレット端末で、スマートフォンはそこへと導く入門機の役割をしていた。
トレンド 1: スマートフォンとタブレットは、キャッシュレジスターと化す なぜオンラインショップは、タブレット端末の製造と販売をしているのだろう? Amazon.com はオンラインの書籍販売からスタートし、後に通販で販売可能なあらゆる商品へと業務を拡張していった。さらには、ダウンロード可能コンテンツの販売へとも手を広げた。 これだけみれば、とてもわかりやすいビジネスプランだ。だが、数年前 Amazon は一見理解不能なことを始めた。Lab126 と呼ばれる小さな企業を Apple 本社ののすぐそばに設立し、ガジェットの設計を始めたのだ。 Lab126 は、親会社である Amazon 同様に、まずは電子書籍販売ハードウェアの設計からスタートした。Amazon Kindle だ。その後も Lab126 は開発を続け、Amazon Kindle Fire という最新の成果を世に出した。これを利用すれば、Amazon が販売しているものはすべて購入できるよう設計されている。さらに、Amazon によって販売されるダウンロード可能コンテンツを「消費」することも可能だ。 Amazon はネットショッピングにおいて、人々は PC のような中立なデバイスから、バイアスのかかった Apple iPad のようなデバイスへと移行していくのを予見していたのだ。自社のサイトから顧客を奪われないために、Amazon は自身でデバイスを設計し提供する必要があった。こういう理由で、Amazon はタブレット端末の製造と販売を開始するに至った。Amazon の開始した一見理解不可能な行動は、実はとても理にかなったものだったのだ。 IBM Benchmark は今週、年末商戦でのオンライン販売のうち13.4%が iPhone や iPad といった iOS デバイスからだったことを公表した。Android デバイスからの売上も5%程度あった。 来年、これらの数値はさらに上昇するだろう。商取引の多くはオンラインへと移行し、オンライン商取引の多くはモバイルデバイスへと移行する。 スマートフォンやタブレット端末は、ポケットに入れて持ち運ぶキャッシュレジスターと化しているのだ。 トレンド 2:シリコンバレーの台頭 もう1つの興味深いトレンドは、モバイル市場におけるシリコンバレーの台頭だ。 Apple と Google は、携帯電話とタブレットメーカーのマーケットをすざまじいスピードで侵食していった。注目すべきは、これら2つの企業はお互いに歩いていける距離に存在しているという点だ。そして、その非常に近い距離にある2つの企業は、両社あわせてスマートフォン市場シェアの82%、タブレット端末市場シェアの93%を占有している。 iPhone が登場するまでは、モバイルプラットフォーム市場は、RIM、Widows Mobile、Symbian によって支配されていた。だが、2006年以降、RIM の市場シェアは37%から10%、Windows Mobile は37%から3%、Symbian は9%から1%へとそれぞれシェアを落とした。いや、正しくは Apple の iOS と Google の Android OS にシェアを奪われていったのだ。 モバイルの世界での第3のプレイヤーは Amazon だ。Amazon の本拠地は、ワシントン州のシアトルであり、シリコンバレーではない。だが、Amazon はわざわざタブレットを開発する Lab126 をシリコンバレーの Apple 本社からわずか1マイルの場所に設立した。理由は?Amazon は Apple のハードウェア技術者が欲しかったのだ。Apple から引きぬいた技術者が通勤可能なように、Amazon はApple のそばに Lab126 を設立する必要があった。 利益率の低いハードウェアビジネスから利益の高い小売販売へとモバイル市場が遷移していくなか、モバイル産業をコントロールする場所は世界の各地からシリコンバレーの中心へと移動していったことになる。 トレンド 3: 入門デバイスからタブレット端末へ iPad ユーザーの多くは、Windows PC も利用する iPhone ユーザーとして出発していた。彼らは毎日 iPhone を利用する中で、iPad が登場する頃には Apple 製品への信頼と親しみを高めていた。 世界には多くのスマートフォンが存在する。Web サイトへのトラフィックも、タブレットからよりスマートフォンからの方が多い。だが、実際にオンラインサイトで欲しい物を買うとなると、タブレット端末を利用するユーザーの方が多いことが最新の調査でわかっている。スマートフォンでは、商品の画像も小さいし商品の情報も少ない。だが、タブレット上であれば、ほぼ PC 上と同様にオンラインショッピングを楽しむことができる。大きな画面の方が決済も楽だ。 この意味では、iPhone や Android スマートフォンは、iPad や Android タブレットの入門の役目を果たしているともいえる。スマートフォンでこれらの OS の使い方に慣れ、実際にお金が動くのはタブレット上で、というわけだ。 Amazon はスマートフォンを持っていない。だが、この場合は読書用の Kindle が入門機となっている。読書用の Kindle で Amazon から電子書籍を購入することに慣れる。その後、Kindle Fire に移行したときにはあらゆる商品を Kindle Fire を使って購入するようになり、Amazon に大きなお金を落とすようになる。 これら3つのトレンドは、モバイル市場を根本的に変化させている。スマートフォンやタブレットが POS ビジネスとなり、それらはシリコンバレー企業によってコントロールされている。そして、一番お金を稼ぎだしていたのは実はタブレット端末で、スマートフォンはそこへと導く入門機の役割をしていた。 ![]()
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