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ニューヨーク証券取引所、プリント版アニュアルリポートの廃止へ(ビデオリサーチインタラクティブコラム)8月21日、米証券取引委員会(SEC)は、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上
場する企業がプリントしたアニュアルリポートを株主に送付する配布方法を廃止
するという NYSE の提案を承認した。
この結果、NYSE の上場企業は自社の Web サイトか、これにリンクするサイト にアニュアルリポートを掲載し、投資家に入手方法を知らせるニュースリリース を発信するなら、株主への送付を取りやめることが可能になった。もちろん、プ リント版のアニュアルリポートをとくに求める株主には無料で送付しなければな らない。 注意したいのは、米企業のアニュアルリポートには、ふたつの種類があるという ことだ。ひとつは SEC に届け出る様式「10−K」で、これは監査人リポートや財務諸表と注記、財務データ、それに MD&A(経営者による財政状態や経営成績の分析)など SEC の要求する内容だ。 もうひとつは NYSE などに上場する各社が株主に送付するアニュアルリポートだ。今回 の措置はこれが対象だ。「10−K」が求める開示内容に加え、財務ハイライトや 株主への手紙、株主情報など各社の思い思いの項目を掲載する。今回の決定で、 各社とも、これまで多額の送料に使われた IR 予算を Web サイトに投入すると見 られる。 これまでも SEC はインターネット時代を先取りし、最先端を走ってきた。 例えば、日本の有価証券届出書・報告書等に相当する開示書類の提出・受理・審 査・頒布をすべて電子ベースで処理するエドガー システムだ。これは、Electronic Data Gathering, Analysis,and Retrieval system の略字 だ。 84年から、SEC はエドガーの実験システムを段階的に導入し、96年5月、SEC 登録の米国企業に対し、こうした書類をエドガーや電子媒体(フロッピーなど) で提出することを義務とした。 また、SEC に電子ベースで書類を届け出れば、 同時に各証券取引所、各省、州政府などに対する届出も完了し、他の規制機関や 監督機関に対し同様の書類を提出する義務が免除された。この時、いわゆる「ワ ンストップ ファイリング」が実現した。 今回のアニュアルリポート掲載に関する決定は NYSE 上場の企業に関するものだ が、当面、この措置の恩恵は外国企業に限られている。というのも、NYSE に上場 する米国企業は、SEC が“E-議決権行使”プランで実行を予定している配信規則 の変更を行うまで、プリントした文書を株主に送付しなければならないからだ。 “E-議決権行使”プランは、 昨年11月に発表され、発行体が議決権行使に関連する文書をインターネット経由 で配信する内容だ。 いずれにしても、今回の決定は、NYSE に上場する企業は例外なく、Web サイ トに自社のホームページを開設し、これを更新することを前提としている。つま り、企業ホームページは NYSE の上場要件となったといっていい。 では、日本ではどうか――。ちなみに、現在、上場している日本企業でホームページが見当たら ないのは3社(東証2部に2社、大証2部に1社)である。 (執筆:米山徹幸/大和インベスタ−・リレーションズ理事) ![]()
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