「インターネット IR ベスト企業賞2006」が問う企業情報への感度(ビデオリサーチインタラクティブコラム)11月30日、大和インベスター・リレーションズによる「インターネット IR ベスト企業賞2006」(PDF)に、日本板硝子、ミネベア、東芝、TDK、リコー、三菱 UFJ フィナンシャル グループ、三井住友海上火災保険、日本電信電話、KDDI、NTT ドコモ、東京ガス、ファーストリテイリングの12社が選出された。
ミネベアと日本電信電話の2社は7年連続、NTT ドコモ、東京ガスは4年連続のベスト企業賞に選定された。採点の対象となった上場公開企業1,703社の「IR(投資家向け広報)」サイトのトップ12だ。 大きくいって、1. IR サイトのコモディティ(一般商品)化、2. 株主・投資家との双方向コミュニケーションに対する要求の高まり、3. ブロードバンドの普及、4. RSS ―― Web 2.0時代の到来など、サイト環境の変化を意識したアプローチがどれほどできたかどうか――それが評価を分けたようだ。 「分かりやすさ」や「アクセシビリティ」も大きな課題だ。「なかには「このサイトについて」と掲げるページを用意し、「RSS 機能・アクセシビリティについて・使い方について」と、大変分かりやすく説明している企業もある。デザイン的にも、色彩・バランスなど見栄えよく構成され、一目でコンテンツ内容が把握できて情報収集しやすい例が多くなった。CSS(Cascading Style Sheets)と総称されるスタイルシートの採用も増えている。 他方、有価証券報告書ひとつとっても、自社のサイトに掲載しないで、届け出た金融庁の EDINET のトップページにリンクしているだけで、ここにアクセスしても、さらに調べていかなくてはならないといった例は少なくない。また、英語サイトの中の IR 情報が日本語ページしかない、また、項目だけ英語であとはすべて日本語しかない IR サイトに出くわすこともあった。 毎年、決まって内容を一新する IR サイトはまずない。年に数回手直しはあっても、多くは3年、早くて2年単位で作り直す。自社の IR サイトの手直しを、どんなことで判断すればいいのだろう。案外、IR サイトの当事者は気がつかないようだ。そんな疑問に手がかりはないのか――。 そう思っていたところ、11月26日、カナダの有力 IR コンサルタント、Dominique Jones 氏が書いた「新しい IR Web サイトを求める10の兆候」が目についた。 そこには、「Web サイト経由で貴社にコンタクトする人たちに書き込みフォームを埋めてください」に始まって、「ストロングという表現がなにを言っているのか分からない」とか「ここをクリックという表示が1ページに2か所以上ある」、「RSS フィードがない」など言われてみれば、なるほどと納得する身近な指摘が載っている。 IR 担当者にとっての問題は、サイトのアップグレードを提案するとき、これを受け止めるのに十分な認識を周囲が共有しているかどうかだ。企業として企業情報への感度が問われることでもある。その点でいうと、「インターネット IR ベスト企業賞2006」に選出された各社の IR サイトは、この感度の良さを見事に示しているといっていいだろう。 (執筆:米山徹幸/大和インベスタ−・リレーションズ理事) ![]()
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